株式会社マーケットリサーチセンター

    医薬品ラベリングの日本市場(2026年-2035年)、市場規模・分析レポートを発表

    株式会社マーケットリサーチセンター(本社:東京都港区、世界の市場調査資料販売)では、「医薬品ラベリングの日本市場(2026年-2035年)、英文タイトル:Japan Pharmaceutical Labeling Market 2026-2035」調査資料を発表しました。本資料には、医薬品ラベリングの日本市場規模、動向、セグメント別予測、関連企業の情報などが盛り込まれています。

    ■主な掲載内容

    日本の医薬品ラベリング市場は、2025年時点で4億309万米ドル規模に達しており、2026年から2035年にかけて年平均成長率(CAGR)4.9%で拡大し、2035年には6億5,036万米ドルに達すると予測されている。市場成長を支える主な要因は、感圧ラベル需要の増加、薬事規制への対応、高速・大量生産への適応、製品安全性とトレーサビリティの向上、改ざん防止機能を備えた高機能包装の普及である。

    医薬品ラベルは、単に製品名やブランドを表示するためのものではなく、用法・用量、警告、副作用、ロット情報、使用期限、保管条件などを正確に伝える重要な情報媒体である。医薬品では表示ミスが患者安全に直結するため、一般消費財以上に印刷精度、耐久性、内容更新管理、規制適合性が要求される。

    市場拡大の大きな要因として、医薬品承認件数の増加が挙げられている。レポートでは、2025年に43の革新的医薬品が販売承認およびNHI薬価収載を受ける見込みとされており、新薬が増えるたびに新たなラベル設計、検証、印刷、包装工程が必要になる。したがって、新薬開発の活発化はラベリング需要を直接押し上げる。

    特に日本では、医薬品情報の正確性や規制対応が厳しく求められるため、新製品発売時にはラベルだけでなく、添付文書やデジタル情報との整合性も重要になる。安全性情報や用法変更が発生すれば、既存製品でもラベル改訂が必要となるため、市場需要は新薬発売だけに依存しない。

    技術面では、自動化されたラベリング設備の導入が進んでいる。2026年5月のINTERPHEX Week Tokyo 2026では、規制対応、トレーサビリティ、生産効率向上を目的とした自動ラベリングソリューションへの関心が高まったとされる。大量生産では、人手による貼付や目視確認だけでは処理能力と品質安定性に限界があるため、自動化の価値が大きい。

    2026年5月にはTOPPANが、医薬品錠剤向けのフルカラー印字技術を日本で投入したとされる。錠剤自体に識別性の高い情報を付与できれば、外装ラベルだけに頼らず薬剤を見分けやすくなり、服薬ミスの低減や安全性向上に寄与する可能性がある。これは、医薬品ラベリングの概念が容器外装から製剤そのものの識別技術へ広がっていることを示している。

    2026年3月にはEM SystemsとPrecalが、デジタル処方処理を中心とする薬局自動化プロジェクトを開始したとされる。処方情報と薬剤情報をデジタルで連携できれば、薬局でのラベル出力や患者向け情報の正確性を高めやすくなり、調剤現場におけるラベリングの自動化・デジタル化にもつながる。

    一方、2026年4月のEvonikとHiguchiによる横浜の医薬品イノベーションラボ設立は、主として医薬品開発基盤の強化に関する事例であり、ラベリング市場への直接的な影響は限定的である。新薬開発や製剤技術の拡大を通じて包装・表示需要を間接的に支える事例として見るのが適切である。

    2025年7月のInterphex Japanでは、IL Groupが改ざん防止ラベル、遮光ラベル、高精度印刷などを展示した。こうした機能性ラベルは、表示だけでなく「製品を守る」役割も担う。特に改ざん防止機能は、開封済みかどうかを明確に示すことで患者安全や流通管理を高める。

    遮光ラベルも重要である。光に弱い医薬品では、輸送・保管中の品質劣化を抑える必要があり、ラベル自体に遮光性能を持たせることで包装全体の機能性を高められる。したがって、ラベルは情報表示部材から、医薬品の安定性や品質維持に関与する機能性包装材へ進化している。

    2025年6月にはOsaka Sealing Printingが、耐熱性を高めたサーマルラベル「Yudemo」を投入した。製造や物流工程では高温、湿度、摩擦などにさらされることがあるため、印字が消えたりラベルが剥がれたりしない耐久性は重要である。高性能材料の採用は、ラベル交換や再印刷の削減にもつながり得る。

    ラベルタイプ別では、感圧ラベル、糊付けラベル、スリーブラベル、インモールドラベル、その他に分類される。この中でも感圧ラベルの需要増加が市場成長要因として挙げられている。感圧ラベルは接着剤をあらかじめ塗布した構造で、貼付工程を自動化しやすく、多様な容器形状に対応しやすい。

    材料別では紙、ポリマーフィルム、その他に分類される。紙はコストや印刷適性で優れる一方、ポリマーフィルムは耐水性、耐薬品性、耐久性を高めやすい。医薬品では冷蔵流通や湿度の高い環境もあるため、用途によってはフィルム系材料のメリットが大きい。

    用途別では、説明ラベル、装飾ラベル、機能性ラベル、販促ラベル、その他に分類される。医薬品では説明ラベルが特に重要で、用法、注意事項、識別情報などを正確に伝える必要がある。一方、機能性ラベルは改ざん防止、遮光、追跡など、安全性や流通管理を強化する役割を持つ。

    包装形態別では、ボトル、ブリスターパック、注射剤容器、プレフィルドシリンジ、プレフィルド吸入器、パウチ、その他に分類される。このうちボトルが最大シェアを占め、歴史的には約28%だったとされる。

    ボトルが優位なのは、錠剤やカプセルなどの固形製剤だけでなく、一部の液剤にも利用でき、汎用性が高いためである。高齢者にも扱いやすく、ラベル貼付面積も確保しやすいため、規制情報を表示しやすいという利点がある。

    ブリスターパックでは、個別包装された錠剤ごとに製品情報やロット追跡を行う必要があり、高精度印刷との相性が重要になる。プレフィルドシリンジや注射剤容器では、容器サイズが小さいため、限られた面積に必要情報を正確に表示する技術が求められる。

    スマートラベリングも今後の成長機会である。QRコードなどを利用して、紙面に収まりきらない詳細情報をデジタルで提供すれば、患者や医療従事者が最新の用法、安全性情報、製品認証情報へアクセスしやすくなる。

    さらに、シリアライゼーションや製品認証と組み合わせれば、製造から流通、薬局、患者まで製品を追跡しやすくなる。偽造防止、リコール管理、在庫追跡の効率化という観点でも、デジタル対応ラベルの価値は高い。

    市場の大きな課題は、規制情報の頻繁な更新である。安全性情報、用法・用量、警告、使用条件などが変更されるたびに、ラベルのデザイン変更、承認、検証、印刷切り替えが必要になる。印刷ラベル、添付文書、Web上の情報を同時に更新し、一貫性を維持することも容易ではない。

    多言語化や患者に分かりやすい表示も課題である。情報量を増やしながら文字を小さくしすぎず、患者が重要な内容を理解できるように設計する必要があるため、単なる印刷技術だけでなく情報設計能力も重要になる。

    コスト面では、ラベル再設計、検証、薬事対応、自動化設備導入などが負担となる。大手企業では投資可能でも、中小製薬メーカーでは高度なラベリング技術を導入するための予算やIT統合能力が制約になる可能性がある。

    一方で、こうした課題そのものが専門ラベリング企業にとって事業機会となる。規制変更に迅速に対応できるデジタル印刷、短ロット生産、自動検査、可変情報印刷、QRコード生成などを一体提供できれば、製薬会社の運用負担を軽減できる。

    競争環境では、IL Pharma Packaging、CMIC Group、Daikyo Seiko、Osaka Sealing Printing、Bushu Pharmaなどが主要プレイヤーとして挙げられている。

    IL Pharma Packagingは1962年設立の日本企業で、医薬品向けシュリンクタックラベルやラベリング機械を提供している。レポートでは、日本の医薬品ラベル市場で50%超のシェアを持つとされており、これが正確であれば非常に強い市場地位を持つことになる。ただし、このシェアは今回の資料上の記載として扱うのが適切である。

    CMIC GroupはCRO、CDMO、ヘルスケアサービスを広く提供しており、ラベル専業企業ではない。そのため、医薬品開発・製造受託の中で包装や表示関連サービスに関与するプレイヤーとして位置付けるのが自然である。

    Daikyo Seikoはゴム栓、CZバイアル、プレフィルドシリンジなど医薬品・医療包装を扱っており、ラベリング単体よりも一次包装領域との関連が強い。したがって、今回の競争企業一覧には、ラベルメーカーと医薬品包装企業が混在している点に注意が必要である。

    Osaka Sealing Printingは粘着ラベルや印刷フィルムを幅広く製造しており、医薬品ラベリングとの直接的な関連性が高い。耐熱ラベルなど機能性製品の開発は、今後の高付加価値化を象徴する動きである。

    総合すると、日本の医薬品ラベリング市場は2025年の4億309万米ドルから2035年には6億5,036万米ドルへ拡大し、CAGR4.9%の安定成長が見込まれる。市場規模そのものは急拡大するというより、医薬品数の増加、高機能化、規制対応、デジタル化によって一製品当たりのラベリング価値が高まる構造である。

    今後の主要テーマは、「感圧ラベル」「改ざん防止」「遮光・耐熱」「自動ラベリング」「QRコード」「トレーサビリティ」「シリアライゼーション」「Rx情報更新」「患者向け分かりやすさ」に集約できる。

    2035年に向けて、日本の医薬品ラベリング市場は、単なる紙ラベル印刷市場から、患者安全、規制遵守、製品認証、デジタル情報連携、サプライチェーン追跡を一体化する高機能な医薬品情報管理市場へ発展していくと考えられる。

    ※目次構成

    1. 序文
      1.1 調査目的
      1.2 主要前提条件
      1.3 レポート対象範囲 ― 主要セグメンテーションおよび分析範囲
      1.4 調査方法

    2. エグゼクティブサマリー

    3. 医薬品ラベリング市場概要

    3.1 アジア太平洋地域の医薬品ラベリング市場概要
     3.1.1 アジア太平洋地域の医薬品ラベリング市場の過去市場規模(2019~2025年)
     3.1.2 アジア太平洋地域の医薬品ラベリング市場予測(2026~2035年)

    3.2 日本の医薬品ラベリング市場概要
     3.2.1 日本の医薬品ラベリング市場の過去市場規模(2019~2025年)
     3.2.2 日本の医薬品ラベリング市場予測(2026~2035年)

    1. 日本の医薬品ラベリング市場ランドスケープ

    4.1 日本の医薬品ラベリング市場:開発企業ランドスケープ
     4.1.1 設立年別分析
     4.1.2 企業規模別分析
     4.1.3 地域別分析

    4.2 日本の医薬品ラベリング市場:製品ランドスケープ
     4.2.1 ラベルタイプ別分析
     4.2.2 材料別分析
     4.2.3 包装形態別分析

    1. 日本の医薬品ラベリング市場ダイナミクス
      5.1 市場促進要因および制約要因

    5.2 SWOT分析
     5.2.1 強み
     5.2.2 弱み
     5.2.3 機会
     5.2.4 脅威

    5.3 PESTEL分析
     5.3.1 政治的要因
     5.3.2 経済的要因
     5.3.3 社会的要因
     5.3.4 技術的要因
     5.3.5 法的要因
     5.3.6 環境要因

    5.4 ポーターの5フォース分析
     5.4.1 サプライヤーの交渉力
     5.4.2 買い手の交渉力
     5.4.3 新規参入の脅威
     5.4.4 代替品の脅威
     5.4.5 競争の激しさ

    5.5 主要需要指標
    5.6 主要価格指標
    5.7 業界イベント、主要施策およびトレンド
    5.8 バリューチェーン分析

    1. 日本の医薬品ラベリング市場セグメンテーション(2019~2035年)

    6.1 ラベルタイプ別・日本の医薬品ラベリング市場(2019~2035年)
     6.1.1 感圧ラベル
     6.1.2 糊付けラベル
     6.1.3 スリーブラベル
     6.1.4 インモールドラベル
     6.1.5 その他

    6.2 材料別・日本の医薬品ラベリング市場(2019~2035年)
     6.2.1 紙
     6.2.2 ポリマーフィルム
     6.2.3 その他

    6.3 用途別・日本の医薬品ラベリング市場(2019~2035年)
     6.3.1 説明・指示ラベル
     6.3.2 装飾ラベル
     6.3.3 機能性ラベル
     6.3.4 販促ラベル
     6.3.5 その他

    6.4 包装形態別・日本の医薬品ラベリング市場(2019~2035年)
     6.4.1 ボトル
     6.4.2 ブリスターパック
     6.4.3 非経口薬用容器
     6.4.4 プレフィルドシリンジ
     6.4.5 プレフィルド吸入器
     6.4.6 パウチ
     6.4.7 その他

    1. 規制枠組み

    2. 資金調達・投資分析
      8.1 資金調達件数別分析
      8.2 資金調達タイプ別分析
      8.3 資金調達額別分析
      8.4 主要企業別分析
      8.5 主要投資家別分析
      8.6 地域別分析

    3. 戦略的取り組み
      9.1 パートナーシップ件数別分析
      9.2 施策タイプ別分析
      9.3 主要企業別分析
      9.4 地域別分析

    4. サプライヤーランドスケープ

    10.1 ベンダーポジショニング分析
     10.1.1 主要ベンダー
     10.1.2 将来有望なリーダー企業
     10.1.3 ニッチ市場のリーダー企業
     10.1.4 ディスラプター/市場変革企業

    10.2 国別市場シェア分析

    10.3 IL Pharma Packaging Co., Ltd.
     10.3.1 財務分析
     10.3.2 製品ポートフォリオ
     10.3.3 顧客・市場カバレッジおよび実績
     10.3.4 企業ニュースおよび事業展開
     10.3.5 認証

    10.4 CMIC Group
     10.4.1 財務分析
     10.4.2 製品ポートフォリオ
     10.4.3 顧客・市場カバレッジおよび実績
     10.4.4 企業ニュースおよび事業展開
     10.4.5 認証

    10.5 Daikyo Seiko, Ltd.
     10.5.1 財務分析
     10.5.2 製品ポートフォリオ
     10.5.3 顧客・市場カバレッジおよび実績
     10.5.4 企業ニュースおよび事業展開
     10.5.5 認証

    10.6 Osaka Sealing Printing(OSP)
     10.6.1 財務分析
     10.6.2 製品ポートフォリオ
     10.6.3 顧客・市場カバレッジおよび実績
     10.6.4 企業ニュースおよび事業展開
     10.6.5 認証

    10.7 Bushu Pharma
     10.7.1 財務分析
     10.7.2 製品ポートフォリオ
     10.7.3 顧客・市場カバレッジおよび実績
     10.7.4 企業ニュースおよび事業展開
     10.7.5 認証

    1. 日本の医薬品ラベリング市場 ― 流通モデル(追加分析)
      11.1 概要
      11.2 潜在的な販売・流通事業者
      11.3 流通パートナー評価の主要項目

    2. キーオピニオンリーダー(KOL)インサイト(追加分析)

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