『婦人画報』創刊110周年記念 日本の伝統産業を守るプロジェ...

『婦人画報』創刊110周年記念 日本の伝統産業を守るプロジェクト  日本で唯一の魔鏡職人がつくる「世界最大・手づくりの魔鏡」が完成! 2015年8月1日(土)から京都伝統産業ふれあい館にて展示後  岩手県陸前高田市 今泉天満宮に奉納予定

 株式会社ハースト婦人画報社(本社:東京都港区、代表取締役社長&CEO:イヴ・ブゴン)発行の月刊誌『婦人画報』は、創刊110周年を記念し、「つくろう!日本の手仕事の未来」プロジェクトに2014年5月より取り組んできました。そしてこの度、このプロジェクトの第一弾「世界最大・手づくりの魔鏡」が完成しました。

完成した魔鏡 (左)裏面、(右)背面(魔鏡の模様)
完成した魔鏡 (左)裏面、(右)背面(魔鏡の模様)

 「つくろう!日本の手仕事の未来」プロジェクトは、『婦人画報』が消えゆく日本の伝統産業・工芸を守るため、クラウドファンディングによる読者参加型事業として発足しました。このプロジェクトによって企画された「世界最大・手づくりの魔鏡」製作は、目標金額の150万円を超える1,728,000円もの支援を集め、2014年6月から開始されました。

 今回のプロジェクトによって完成した「世界最大・手づくりの魔鏡」は、人の手によってつくられる最大限の大きさ(直径1尺1寸=約33cm)です。2枚の鋳造した板を合わせる特殊な技法のため、通常2~3か月で製造するところ、その3倍以上の約1年を要しました。反射光によって浮かび上がる背面には、岩手県陸前高田市の今泉天満宮の御神木をデザインし、「天神大杉」の文字があしらわれています。この御神木は、東日本大震災の津波によって社を消失した今泉天満宮に残った樹齢800年の一本杉ですが、塩害を受けているため、魔鏡に刻むことによって御神木を未来へ残していきたいという想いが込められています。

 魔鏡は、1年がかりでこの7月にようやく完成。京都伝統産業ふれあい館(京都市勧業館みやこめっせ 地下1階)にて8月1日(土)から展示、一般公開されます。その後は陸前高田の今泉天満宮に奉納する予定です。また、8月29日(土)、30日(日)には京都伝統産業ふれあい館にて、鏡磨きを行うワークショップが実施されます。この催しは公益財団法人京都伝統産業交流センターが、伝統産業を未来へつなげるため、魔鏡の魅力を身近に感じてもらうことができる機会として設けたものです。

 『婦人画報』創刊110周年記念「つくろう!日本の手仕事の未来」プロジェクトでは、「10代続く古木柚子の森を守る」プロジェクトや、「昭和初期の製法を守り煉瓦窯で焼く食パンの黒鉄製パン型復刻」プロジェクトを立ち上げています。今後も支援を継続し、日本の伝統産業・工芸の存続に貢献していきます


<魔鏡とは>
 平安時代からある「和鏡(わかがみ)」のひとつです。「和鏡」の中でも、鏡面に強い光を当てると表面には見えない背面の像や模様が反射光に浮かび上がる現象を起すものが「魔鏡」です。2014年に安倍首相がローマ法王へ献上したほど、文化的に価値の高い希少な物ですが、現在手づくりで魔鏡を製作できる鏡師は、山本 晃久氏が日本で唯一の存在となっており、存続の危機に瀕しています。


完成した魔鏡 (左)裏面、(右)背面(魔鏡の模様)
https://www.atpress.ne.jp/releases/68757/img_68757_1.jpg
…卑弥呼も持っていたと話題になった「三角縁神獣鏡」を世界最大級の大きさで再現。裏面には美しい自然と人がつながり続けるイメージをデザイン。

魔鏡現象(投影の様子)
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…反射光によって浮かび上がる背面(魔鏡の模様)には、奉納先の陸前高田市今泉天満宮の御神木をデザイン。


■鏡師・魔鏡職人 山本 晃久氏 コメント
 「通常の製作と異なり、これまでにない大きさ、二重の構造、細かな模様、三角縁神獣鏡の特殊な形状、クラウドファンディングによる取り組み、とどれをとっても、新たな経験を積むことができる機会となりました。多くの皆様のご支援によって、こうした貴重な機会を頂けたことに本当に感謝しています。魔鏡を奉納しただけでは、被災地の支援として小さな力だとは思いますが、こうした行動によって、一人でも多くの方に現状を知って頂ければ、という思いで取り組んできました。職人は技を磨くことがすべて、と言われていますが、現在では技を磨く機会も失われつつあります。こうした新たな取り組みによって技を磨くことができ、意義のある仕事ができたことを感謝しています。伝統技術は、昔から時代に合わせて形や様式を少しずつ変えて受け継がれています。今度は私たちの世代が、未来へつないでいくために最新の技術やスタイルを取り入れながら、磨きをかけていきたいと思っています。」

https://www.atpress.ne.jp/releases/68757/img_68757_4.jpg
 1975年京都生まれ。国内で唯一、和鏡・神鏡・魔鏡を手仕事で製作する山本合金製作所の五代目。大学卒業後、魔鏡の技術を復元した祖父で無形文化財保持者の山本 凰龍氏に師事し、伝統技法を受け継いでいる。


■「つくろう!日本の手仕事の未来」プロジェクト 概要
 2014年5月31日に発足。『婦人画報』本誌特集にて、伝統産業・工芸の価値と絶滅の危機にある状況を発信し、読者参加型クラウドファンディング事業として開始。「世界最大・手づくりの魔鏡」プロジェクトとして、1,728,000円の支援が集まりました。支援いただいた方には、出資額に応じたプレゼントを提供しました。(三角縁神獣鏡製作時の素材を用いたアクセサリー/魔鏡づくりサポーター証明書/ミニ三角縁神獣鏡(3.8cm×3.8cm)の入ったお守りなど)
現在は、続く第二弾・第三弾のプロジェクトの支援を募集中です。

●第二弾:「10代続く古木柚子の森を守る」プロジェクト http://wesym.com/ja/projects/yuzu_savethecraft/
 柚子の名産地、高知県北川村の無農薬柚子は、料理研究家の松田 美智子氏やジョエル・ロブション氏、ピエール・ガニェール氏などもファンといいます。古木ならではの豊かな香りを持つ実を守るため、木々が育つ山と環境を守るプロジェクトです。

●第三弾:「煉瓦窯で焼く食パンの黒鉄性パン型復刻」プロジェクト http://wesym.com/ja/projects/bread_savethecraft/
 予約なしでは買えない神戸・岡本「フロイン堂」の食パン。昭和初期に作られた煉瓦窯と黒鉄のパン型は、どちらも現在では製造されていません。新たに作ることが難しいとされているこのパン型を復刻させるためのプロジェクトです。


<『婦人画報』について>
創刊      :1905年
発行サイクル  :月刊 (毎月1日発売)
印刷証明付き部数:82,700部 (マガジンデータ2014)
定価      :¥1,200 (税込)

ホームページ: http://www.hearst.co.jp/fujingaho
コマース 婦人画報のおかいもの: http://fujingaho-shop.jp
創刊110周年記念サイト「LOVE JAPAN 110」: http://www.fujingaho.jp/lovejapan110/
婦人画報Facebookページ: https://www.facebook.com/insidefujingaho
「きょうとあす」: http://www.trip.kyoto.jp/


<ハースト婦人画報社について>
 株式会社ハースト婦人画報社は、日本、アメリカ、フランスの多角的なDNAを持つメディア企業です。創刊110年の『婦人画報』をはじめ、『エル・ジャポン』、『25ans(ヴァンサンカン)』『ハーパーズバザー』、『メンズクラブ』などのファッション誌、カルチャー、インテリア、フード、ウエディングなどの各種ライフスタイル誌を発行しています。また、デジタル戦略に注力し、「エル・オンライン」などのメディアサイトや「エル・ショップ」などのEコマースも積極的に展開。さらに、経験豊かな編集者を活かし、書籍の発行や企業出版にも積極的に取り組んでいます。

ホームページ: http://www.hearst.co.jp
Twitter   : @Hfujingaho
LinkedIn  : https://www.linkedin.com/company/hearst-fujingaho


<参考資料>京都伝統産業ふれあい館での魔鏡展示、ワークショップについて

■世界一の魔鏡展示
 直径33センチの世界最大の手づくり魔鏡。魔鏡現象も御覧いただけます。また、山本 晃久氏の祖父であり同氏が師事した山本 凰龍氏の和鏡も展示します。

日時 :2015年8月1日(土)から展示開始
    午前9時~午後5時 (入館は16時半まで)
    ※8月17日~18日は施設点検日のため休館
    ※8月19日~24日の魔鏡展示はありません。
場所 :京都伝統産業ふれあい館
    〒606-8343 京都市左京区岡崎成勝寺町9番地の1
    京都市勧業館みやこめっせ 地下1階
入場料:無料


■銅鏡づくりワークショップ
 世界一の魔鏡製作者・山本晃久氏の手ほどきで、小さな(直径約4cm)銅鏡の表面を磨き鏡を作ります。ガラスやアクリルの鏡とは違う映り方も実感いただけます。

日時 :2015年8月29日(土)、30日(日) 午後1時・午後3時の全4回
場所 :京都伝統産業ふれあい館イベントルーム
参加料:2,000円
    ※山本氏の意向により、東日本大震災の津波で社殿が流出した
     今泉天満宮再建のため、全額寄進されます。
定員 :各回10名(先着順)
協力 :婦人画報

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