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    「食料品値上げの動向」に関する分析レポートを公開  2025年10月以降【酒類・飲料・加工食品・日配カテゴリ】が対象

    調査・報告
    2025年11月28日 15:45

    株式会社マーチャンダイジング・オン(本社:東京都新宿区高田馬場、代表取締役社長:佐々木 治)は、当社が提供するRDS市場データを活用し、2025年も継続する食料品値上げの動向について分析したレポートを作成・公開いたしました。


    2025年は幅広い食品カテゴリにおいて値上げが相次いでおり、生活者への影響も一段と大きくなっています。特に、2025年10月1日には約3,000品目を超える本年2番目の大規模な値上げが実施されました。

    値上げから1か月が経過したことを受け、本レポートでは主な値上げ対象である酒類・飲料・加工食品・日配カテゴリについて、RDS市場データを用いて平均売価および売上推移を分析しています。



    ■ レポート概要

    調査データ    :市場データ「RDS」

    対象カテゴリ   :酒類・飲料・加工食品・日配

              (当社提供の「MD分類」に準拠)より指定アイテムを抽出

    調査エリア・店舗数:全国の食品スーパーマーケット 約3,800店舗規模

    調査期間     :週次2025年9月1日週~2025年11月3日週

    ※SKUとは、Stock Keeping Unitの略で、受発注や在庫管理を行うときの最小管理単位のことを指します。



    【酒類:平均売価・売上推移】

    主な値上げを発表している「白鶴酒造」「黄桜」「月桂冠」「大関」「オエノンホールディングス」「神戸酒心館」6社592SKUで調べてみました。


    酒類:平均売価・売上推移

    酒類:平均売価・売上推移


    上記グラフのとおり、10月1日を含む9月29日週以降、平均売価は毎週およそ10円ずつ上昇し、1か月が経過した時点では 490円台で推移しています。

    値上げ前と比べると、「80円以上」高い水準となっていることが確認できます。

    また、数量には大きな変化が見られないことから、金額の上昇幅は主に今回の値上げが影響しているものと考えられます。



    【飲料:平均売価・売上推移】

    次に飲料カテゴリを見てみます。

    飲料では、主な値上げを発表している「コカ・コーラ」「アサヒ飲料」「サントリーホールディングス」「キリンビバレッジ」「伊藤園」「ダイドードリンコ」「ポッカサッポロ」の7社約2130SKUで調べてみました。


    飲料:平均売価・売上推移

    飲料:平均売価・売上推移


    値上げ直後には平均売価が大きく上昇し、その後いったん落ち着く傾向が見られました。しかし、その後も徐々に平均売価が上昇し、最終的には132円前後で推移、値上げ前と比べて約4円の上昇となりました。

    平均売価は上昇している一方で、数量・金額ともに大きな変化は確認されていません。このことから、消費者の購入頻度がやや低下した可能性が考えられます。



    【加工食品:平均売価・売上推移】

    次に加工食品カテゴリを見てみます。

    加工食品では、主な値上げを発表しているパックご飯や餅製品、ポーションや即席麺を中心とした「キユーピー」「越後製菓」「サトウ食品」「味の素AGF」「東洋水産」の5社140SKUで調べてみました。


    加工食品:平均売価・売上推移

    加工食品:平均売価・売上推移


    加工食品では、値上げ前後で「数量」と「金額」の推移が大きく異なる点が特徴的です。

    値上げ後は数量がほぼ横ばいで推移している一方、金額および平均売価は右肩上がりで上昇していることが確認できます。

    値上げ前後で平均売価は約100円上昇しており、値上げの影響が明確に表れています。しかし、数量に大きな減少は見られないことから、価格が上がっても購入が続く傾向にあるカテゴリーであると考えられます。

    特に、保存性の高い加工食品や嗜好性の高い商品については、『備蓄目的』や『お気に入り商品の継続購買』といった行動が影響している可能性が示唆されます。



    【日配:平均売価・売上推移】

    最後に日配カテゴリを見てみます。

    日配では、主な値上げを発表している納豆やチルド飲料、ヨーグルト、チルドシュウマイなど「タカノフーズ」「グリコ」「東洋水産」の3社100SKUで調べてみました。


    日配:平均売価・売上推移

    日配:平均売価・売上推移


    日配では大きな数量変化は見られないものの、10月1日を含む9月29日週から平均売価が上昇しています。

    その後、10月20日週には平均売価が106円と値上げ前を下回る水準まで下落しており、特売などの販促施策が入った可能性がうかがえます。

    その後は再び平均売価が上昇したものの、最終的な上げ幅は値上げ前比で約2円程度にとどまりました。

    また、日配カテゴリには食品だけでなく生活必需品も多く含まれており、日々の生活への影響は徐々に表れていると考えられます。

    原材料価格の高騰に加え、人件費や物流費の上昇も値上げの背景にあり、今後も値上げ対象品は増える可能性があります。



    当社では、引き続き値上げ動向に関する最新の市場データを収集・分析し、皆さまへ分かりやすくお届けしてまいります。



    ■RDSとは

    『RDS(流通POSデータサービス)』は、1988年に一般財団法人流通システム開発センターが提供を開始し、2018年より株式会社マーチャンダイジング・オンが事業承継のうえ継続して提供している、日本最大級の市場データサービスです。

    2025年時点で、全業態338企業・7,075店舗、うちスーパーマーケット業態では約190企業・3,800店舗が参加しており、全国規模のPOSデータを網羅的に把握することができます。


    サービス料金:年額120万円(税抜)で全カテゴリ(食品・日用品)

    ※フルサービスで、1か月のトライアルあり



    ■会社概要

    株式会社マーチャンダイジング・オン

    所在地 : 〒169-0075 東京都新宿区高田馬場4-9-9 13時ホールビル3階

    代表電話: 03-6908-7878

    URL   : https://www.mdingon.com/

    事業内容: 流通に特化したシステム開発、POS市場データ提供、営業支援業務等

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