自然資本モニタリングソリューションの提供開始について
~企業・自治体のネイチャーポジティブ経営をデータで支援!~
NTTドコモビジネス株式会社(旧 NTTコミュニケーションズ株式会社、以下 NTTドコモビジネス)、NTTドコモソリューションズ株式会社(旧NTTコムウェア株式会社、以下 NTTドコモソリューションズ)、株式会社バイオーム(以下 バイオーム)は、森林や水、大気といった自然資本の状態を可視化・評価し、継続的に把握する「自然資本モニタリングソリューション」(以下 本ソリューション)の提供を本日より開始します。
本ソリューションにより、生態系の現状把握を効率化することで、企業のネイチャーポジティブ※1経営を支援します。
1.背景
環境省のネイチャーポジティブ経済移行戦略によると、世界経済の総付加価値額※2のうち44兆米ドル(世界の総GDPの約半分)が森林や土壌などの自然資本に依存※3しており、これを支える生物多様性の劣化はかつてないスピードで進んでいます※4。こうした劣化を抑えるため、世界では自然を回復・向上させる「ネイチャーポジティブ」な経済への転換が求められており、企業や自治体には、自らの事業活動と自然資本との関係を正しく理解し、その現状や影響を継続的に把握・評価することが求められています。
一方で、自然資本の現状把握は人手による現地調査に大きく依存しており、継続的なモニタリングには手間やコストがかかるという課題があります。こうした課題の解決に向けて、NTTグループ※5とバイオームは、「衛星画像データを活用した、植生および生物の広域推定技術の開発※6」に関する実証に取り組んできました。
その成果を踏まえ、指定地域の自然資本の状態を効率的かつ継続的に把握・評価できる本ソリューションの提供を開始しました。
2.本ソリューションの概要
本ソリューションは、特定地域における植生や生物種の状況を広域かつ効率的に可視化・評価するICTソリューションです。衛星画像データを基にした植生推定AIと、バイオームの日本最大級の生物ビッグデータを組み合わせることで、植生・生物種の種類・分布状況・存在確率などを地図情報上に可視化し、分析・考察情報を提供します。
<提供価値>
本ソリューションでは、衛星画像データを活用することで、人手による現地調査に依存している従来の手法と比べて大幅なコスト削減と調査範囲の拡大を実現します。

<自然資本モニタリングソリューションの概要>

<自然資本モニタリングソリューションのアウトプットイメージ>
<各社の役割>
・NTTドコモビジネス:ソリューションの企画、本ソリューションの提供・販売
・NTTドコモソリューションズ:エンジニアリング・運用、衛星画像を基にした植生推定AI(特許出願中)の開発
・バイオーム:生物種の推定、生物多様性に対する専門的知見を活用した分析報告書の作成
<想定ユースケース>
・企業の工場やインフラ設備周辺の自然資本への影響把握
・不動産開発(新規開発・再開発)における自然資本への影響把握
・自社サプライチェーンの自然資本への影響/リスクの把握
・森林管理における現状把握
・自治体におけるランドスケープ戦略※7策定、生物多様性データ収集
・TNFD情報開示※8
<活用事例>
(1)飲料メーカー
飲料メーカーでは、水資源を活用する工場流域での森林管理・生態系保全に向けた現状把握、および生物多様性に関する継続的なモニタリングに向け、本ソリューションを活用しました。
従来の現地調査に加え、流域全体を俯瞰した生物多様性の現状把握を可能とし、今後の他工場への展開を検討いただいております。
(2)株式会社NTTドコモ
2025年に策定したドコモの「生物多様性中期ロードマップ」を踏まえ、所沢市における更なるネイチャーポジティブの実現に向けて、所沢市におけるエコロジカルネットワークの重要エリアにおいて、本ソリューションを活用します。
これまで現地踏査を主として行われてきた調査をICT技術で補うことで、作業の負担軽減や短縮化が見込まれるとともに、本ソリューションで取得したデータの自然共生サイトへの登録・モニタリングにおける活用を、所沢市、ドコモ、公益財団法人日本自然保護協会の3者で連携しながら行います。
また、地域の企業や地域住民などのステークホルダーと連携しながら、定量的なデータに基づき地域の生物多様性保全活動を促進し、新たな保全施策の立案や効果検証などに活用することで、所沢市のネイチャーポジティブ実現に貢献します。
(3)NTTアーバンソリューションズ株式会社
NTTアーバンソリューションズグループでは、2025年10月に生物多様性方針を策定し、生物多様性に配慮した街づくりに関する自社の取り組みを進めています。在来種を中心とした植栽やビオトープの設置などにより生物の良好な生育環境を確保している複合オフィスビル「品川シーズンテラス」を中心とした品川港南エリアをモデルに、本ソリューションを活用し都市部における緑地や生物の生息状況と、周辺との接続性を客観的に捉えるための手法に関する検証を行う予定です。
3.提供開始日
2026年5月28日
4.提供価格
1エリア2,500,000円(税抜)~
※1エリアは25km2を標準とし、超える場合は対象範囲等に応じて変動します
5.今後の展開
3社は、本ソリューション及びNTTドコモビジネスのIoT/AIなどのICT技術も組み合わせて活用し、自治体の生物多様性戦略策定支援、企業のネイチャーポジティブ経営支援、ネイチャーポジティブ分野に限らない統合報告書や環境情報開示に向けたデータ収集・データ提供など、幅広い分野への展開を進めていきます。
NTTグループは、自然資本の可視化とデータ活用を通じて、持続可能な社会の実現に貢献します。
<関連URL>
ネイチャーポジティブ分野におけるサービスと事業の推進に向けたビジョン「NTT ネイチャーポジティブ事業ビジョン」を策定
https://group.ntt/jp/newsrelease/2026/05/28/260528a.html
※1:ネイチャーポジティブとは、生物多様性の損失を止め、回復軌道に乗せることを指します。
※2:総付加価値額とは、企業が事業活動によって生み出した価値の総額です。
※3:「ネイチャーポジティブ経済移行戦略 参考資料集(2024)」(環境省ホームページ)
https://www.env.go.jp/content/000213094.pdf
※4:「生物多様性と生態系サービスに関する地球規模評価報告書(2019)」(IPBESホームページ)
※5:NTT株式会社、NTTドコモビジネス株式会社、NTTドコモソリューションズ株式会社、株式会社NTTデータ、株式会社NTTドコモ
※6:衛星画像データを活用した、植生および生物の広域推定技術の開発とは、NTT グループの衛星画像データ解析技術と、バイオームが保有する国内最大級1,000万件以上のリアルタイム生物データベース「BiomeDB」を掛け合わせることで、生物多様性のモニタリングを支援するための広域かつ継続的な植生および生物の関連データ収集・分析手段の確立をめざしています。
https://www.ntt.com/about-us/press-releases/news/article/2025/0327_2.html
※7:ランドスケープ戦略とは、一定の地域や空間において土地・空間計画をベースに多様な人間活動と自然環境を総合的に取扱い、課題解決を導く戦略のことです。
※8:TNFD(Taskforce on Nature-related Financial Disclosures)とは、自然関連財務情報開示タスクフォースのことで、企業・団体が自身の経済活動による自然環境や生物多様性への影響を評価し、情報開示する枠組みの構築を目指し取り組む国際イニシアティブです。
「NTTコミュニケーションズ株式会社」は2025年7月1日に社名を「NTTドコモビジネス株式会社」に変更しました。私たちは、企業と地域が持続的に成長できる自律・分散・協調型社会を支える「産業・地域DXのプラットフォーマー」として、新たな価値を生み出し、豊かな社会の実現をめざします。

















