CPコンクリートコンソーシアムと日野市が連携協定を締結し、 「西平山あそびば」と豊田駅前にCPコンクリートを施工

    -CO2を吸収・固定する環境配慮型コンクリートで気候変動対策を推進-

    企業動向
    2026年3月3日 11:15

    CPコンクリートコンソーシアム(CPCC)(注1)と日野市(東京都)は、地域社会の持続可能性を高めるための気候変動対策として連携協定を締結し、2026年4月にオープン予定の日野市の「西平山あそびば」において、CPCCが開発に取り組んでいる二酸化炭素(CO2)を吸収・固定するCPコンクリート(注2)を使用して、ベンチの製作や、スロープおよび駐車場の舗装を行いました。また、豊田駅前のバスベイにおいて、CPコンクリートを使って製造したプレキャスト鉄筋コンクリート版(PRC版)の施工を行いました。この取り組みは、実際にCPコンクリートを地域で使用することにより、社会実装の推進を目的としています。


    「西平山あそびば」に施工したCPコンクリート製ベンチ

    「西平山あそびば」に施工したCPコンクリート製ベンチ


    1.取り組みの背景

    近年、環境意識の高まりとともに持続可能なインフラ整備が求められています。CPCCでは、建設現場で発生する余剰コンクリート(戻りコンクリート)や解体時に排出されるコンクリートガラなど、従来は廃棄物として扱われていた材料にCO2を固定して再利用する技術として、NEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)グリーンイノベーション基金事業の採択を受け、CPコンクリートの開発に取り組んでいます。一方、日野市は「気候非常事態宣言」を発出し、2050年までに二酸化炭素排出量実質ゼロ「カーボンニュートラルシティHINO」(注3)を目指す一環として、この技術の社会実証の連携実施を決定しました。今回の連携により、両者は地域でCPコンクリートを活用し、持続可能な社会の実現に向けた取り組みを推進します。


    2.取り組みの概要とCPCC各社の担当役割

    今回の取り組みは、CPCCが各専門分野の知見を活かして推進しているCPコンクリートプロジェクトの象徴的な案件です。

    これまでCPCCでは、CO2を固定したCPコンクリート製の構造物を事前に工場で製造し、現場に運搬して設置していました。しかし、今回の試験施工ではCPコンクリート製のベンチを現場で打設した後、さらにCO2をCPコンクリートに現場で固定する作業を国内で初めて実施しました。今回施工したベンチやスロープ、舗装に固定したCO2量は、今後測定・検証し、日本国温室効果ガスインベントリ報告(注4)への反映に向けてデータを提供します。


    CPCCにおける担当役割は以下のとおりです。


    【株式会社安藤・間】

    「西平山あそびば」でCPコンクリート製のベンチを打設し、養生時にもCO2を固定する作業を実施(写真1、2)


    【株式会社佐藤渡辺】

    「西平山あそびば」のスロープ・駐車場に、透水性を有し、降雨時の路面滞水を防ぐ機能を持った、CP透水性ポーラスコンクリートを施工(写真3)


    【大成ロテック株式会社】

    豊田駅前バスベイに、強度・耐久性・急速施工に特化したPRC版を施工(写真4)


    【株式会社内山アドバンス(グループ工場)】

    全ての施工におけるCP生コンクリートの製造


    【株式会社内山アドバンス、大阪兵庫生コンクリート工業組合】

    コンクリートの材料となるCO2固定材料の製造


    【青木あすなろ建設株式会社、株式会社淺沼組】

    ベンチの養生時にCO2を固定できる生コンの配合や養生工法の検討


    今後もCPCCと日野市は、気候変動対策を進めるため、引き続き協力を重ねてまいります。


    写真1:CPコンクリート製ベンチを打設する様子

    写真1:CPコンクリート製ベンチを打設する様子


    写真2:CPコンクリート製ベンチにCO2を固定する様子

    写真2:CPコンクリート製ベンチにCO2を固定する様子


    写真3:CP透水性ポーラスコンクリートを施工する様子

    写真3:CP透水性ポーラスコンクリートを施工する様子


    写真4:CPコンクリートを使って製造したPRC版

    写真4:CPコンクリートを使って製造したPRC版


    (注1)CPコンクリートコンソーシアムホームページ: https://carbon-pool.com/

    CPコンクリートYouTubeチャンネル: https://www.youtube.com/@carbon-pool


    安藤ハザマは、建設会社や生コン工場、大学など15の企業・団体が結集したCPCCの幹事会社として、2022年からCO2を吸収・固定するCPコンクリートの開発を進めています。


    (注2)CPコンクリートは、“Carbon Pool Concrete”の略で、セメント焼成工程などで発生するCO2をコンクリート由来の産業廃棄物に固定化し、コンクリート材料として再利用する地域内循環を構築します。この新技術により、CO2の吸収と固定を最大・最速に実現し、カーボンネガティブを目指します。

    CPコンクリートの開発はNEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)によるグリーンイノベーション基金事業「CO2を用いたコンクリート等製造技術開発プロジェクト」の委託事業として実施しています。


    (注3)日野市は「気候非常事態宣言」を発出後「気候変動対策施策ロードマップ」を策定し、令和32年(2050年)カーボンニュートラルを目指しています。

    https://www.city.hino.lg.jp/kurashi/kankyo/co2/1027572.html


    (注4)一定期間内に特定の物質がどの排出源・吸収源からどの程度排出・吸収されたかを示す一覧表のこと。

    https://www.env.go.jp/earth/ondanka/ghg-mrv/overview.html

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