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    CO・OP共済が5,000人調査 老後資金“9割が不安”、6割は“備えたいのにできない”現実

    家計の厳しさが「備え」を阻む――世代・家族構成で異なる老後の悩み 次の一歩を支える『生協のくらしの困りごとヒント集』公開中!

    調査・報告
    2025年11月19日 11:00

    コープ共済連(日本コープ共済生活協同組合連合会、代表理事理事長:笹川 博子)は、2026年夏発行予定の『生協のくらしの困りごとヒント集(老後のお金とくらし編)』の制作に向け、CO・OP共済加入者を対象に「老後の生活資金や不安に関するアンケート調査」を実施しました(回答人数:5,094名)。

    その結果、約9割が「老後のお金に不安を感じている」と回答。一方で、約6割は「備えようとしてもできていない」現状が明らかになりました。主な理由は「備えの必要性を感じていない」からではなく、「家計状況に余裕がない」ため。さらに、老後の困りごとは年齢層や家計状況、同居者の有無などによって大きく異なることも分かりました。

    CO・OP共済では、こうした多様な不安や課題に寄り添う情報提供として、介護テーマを扱った既刊『生協のくらしの困りごとヒント集(介護編)』を公式サイトで公開しています。



    ■調査結果サマリー

    TOPIC(1):約9割が「老後資金に不安」――全世代に広がる“将来への不安”

    TOPIC(2):「老後の備え」約6割が備えられず――最大の障壁は“家計の厳しさ”

    TOPIC(3):「年金」への不安が最多――世代で異なる“老後のお金”への悩み

    TOPIC(4):お金だけじゃない――多様な“老後の困りごと”

    TOPIC(5):終活・家計見直しへの関心高まるも、備えは進まず



    ■調査概要

    実施主体:日本コープ共済生活協同組合連合会

    実施時期:2025年8月20日(水)~25日(月)

    調査方法:インターネット調査

    調査対象:共済マイページ(※1)に登録する全国のCO・OP共済加入者(性別問わず)

    調査人数:5,094名(※2)

    ※1:CO・OP共済の加入内容の確認や共済金請求などの各種手続きができる加入者専用Webサービスです。スマホ・パソコンから24時間いつでもどこでも利用できます。

    ※2:回答者の年齢別内訳

    [20代以下:209名/30代:680名/40代:1,227名/50代:1,759名/60代:1,035名/70代:172名/80代以上:12名]



    ■TOPIC(1):約9割が「老後資金に不安」――全世代に広がる“将来への不安”

    老後のお金に関して、『ご自身の老後資金・生活資金に不安を感じますか?』との質問に、全体の89.2%が「不安」と回答しており、老後資金や生活資金に対する不安が、世代を問わず非常に高い水準で存在していることが明らかになりました。

    年齢別では、30代から50代で「不安」と感じる割合が特に高い傾向にあります。背景として、年金だけで生活できるかどうか、物価上昇、子どもの養育費・教育費、親の介護など、将来に対する複数の不安材料が重なっている現状が伺えます。


    ■アンケート回答者の声(自由記述欄より)

    「子どもの教育費もどれくらいかかるか分からないのに、もし親の介護が必要になったら生活が成り立つかどうか」[30代・女性]


    「物価が上がる中、療養中のため仕事ができずにいる。子どももいるので養育費、生活費に不安。子どもが進学する年齢になっても選択肢を狭めてしまわないか、自分達の老後はどうなるか、『不安』というより考えると『怖い』と感じる」[30代・男性]


    「年金だけで生活できるかどうか不安しかない。歳がいくほど身体に支障をきたすなか、子どもには迷惑をかけたくない。楽しい老後の想像が出来ない」[50代・女性]



    Q.ご自身の老後資金・生活資金に不安を感じますか?(単一回答)

    ※「とても不安」+「不安」+「やや不安」を合算して「不安」、「あまり不安ではない」+「不安ではない」を合算して「不安ではない」として表示

    【回答者全体】


    Q.【回答者全体】ご自身の老後資金・生活資金に不安を感じますか?(単一回答)

    Q.【回答者全体】ご自身の老後資金・生活資金に不安を感じますか?(単一回答)


    【回答者の年齢別で比較】

    ※「全体」には80代以上の回答者12名も含みます。


    Q.【回答者の年齢別で比較】ご自身の老後資金・生活資金に不安を感じますか?(単一回答)

    Q.【回答者の年齢別で比較】ご自身の老後資金・生活資金に不安を感じますか?(単一回答)


    ■TOPIC(2):「老後の備え」約6割が備えられず――最大の障壁は“家計の厳しさ”

    調査では、老後資金や生活資金について、「備えの必要性は感じているものの、実際には備えられていない」と答えた人が全体の56.2%に上り、計画的な準備の重要性が広く認識されている一方で、行動に移せていない現状が浮き彫りとなりました。

    特に、家計状況が厳しいと回答した層では、「意識はしているが備えられていない」との回答が82.3%に達しており、経済的な余裕の有無が行動に大きく影響していることが明らかです。実際に「家計状況に余裕がないから」「日々の生活で精一杯だから」といった声が寄せられており、将来への備えよりも目の前の生活を優先せざるを得ない家庭が多いことが伺えます。

    家計の厳しさという現実的な壁によって、老後への備えに対する“意識と行動のギャップ”が生じており、経済的な余裕の有無が将来への安心感に直結していることが、今回の調査から明らかになりました。


    ■アンケート回答者の声(自由記述欄より)

    「そもそも貯蓄すらできない現状で何も対策はできない。現状生活するのでいっぱいいっぱい」[40代・女性]


    「老後のために貯蓄を考えているが、まだまだ子どもの教育費がかかり貯蓄までいかない」[50代・女性]



    Q.老後資金・生活資金への備えに対する意識として近いものをご回答ください(単一回答)

    ※回答者の「世帯の家計状況」ごとに回答結果を表示しています。


    Q.老後資金・生活資金への備えに対する意識として近いものをご回答ください(単一回答)

    Q.老後資金・生活資金への備えに対する意識として近いものをご回答ください(単一回答)


    ■TOPIC(3):「年金」への不安が最多――世代で異なる“老後のお金”への悩み

    『老後資金・生活資金について、特に不安や大変さを感じるもの』を選択する質問への回答は、「年金の受給額(58.7%)」、「医療費・介護費(54.7%)」、「貯蓄が足りるかどうか(50.7%)」が上位となり、回答者全体の半数以上が不安を感じていることが明らかになりました。

    さらに、老後のお金に関する不安の内容が年齢層によって異なることも分かりました。20代から50代では「年金」への不安が最も多く挙げられた一方、60代や70代では「医療費・介護費」への不安が最も多くなっています。また、若い世代では、貯蓄の不足や、必要な資金総額が分からないことへの不安が顕著であったほか、子育て層が多い30代では「子どもの生活費・教育費」への不安が目立ちました。


    ■アンケート回答者の声(自由記述欄より)

    「配偶者か自分が亡くなり、一人分の年金になったときに生活水準がどうなるか心配。老人施設の入居費用が足りるか心配」[60代・女性]



    Q.老後資金・生活資金について、特に不安や大変さを感じるものを次の選択肢から選んでください(複数選択可)

    ※各年齢層の上位3項目を赤枠で囲んでいます。

    ※「全体」には80代以上の回答者12名も含みます。


    Q.老後資金・生活資金について、特に不安や大変さを感じるものを次の選択肢から選んでください(複数選択可)

    Q.老後資金・生活資金について、特に不安や大変さを感じるものを次の選択肢から選んでください(複数選択可)



    ■TOPIC(4):お金だけじゃない――多様な“老後の困りごと”

    老後の困りごとはお金だけにとどまりません。『「老後資金・生活資金」以外で、老後のくらしへの不安』については、「仕事を続けられるか・見つけられるか(46.1%)」、「お金・財産の管理(36.3%)」、「生きがいを見つけられるか(29.5%)」が全体で上位となりました。年齢別には、20代以下では「お金・財産の管理」、30代から60代では「仕事を続けられるか・見つけられるか」、70代では「一人で暮らすこと」が最も多く挙げられています。

    さらに、家族構成によっても不安の内容は変化します。既婚者は「家族と暮らすこと」や「生きがいの有無」に関心が高く、未婚者は「一人で暮らすこと」や「つながりづくり・交友関係」に不安を抱く傾向が見られました。また、配偶者等の離別や死別を経験した人では、「一人で暮らすこと」に加え、「仕事を続けられるかどうか」が大きな懸念となっています。こうした結果から、老後の不安はライフステージや家族構成によって多様であることが分かります。


    ■アンケート回答者の声(自由記述欄より)

    「将来、面倒を見てくれる家族もいない状況で、自身の健康や住宅のことなど、誰にも頼ることなく全て一人でやりきらなければならないことが不安です」[50代・男性]


    「何歳まで働けるのか、仕事以外どのように生きがいを見つければ良いのかが不安です」[60代・女性]



    Q.「老後資金・生活資金」関係以外で、老後のくらしについて特に不安や大変さを感じるものを次の選択肢から選んでください(複数選択可)

    ※各年齢層・属性の上位3項目を赤枠で囲んでいます。

    ※「既婚」には事実婚等を含みます。「全体」には80代以上の回答者12名も含みます。


    Q.「老後資金・生活資金」関係以外で、老後のくらしについて特に不安や大変さを感じるものを次の選択肢から選んでください(複数選択可)

    Q.「老後資金・生活資金」関係以外で、老後のくらしについて特に不安や大変さを感じるものを次の選択肢から選んでください(複数選択可)



    ■TOPIC(5):終活・家計見直しへの関心高まるも、備えは進まず

    『ご自身が亡くなった後の葬儀や各種手続きに対する意識として近いものをご回答ください』との問いに対して、全体の38.1%が「意識はしているが、備えられていない」、29.9%が「あまり意識できていない」と回答しました。

    年齢が上がるほど「葬儀や死後の手続き」への意識や備えが高まる傾向が見られるものの、実際には多くの人が「意識しているが備えられていない」という現状が示されています。


    ■アンケート回答者の声(自由記述欄より)

    「墓じまいをしたい。嫁にいった娘に墓のことを頼むのはかわいそう。自分たちは樹木葬等でかまわないので、いま管理している私の先祖の墓を生きているうちに整理したいと思っています」[60代・男性]


    「できれば病院などで誰かの見守りの下で死にたいが、ひとりの時に突然死して放置されたらどうしようかと。何か方策を考えなければと思いつつ何もできていない」[70代・女性]



    Q.ご自身が亡くなった後の葬儀や各種手続きに対する意識として近いものをご回答ください(単一回答)

    ※「全体」には80代以上の回答者12名も含みます。

    Q.ご自身が亡くなった後の葬儀や各種手続きに対する意識として近いものをご回答ください(単一回答)

    Q.ご自身が亡くなった後の葬儀や各種手続きに対する意識として近いものをご回答ください(単一回答)



    ■まとめ

    今回の調査により、老後の「お金」に対する不安が、世代や家族構成を問わず広がっている状況が明らかになりました。特に、家計が厳しいと回答した層では、「備えたい」という前向きな意識がありながらも、日々の生活の中で実際の行動に移すことが困難な状況にあると言えます。さらに、老後の困りごとは「お金」だけにとどまらず、健康、生きがい、家族や地域とのつながり、終活など、多岐にわたることも分かりました。

    CO・OP共済は、こうした一人ひとりのくらしの困りごとや不安に寄り添うために、困りごとの解決に向けたヒントや次の一歩を後押しする情報をまとめた『生協のくらしの困りごとヒント集』を発行しています。今回の調査で寄せられた組合員の困りごとや顕在化した課題は、次号「老後のお金とくらし編(2026年夏発行予定)」でとりあげます。また、CO・OP共済は、調査結果を真摯に受け止め、今後の商品開発やサービス改善にも積極的に反映していきます。



    ■『生協のくらしの困りごとヒント集(介護編)』公開中

    CO・OP共済では、組合員のリアルな「声」や「アドバイス」をもとに、実生活に役立つヒントをQ&A形式でまとめた『生協のくらしの困りごとヒント集』を発行しています。

    本リリースをきっかけに、ぜひ『生協のくらしの困りごとヒント集』にもご注目いただき、老後の不安や課題解決の一助としてご活用ください。CO・OP共済は、これからも組合員・地域社会とともに、誰もが安心して暮らし続けられる未来づくりに挑戦し続けます。

    『生協のくらしの困りごとヒント集(介護編)』2025年3月発行

    URL: https://coopkyosai.coop/about/kurashi-tips/


    『生協のくらしの困りごとヒント集(介護編)』

    『生協のくらしの困りごとヒント集(介護編)』


    ■コープ共済連について

    日本コープ共済生活協同組合連合会(略称:コープ共済連)はCO・OP共済を取り扱う、主に宅配・店舗事業を行う各地域の生協と、日本生活協同組合連合会(略称:日本生協連)が共同で設立した共済事業を専業とする連合会です。

    CO・OP共済は「自分たちに必要な保障商品を自分たちで開発し、育てること」を軸に、組合員の声をもとに商品開発や保障内容の改善を重ねてきました。特に子どもや女性向けの保障分野で加入者が多く、子育て世帯から高い支持をいただいています。



    ■ライフプランニング活動について

    CO・OP共済では、全国各地の生協で実施している「ライフプランニング活動」の推進にも取り組んでいます。

    「生きがいづくり」「健康づくり」「くらしの資金づくり」などのライフプランや、くらしに関わるお金について、組合員同士が学び合う場を提供し、くらしの向上に貢献する活動です。

    また、保障やくらしに関する基本的な知識を身につけていただくことを目的に、「くらしの見直し講演会」も開催しています。テーマは「介護」「終活」「資産形成」「健康づくり」など多岐にわたります。

    詳しくは公式サイトをご覧ください: https://coopkyosai.coop/about/lpa/



    【コープ共済連 概要】

    組織名 : 日本コープ共済生活協同組合連合会(略称:コープ共済連)

    代表者 : 笹川 博子(代表理事理事長)

    URL   : https://coopkyosai.coop/

    所在地 : 東京都渋谷区千駄ヶ谷4-1-13 コープ共済プラザ

    事業内容: 共済事業(CO・OP共済)、ライフプランニング活動の促進

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