村上隆の五百羅漢図展  2015年10月31日(土)~2016年3月6日(日)森美術館(六本木ヒルズ森タワー53階)  村上隆、『機動戦士ガンダム』富野監督、 俳優の斎藤工らが参加するトークイベントや、 江戸時代の絵師、長沢芦雪と狩野一信の五百羅漢図の展示が決定!

    イベント
    2015年9月15日 15:30
     森美術館は、2015年10月31日(土)から2016年3月6日(日)まで、日本国内において2001年以来14年ぶりとなる村上隆の大型個展「村上隆の五百羅漢図展」を開催します。  村上隆は、現在最も高い国際的評価を得ている現代美術作家のひとりです。ロサンゼルス現代美術館を皮切りに世界巡回した回顧展をはじめ、世界の著名美術館はもとよりヴェルサイユ宮殿やロックフェラーセンター前広場などさまざまな場所で大型インスタレーション展示の依頼を受け、作品の圧倒的なスケール感と完成度の高さにより世界中の人々を驚嘆させてきました。  村上はその活動において、敗戦後の日本をテーマに、オタクカルチャーやキャラクターと日本の美術史を接続し、「スーパーフラット」という概念を発明、現代美術界に大きな足跡を刻みました。村上がキュレーションを手掛け、世界各地で開催された3つの展覧会は「スーパーフラット三部作」と称され、その最終章となる「リトルボーイ:爆発する日本のサブカルチャー・アート」展(2005年、ニューヨーク)は、同年、全米批評家連盟によるベスト・キュレーション賞に輝きました。  国内では待望の個展となる本展では、おそらく世界の絵画史上最大級の作品となる、全長100メートルに及ぶ超大作《五百羅漢図》が日本で初公開されます。本作は、東日本大震災後にいち早く支援の手を差し延べてくれたカタールへの感謝を込めて、震災の翌年2012年にドーハで発表されました。この《五百羅漢図》を中心に、現代美術史への新たな挑戦となる新作の数々で構成される本展は、成熟期を迎えた作家の、驚くべきスケールとエネルギー、芸術的達成に触れるまたとない機会となるでしょう。 村上隆《五百羅漢図》(部分) 2012年 アクリル、カンバス、板にマウント 302 x 10,000cm 個人蔵 (c)2012 Takashi Murakami/Kaikai Kiki Co., Ltd. All Rights Reserved. https://www.atpress.ne.jp/releases/73725/img_73725_1.jpg 【本展のみどころ】 ■超巨大絵画、村上隆の《五百羅漢図》を日本初公開!  村上隆は、美術史家の辻惟雄との雑誌連載対話や、長沢芦雪(1754-1799年)や狩野一信(1816-1863年)などが描いた五百羅漢図に触発され、日本中の美術大学から大勢のスタッフを集めて、全長100メートルに及ぶ巨大絵画を短期間で一気に完成させるという難業に取組みました。本制作に関係した人数は延べ200人超といわれます。  中国の古代思想で東西南北を司る四神(青竜、白虎、朱雀、玄武)の名を冠した4面で構成される本作は、宗教と芸術、人間の死や限界をテーマとし、村上隆の新たな創作の境地を示す記念碑的な作品となりました。完成直後に海外に渡ったため、今回が日本で初の里帰り展示となります。 村上隆《五百羅漢図》制作風景 撮影:Aminaka Kenta https://www.atpress.ne.jp/releases/73725/img_73725_2.jpg ※五百羅漢とは 五百羅漢とは、釈迦の教えを広めた500人の弟子である聖人たちで、煩悩を滅し人々を救済したとされています。羅漢信仰は平安時代に日本へ伝えられたと言われ、江戸時代以降、各地に彫像や絵画がつくられて、全国規模の隆盛を見せました。近年では狩野一信による《五百羅漢図》(東京・芝、増上寺蔵)全100幅が東日本大震災直後に江戸東京博物館で初公開され、翌2012年にはアメリカでも公開されるなど、大きな話題となりました。 村上隆《五百羅漢図》 2012年 アクリル、カンバス、板にマウント 302 x 10,000cm 個人蔵 展示風景:「Murakami - Ego」アル・リワーク展示ホール、ドーハ、2012年 撮影:GION (c)2012 Takashi Murakami/Kaikai Kiki Co., Ltd. All Rights Reserved. https://www.atpress.ne.jp/releases/73725/img_73725_3.jpg ■江戸時代の絵師、長沢芦雪と狩野一信の五百羅漢図も展示  本展では、村上隆の《五百羅漢図》制作に大きなきっかけを与えたという長沢芦雪筆《方寸五百羅漢図》と狩野一信筆《五百羅漢図》もあわせて展示します。  長沢芦雪の《方寸五百羅漢図》は、方寸(約3センチ四方)の中に羅漢や動物を超微細な描写で表したもので、近年再発見された貴重な作品です。一方、幕末の絵師・狩野一信が約10年の歳月を費やし描いた《五百羅漢図》は、羅漢の修行の様子や衆生を救う場面が全100幅にわたり綿密に描かれ、その執拗な描写と濃密な色彩は見る人々を圧倒させます。村上隆の《五百羅漢図》とあわせて鑑賞することで、江戸時代の絵師と村上隆の対話を感じることができるでしょう。*なお期間中に展示替えが行われます。 狩野一信《五百羅漢図》第22幅 六道 地獄 江戸時代末期 絹本著色 172.3 x 85.3cm 所蔵:増上寺、東京 https://www.atpress.ne.jp/releases/73725/img_73725_4.jpg 長沢芦雪《方寸五百羅漢図》 1798年 紙本墨画淡彩 3.1 x 3.1cm 個人蔵 https://www.atpress.ne.jp/releases/73725/img_73725_5.jpg ■数々の最新作を通して見る村上隆の現在形  本展では《五百羅漢図》だけでなく、村上隆が既に10年近い歳月をかけて今なお制作に取り組んでいる《宇宙の産声》や《欲望の炎―金》(2013年)等の大型彫刻作品から、本展のために手掛ける「727」や「TanTan Bo」といった代表的シリーズの最新作の数々、円相図や金銀の唐獅子図等まで全作品が日本初公開です。日本の文化を背景にアートシーンを魅了しつづける、“世界のムラカミ”の圧倒的な芸術世界をご堪能ください。 村上隆 (タイトル未定) 制作中180 x 240cm アクリル、カンバス、アルミニウム・フレームにマウント (c)2015 Takashi Murakami/Kaikai Kiki Co., Ltd. All Rights Reserved. https://www.atpress.ne.jp/releases/73725/img_73725_6.jpg 村上隆 《宇宙の産声》 制作中 ミクスト・メディア 420 x 293.5 x 230cm Courtesy Gagosian Gallery, New York (c)2015 Takashi Murakami/Kaikai Kiki Co., Ltd. All Rights Reserved. https://www.atpress.ne.jp/releases/73725/img_73725_7.jpg 村上隆 《欲望の炎-金》 2013年 ブロンズにプラチナ箔 475cm Courtesy Blum & Poe, Los Angeles (c)2013 Takashi Murakami/Kaikai Kiki Co., Ltd. All Rights Reserved. https://www.atpress.ne.jp/releases/73725/img_73725_8.jpg 村上隆 (タイトル未定) 制作中 170 x 144.7cm アクリル、カンバス、アルミニウム・フレームにマウント (c)2015 Takashi Murakami/Kaikai Kiki Co., Ltd. All Rights Reserved. https://www.atpress.ne.jp/releases/73725/img_73725_9.jpg 【村上隆 -日本が生んだ世界的アーティスト-】  1962年、東京生まれ。東京芸術大学大学院美術研究科博士後期課程修了。日本画において初の博士号を取得。制作工房、ギャラリー等を含めたアートの総合商社である有限会社カイカイキキ代表。2008年には『タイム』誌が選ぶ「世界で最も影響力のある100人」に選出される。ルイ・ヴィトン、VANS、シュウ ウエムラ、六本木ヒルズ等の企業ブランディングのプロジェクトや、カニエ・ウェスト、ファレル・ウィリアムス、ゆず等、ミュージシャンとのコラボレーションでも知られる。近年は映画、映像制作も手掛け、2013年には初の実写映画監督作品「めめめのくらげ」を公開。2016年にはTVアニメシリーズ『6HP』(Six Hearts Princess)の公開も控えている。 撮影:Okazumi Chika https://www.atpress.ne.jp/releases/73725/img_73725_10.jpg 【開催概要】 タイトル     :村上隆の五百羅漢図展 主催       :森美術館、朝日新聞社、NHKプロモーション 協賛       :モルガン・スタンレー、株式会社LIXIL、           株式会社きんでん、三井住友海上火災保険株式会社、           大和ハウス工業株式会社 制作協力     :三菱化工機株式会社 協力       :ヤマトロジスティクス株式会社、           シャンパーニュ ポメリー、Next5、           ボンベイ・サファイア 展覧会キュレーター:三木あき子(ゲスト・キュレーター) 特別企画協力   :辻惟雄(美術史家) 会期       :2015年10月31日(土)~2016年3月6日(日) 会場       :森美術館           (東京都港区六本木6-10-1 六本木ヒルズ森タワー53階) 開館時間     :10:00~22:00|火10:00~17:00|           *11月3日(火・祝)は22:00まで           *いずれも入館は閉館時間の30分前まで           *会期中無休 入館料      :一般1,600円、学生(高校・大学生)1,100円、           子供(4歳~中学生)600円           *表示料金に消費税込           *展望台 東京シティビュー、屋上 スカイデッキへは            別途料金がかかります。 お問い合わせ   :Tel:03-5777-8600(ハローダイヤル) 【前売り券情報】 ■前売り券 料金  :一般1,400円、学生(高校・大学生)1,000円、      子供(4歳~中学生)500円 販売期間:販売中~10月30日(金) ■前売り 音声ガイドセット券 料金  :一般1,800円、学生(高校・大学生)1,400円、      子供(4歳~中学生)900円 販売期間:販売中~10月30日(金) *音声ガイド(550円)がセットになった前売り券 ■前売り グッズセット券 料金  :一般1,600円、学生(高校・大学生)1,200円、      子供(4歳~中学生)700円 販売期間:販売中~10月30日(金) *「村上隆の五百羅漢図展」オリジナルグッズ「海洋堂制作 オフィシャルカプセルフィギュア」1個(500円)がセットになった前売り券 *1,000枚限定(売り切れ次第終了) *商品は展覧会特設ショップにてお渡しとなります。 *フィギュアはランダムにカプセル内に入っています。種類はお選びいただけません。 ■販売先 展覧会公式サイト、セブン-イレブン(セブンチケット)、ローソンチケット(Lコード:36500)、チケットぴあ(Pコード:767-027)、イープラス、CNプレイガイドなどで販売中。 *表示料金に消費税込 *手数料がかかる場合があります。各プレイガイドにご確認ください。 【展覧会関連パブリックプログラム】 ■トークセッション「日本、物語、リアリズム」※日英同時通訳付  「機動戦士ガンダム」、「ガンダムGのレコンギスタ」などのガンダムシリーズや「伝説巨神イデオン」などのアニメーション作品を手掛けてきた日本を代表するアニメーション監督の富野由悠季氏が、さまざまなキーワードをもとに村上隆と語り合います。 出演:富野由悠季(アニメーション監督) 聞き手:村上隆(アーティスト) 日時:2015年11月1日(日) 15:00~17:00(開場:14:30) 会場:アカデミーヒルズ(六本木ヒルズ森タワー49階) 定員:150名(要予約) 料金:一般1,000円、MAMCメンバー無料 協力:アカデミーヒルズ(六本木ヒルズ森タワー49階) ■映画「めめめのくらげ」上映+トーク※日本語のみ  2013年に公開された村上隆の初監督映画「めめめのくらげ」を本展開催にあわせて特別上映します。上映後、映画の出演者であり、本展の音声ガイドのナビゲーターを務める、俳優の斎藤工氏と村上隆が、映画制作などについて語り合います。 出演:斎藤工(俳優) 聞き手:村上隆 日時:2015年11月14日(土)(開場:18:30)    19:00~21:00「めめめのくらげ」上映    21:00~22:00トーク 会場:森美術館オーディトリアム 定員:100名(要予約) 料金:無料(要展覧会チケット) ■トークセッション「痛快、日本美術談議」※日英同時通訳付、手話同時通訳付  現代アート界、そして日本美術史上の「奇想」の画家の系譜を汲むであろう村上隆。本プログラムでは、伊藤若冲や曽我蕭白などの日本美術史の奇想の画家たちをいち早く評価し、現在の日本美術ブームの立役者の一人である美術史家の辻惟雄氏を対談相手に迎え、村上隆の作品世界や日本美術の魅力とその未来について語り合います。 出演    :辻惟雄(美術史家)、村上隆 モデレーター:三木あき子(ゲスト・キュレーター) 日時    :2015年11月15日(日) 14:00~16:00(開場:13:30) 会場    :アカデミーヒルズ(六本木ヒルズ森タワー49階) 定員    :150名(要予約) 料金    :一般1,000円、MAMCメンバー無料 協力    :アカデミーヒルズ(六本木ヒルズ森タワー49階) ■トークセッション「日本ものづくり再考」※日本語のみ  村上隆の作品の彫刻制作をになう海洋堂、黒谷美術、ラッキーワイド各社の代表者が一堂に会し、それぞれの会社の歴史や個人史も交えながら、日本のモノづくりと村上作品について語り合います。 出演:西田良治(黒谷美術株式会社営業部長代理)、    宮脇修一(株式会社海洋堂代表取締役社長)、    吉澤広寿(株式会社ラッキーワイド代表取締役)、    村上隆、カイカイキキスタッフ 日時:2015年12月12日(土) 14:00~17:00(開場:13:30) 会場:森美術館オーディトリアム 定員:100名(要予約) 料金:無料(要展覧会チケット) ■トーク「大震災、五百羅漢図と村上隆」※日本語のみ  現代アート界での村上隆作品の位置付けとその意味を、大学院時代の初期作品から《五百羅漢図》に至るまで長年見続けてきた美術評論家の椹木野衣氏が独自の視点で語ります。 出演:椹木野衣(多摩美術大学教授) 日時:2016年1月10日(日) 14:00~16:00(開場:13:30) 会場:アカデミーヒルズ(六本木ヒルズ森タワー49階) 定員:150名(要予約) 料金:一般1,000円、MAMCメンバー無料 協力:アカデミーヒルズ ■トーク「Japanese Dual Standard」※日本語のみ  芥川賞作家で福聚寺住職の玄侑宗久氏が、日本文化と村上作品について語ります。 <「両行」による産霊(むすび)>  漆器を「japan」と命名したのは秀逸である。その制作過程には、「塗る」「磨く(削る)」という相反する行為の反復があり、それが「たまかぎる」仄かな光を産みだす。村上氏の最近の一円相にそのような味わいを感じるのは、おそらく私だけではないだろう。 思えば氏の内面ではずっと大胆さと繊細さ、饒舌と寡黙、荒涼と肥沃など、相反するベクトルがぶつかりあい、制作のエネルギーを産みだしてきた。じつはこれこそ『古事記』以来の日本の伝統藝であることを、検証してみたいのである。――玄侑宗久 出演:玄侑宗久(作家、福聚寺住職、花園大学客員教授) 日時:2016年2月20日(土)15:00~16:30(開場:14:30) 会場:森美術館オーディトリアム 定員:100名(要予約) 料金:無料(要展覧会チケット) ・お申し込み詳細は、後日、森美術館ウェブサイトにてお知らせします。 森美術館ウェブサイト http://www.mori.art.museum ・出演者は予告なく変更になる場合があります。予めご了承ください。 ・その他、ギャラリートーク、ファミリープログラム、アクセスプログラムなど多数予定しています。 【関連情報】 ■音声ガイド:ナビゲーターは俳優の斎藤工さん 本展の音声ガイドでは、ドラマ・映画・CMなど多方面で大活躍中の俳優、斎藤工さんがナビゲーターを務めます。村上隆監督作品「めめめのくらげ」(2013年)に出演するなど、作家・村上隆と個人的親交も深い斎藤氏の魅力あふれる語り口で、村上隆の芸術世界へとご案内します。 ナビゲーター:斎藤工(俳優) ガイド件数 :約20件 解説時間  :約30分 料金    :550円(税込) 企画・制作 :アートアンドパート 監修    :森美術館 斎藤 工(俳優) モデルとして活躍後、2001年、「時の香り~リメンバー・ミー~」で俳優デビュー。現在、注目を集める俳優の一人として知られる。主な出演作にNHK大河ドラマ「八重の桜」「昼顔~平日午後3時の恋人たち~」、映画「愛と誠」「虎影」など話題作多数。2016年は「無伴奏」「団地」など待機作も多数控えている。村上隆監督作品「めめめのくらげ」(2013年)では主人公の叔父・幸塚直人を熱演。また、映像制作にも積極的に携わり、自身の監督によるショートフィルム「半分ノ世界」が国際エミー賞にノミネートされるなど、活動の幅を広げている。 【関連企画】 ■「村上隆のスーパーフラット・コレクション―蕭白、魯山人からキーファーまで―」 村上隆によって蒐集された、国内外のさまざまな美術品を初公開。作家の幼少期の原体験や若き日に受けた刺激・共感に注目、美意識の源泉や価値創造のメカニズムについて考えるとともに、既存の美術の文脈に問いを投げ掛けます。 日時: 2016年1月30日(土)~4月3日(日) 会場: 横浜美術館(神奈川県横浜市西区みなとみらい3-4-1) 詳細: http://yokohama.art.museum ■「狩野一信の五百羅漢図展」 村上隆が《五百羅漢図》制作の際に着想を得た、幕末の絵師・狩野一信の《五百羅漢図》が、増上寺宝物展示室にて、展示替えをしながら順次公開中です。森美術館「村上隆の五百羅漢図展」の会期中には、増上寺宝物展示室にて「狩野一信の五百羅漢図展」も開催します。 会期: (前期)2015年10月7日(水)~12月27日(日)     (後期)2016年1月1日(金・祝)~3月13日(日) 会場: 増上寺宝物展示室(東京都港区芝公園4-7-35 増上寺 本堂地下1階) 詳細: http://www.zojoji.or.jp

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