製造残渣を活用した資源循環型の取り組みを推進 ―株式会社リジェンワークス・近畿大学水産研究所との産学協働により水産飼料分野での給餌試験に成功―

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    2026年3月23日 14:00

    カネテツデリカフーズ株式会社(本社:兵庫県神戸市、代表取締役社長:村上寛、以下カネテツ)は、製品製造工程で発生する魚肉すり身や野菜類などの製造残渣を有効活用する資源循環型の取り組みとして、株式会社リジェンワークス(本社:福島県南相馬市、代表取締役社長:木下俊一、以下リジェンワークス)および近畿大学水産研究所(本部:和歌山県白浜町、所長:家戸敬太郎、以下近大水研)との産学協働により、水産養殖用飼料への応用に向けたブリでの給餌試験を実施し、有効性を確認しました。
    練り製品メーカーが自社の製造残渣を魚粉代替飼料原料として大学と本格的に検証する取り組みは、国内初の試み※1 です。
    ※1 カネテツデリカフーズ株式会社調べ(国内公表資料)

    【背景】
    練り製品業界では、主原料であるすり身(スケソウダラなど白身魚)の価格高騰、世界的な需要の高まりを背景にした海外企業との競争による輸入量の減少が経営課題となっています。一方で、製造工程においてはすり身や野菜端材などの製造残渣が一定量発生し、家畜飼料や肥料として利用される一方、産業廃棄物として処理されるケースも多く、練り製品製造企業の問題となっています。

    また、養殖業界では近年、気候変動などを背景に飼料原料(魚粉)の価格高騰が深刻化しており、養殖コストの40~70%を餌代が占めるとされる中、魚粉代替原料の開発は養殖事業の継続における喫緊の課題となっています。このように、日本における水産業界において、持続可能な取り組みの必要性が今後ますます高まると考えています。

    【取り組み概要】
    本取り組みでは、カネテツの製造残渣を水産養殖用飼料の魚粉代替原料として活用し、魚由来原料を魚の餌(魚粉)として循環させる"持続可能な資源循環モデル"の構築可能性に着目しました。

    取り組みのスタートとして、リジェンワークスが製造残渣の原料加工および品質調整を行い、近大水研においてブリ稚魚を対象とした約60日間の給餌試験を実施しました。試験では、製造残渣由来原料を配合した試験飼料と既存の魚粉飼料を比較し、成長率、飼料効率、生残率などを評価しました。その結果、通常使用している魚粉タンパク質の一部を本取り組みの残渣由来原料で代替した場合でも、成長率や生残率に有意な差は認められず、条件によっては魚粉の最大約35%を残渣由来原料で置換した場合でも飼料効率の向上が確認されました。
    成長性能や飼料効率についても、従来の魚粉飼料と同等レベルであることが示されています。詳細な数値については2026年3月28日(土)開催の日本水産学会春季大会にて報告予定です。

    【コスト面・ビジネス面での効果】
    魚粉は飼料コストの大きな割合を占め、価格変動の影響を受けやすい原料と考えられます。今回の取り組みにより、これまで廃棄や肥料化など低付加価値利用されていた製造残渣を水産養殖用飼料の原料として活用することで、魚粉使用量を削減しつつ、飼料原料コストの安定化と低減の両立が期待できます。

    試算ベースでは、魚粉を用いた場合と比較して飼料全体でおおよそ15~25%程度のコストダウンが見込まれており、カネテツ単独でも年間数百トン規模の残渣を有効利用し得るポテンシャルがあります。練り製品業界全体に展開した場合には、数千トン規模の残渣活用につながる可能性もあります。
    ※カネテツから排出される残渣はすべて混合した上で試験を実施しており、現状の検証結果に基づき、工場から出る各種残渣を一体として活用可能であることが示されています。

    【今後の展望】
    今回の給餌試験結果は、2026年3月26日~29日に東京海洋大学品川キャンパス(東京都港区)で開催される令和8年度日本水産学会春季大会にて、近大水研から発表する予定です。

    今後もさらに研究開発を進め、2027年度中の事業化を見据えた量産化や設備導入の可能性について検討を進めるとともに、将来的には練り製品業界全体への展開も視野に入れ、環境負荷低減と経済価値創出の両立に取り組んでまいります。

    <「カネテツデリカフーズ」について>
    2026年3月に創業100周年を迎えた、兵庫県神戸市・六甲アイランドに工場を持つ魚肉練り製品の製造業(代表取締役社長:村上寛)。1990年には全商品合成保存料無添加を実施。さらに2018年には、練り製品の製造工場として初めて「ISO22000」「FSSC22000」「JFS-C」の3つの食品安全管理システムの認証を取得。現在もFSSC22000認証を維持し、「安心・安全」な商品作りに取り組んでいます。また、蒲鉾を立体的に表現する技術、すり身を使用したシーフードの再現技術など、独自性あふれるモノ作りをおこなっています。まるで本物のような味・食感・見た目を再現し、そのネーミングでも話題の「ほぼカニ®」をはじめとする"ほぼシリーズ"商品は、シリーズ累計販売数量1億パックを突破。

    【会社概要】
    <カネテツデリカフーズ株式会社>
    代表者     :代表取締役社長 村上寛
    本社/工場所在地:神戸市東灘区向洋町西5丁目8番地
    創業      :1926年(大正15年)3月
    法人設立    :1948年(昭和23年)9月29日
    業務内容    :水産練製品・惣菜の製造販売
    ホームページ  :https://www.kanetetsu.com/

    <株式会社リジェンワークス>
    代表者     :代表取締役社長 木下俊一
    本社/工場所在地:福島県南相馬市小高区吉名字岩屋堂175-3
    設立      :2018年(平成30年)12月
    業務内容    :未利用資源を活用した養魚飼料向けタンパク質原料の研究開発・製造販売
    ホームページ  :https://www.regenworks.co.jp/

    <近畿大学水産研究所>
    所長    :家戸敬太郎
    本部所在地 :和歌山県西牟婁郡白浜町3153
    設立    :1948年(昭和23年)12月
    ホームページ:https://www.kindai.ac.jp/rd/research-center/aqua-research/

    【関連リンク】
    水産研究所 教授 家戸敬太郎(カトケイタロウ)
    https://www.kindai.ac.jp/meikan/180-kato-keitarou.html

    水産研究所
    https://www.kindai.ac.jp/rd/research-center/aqua-research/

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