「ビル再生100の物語」ロードサイドの小規模オフィス物語

    ビル再生100の物語 第97話

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    2024年7月4日 07:00
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    テナワンでは、これまで多くのビルの空室対策や賃貸運営を行ってきました。

    それぞれの問題を解決してきたビル再生の事例を「100の物語」としてこれから公開していきます。

    4車線の大通のロードサイド、11坪オフィス

    大江戸線若松河田駅と都営新宿線曙橋駅を結ぶ余丁町大通りという通りがあります。
    このロードサイドに当社が募集を依頼されたFビルはあります。

    4車線の大通り沿道で視認性が良く、サイズも小ぶりなため、一見すると決まりそうな物件です。

    相談を受けた段階で1,2階が空室でしたが、2階は近所にお住まいのベンチャー企業の社長さんがすぐに申し込んで成約しました。

    1F店舗の苦戦

    ところが、1階の店舗はなかなか申し込みが入りません。もともとは精肉店が入っており、原状回復前の状態で放置されていましたが、頃合いを見て内装を解体。

    スケルトンの状態で募集を長く続けました。

    ビルの視認性がよく、路面の道路付けも8mのガラス窓が接しているため、近所の飲食店開業希望の方が看板を見て良く電話してきました。

    申し込み6件でも成約しない

    当社がこの物件に係る中で、6件の申し込みがありました。

    どの申込みも本気で、中には契約前日で壊れたものもありました。

    中にはオーナー面談もし、内装費用の銀行融資にも何人もが挑戦していました。

    検討された業態としては、ペットサロン、自然食品販売、ワインバー、不動産店、焼肉店、カレー店、ダイニングバー、内装業と様々ですが、飲食が多いのが特徴です。

    前面通行量がネック

    申込み者が成約に至らないのにはいくつか要因がありました。

    まず、はじめての開業が多かったこと。

    周辺にお住まいの方で、飲食店として独立するべく考えていた人が、このビルの前を通り、夢の開業を果たそうとするのですが、どなたもはじめての店舗ということで気合いが入り、ついつい工事見積が予算をオーバーしてしまいます。

    賃料は路面店としては手ごろなのですが、ほかの初期費用がかさみ、さらには融資を断られるなどするのでした。また、新線開通まもないこのエリアはまだまだ商業が発展途上です。

    全面通行量は少なく、飲食店の回転数は稼げないのです。

    店舗利用も可能にするリノベーションを実施

    成約せずに2年経ったのち、内装費用がネックになることが教訓としてわかったため、オーナー側で、内装を仕上げることにしました。

    スケルトン風で店舗にもオフィスとしての即利用も可能な内装です。

    結局増床を検討していた2階のテナントさんが借りることになり、なんとか満室を達成したのです。


    始めて読まれる方に

    中小築古ビルのオーナーを対象に空室対策を実戦的に解説した空室対策技術集を無料配布してします。

    これまで、東京都心の中小型ビルが検討客を集められない4つの原因へ対応する考え方として、リーシングマネジメントという考え方が大切だとご説明しました。

    リーシングマネジメントの基本的な考え方は、

    「打点(空室を埋めること)は、打席数(認知度を上げること)×打率(決まりやすい条件やウリ)に比例する。」

    です。

    弊社での空室対策の事例やオーナーさんの声など、テナワンのHPにて詳しくご覧いただけます!

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