フジワラ産業、「FM式マグマ抜き工法」の開発を検討 ―日本の...

フジワラ産業、「FM式マグマ抜き工法」の開発を検討  ―日本の象徴、美しい富士山の噴火予防対策としてー

 水処理装置および津波避難タワー始め、各種災害対策施設・機器を開発・販売している環境・防災設備機器メーカーのフジワラ産業株式会社(本社:大阪市、代表取締役:藤原 充弘、以下「弊社」)は、この度、富士山を対象として、火山の内部に蓄積したマグマを人工的に排出してマグマの圧力を下げ、火山の大規模なマグマ爆発を未然に防ぐ「FM式マグマ抜き工法」の開発を検討することとしました。

海中からのマグマ抜き工法
海中からのマグマ抜き工法

 標高3,776メートル、世界遺産にも登録されている日本最高峰である富士山は、その秀麗な姿から日本を象徴する山として、知られています。この美しい富士山は、年齢がおよそ10万年の日本では比較的若い活火山で、活発な火山活動によりこれまでに噴火を繰り返し、何度も山体崩壊により山の形を変えながら現在に至っています。これまでの噴火は比較的小規模なものが多いものの、864年の貞観噴火、1707年の宝永噴火のような大規模な噴火があり、当時の日本に大きな被害をもたらしました。

 富士山は、宝永噴火の後現在まで300年間噴火を休んでいますが、内部では活動を続けています。また、巨大地震が火山の噴火を誘発したとも言われています。東日本大震災の影響や南海トラフ大地震が予想されているなかで、長期間にわたり噴火を休みマグマが蓄積されている富士山が大規模な爆発的噴火を起こす恐れがあると想定されています。

 もし、大規模な噴火が発生した場合は、日本の大動脈が分断され、富士山周辺はもとより、首都圏でも交通・通信・電力・水などのインフラが機能を停止し、社会生活や経済活動はじめあらゆる面で深刻な影響を受けることになります。内閣府では、その被害額は最大2兆5千億円にのぼると想定しています。


■「FM式マグマ工法」
― 人工的にマグマを排出させ、大規模な爆発的噴火を未然に防止
 弊社は、火山の大規模な爆発的噴火防止策として、地下に蓄積されたマグマを部分的に排出させてそのエネルギーを解放するために、以下の工法を実現させることを検討しています。

1.富士山を望む駿河湾に、掘削用リグを備えた海底掘削船より、人工的にマグマを排出する大経口パイプをマグマだまりの少し手前まで打ち込む。
2.大経口パイプの先端から、小口径パイプをマグマだまりの直前まで数本打ち込んで、その先端を爆破させることにより、マグマの排出路を作る。
3.マグマはこの排出路から海洋に排出し続け、その結果マグマだまり内のマグマが減少し、マグマの圧力を下げる。
4.富士山は爆発的な大規模噴火を回避して、被害を軽減することができる。


■「FM式マグマ工法」の実用化を目指して
 しかし、本工法を実現するためには次のような多くの課題を解決する必要があります。
・マグマの位置と規模および特性を正確に把握すること。
・放出するマグマの規模とその環境に関する海洋環境アセスメントの実施。
・放出に伴う暴発を抑制し、安全にマグマを放出する方策。  など

 これらの多くの課題を解決することは決して容易ではありませんが、秀麗な富士山の姿を現状のまま保持し、同時に甚大な社会的、経済的影響から守るためには、一つ一つ課題を解決して何としてでも富士山の噴火を未然に防止しなければならません。弊社では、このように考えて、マグマ放出による噴火防止対策に取組むこととしました。
 これらの課題を解決するためには、弊社のみの力ではとうてい不可能で、関係する各方面のご協力・ご指導そして連携が必要不可欠です。

 なお、現在活発な火山活動を続けている桜島についても、併せて本工法を検討しています。桜島の火山活動については戦前から継続して調査が続けられ、鹿児島湾のほぼ中央下にマグマだまりがあることが把握されています。桜島の火山噴火対策に本工法を適用すべく、提案して行きたいと考えています。

 本工法に関して、関心を寄せていただいた方のご意見・ご指導など、ご連絡をお待ちしています。


【会社概要】
社名  : フジワラ産業株式会社
代表者 : 代表取締役 藤原 充弘
所在地 : 大阪市西区境川1丁目4-5
設立  : 1980年7月
資本金 : 3,000万円
従業員数: 38名
URL   : http://www.fj-i.co.jp/
Email  : info@fj-i.co.jp

<主要製品>
水処理装置    :モノレール式汚泥かき寄せ装置、
          「フジフロート」スカム除去装置、他
油圧・空圧省力機器:油圧式河川用転倒堰(せき)作動装置、他
防災設備機器   :津波避難タワー「タスカルタワー」、
          大規模津波避難施設(収容規模数千人の多目的避難施設)、
          津波避難ステージ付歩道橋、津波漂流物流出防止柵、
          地震対策家具(「安心防災ベッド枠」、
          「防災テーブル」)、災害救助用具セット、他

カテゴリ:
技術・開発
ジャンル:
技術・テクノロジー

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