日大生が中計のチェックリスト「PAMP」を作成・公表 「願望」を「コミットメント」に変えるチェックリスト誕生
日本大学商学部川野克典ゼミナール2024研究Bチームは、企業の中期経営計画(以下、中計)の実現可能性を高めるための独自チェックリスト「PAMP(Pre-check list for Achievable Mid-Term Plan)」を作成し、公表しました。パーパス、ESG(Environment, Social, Governance)、DX(Digital Transformation)、人的資本など現代経営の重要な視点を含む全50の質問項目で、計画策定段階での「戦略の抜け漏れ」を防ぎます。
■作成の背景
2022年の一般社団法人日本IR協議会の調査によると、約85%の上場企業が中計を策定していますが、私たちの研究により、中計の策定段階で、目標と戦略の連動性やリソース(人材・資金)の裏付け不足によって中計の目標値が未達成で終わる企業が多いことが明らかになりました。そこで、私たちは、計画が発表段階で既に高い「実現可能性」を持っているかを包括的に事前検証(Pre-check)し、中計を単なる「願望」ではなく、経営者の「コミットメント」に変えるためにPAMPを作成することにしました。
■特長
伝統的な全社戦略、事業戦略のみならず、現代の企業価値を左右する非財務的要素を含め、50の質問項目があります。さらに、アクションプラン(責任者、期限)の設定、PDCA(Plan-Do-Check-Action)を循環させるためのKPI(Key Performance Indicator)の明確化、部門別の役割と責任を明確にするインセンティブ設計など、中計を機能させるための要素も厳密に確認します。詳細は、下記のURLから、PAMPをダウンロードしてください。
http://www.zb.em-net.ne.jp/~kawano/Seminar/2024Bteam.html
■研究チームコメント
中計を策定している多くの企業が、中計の目標未達成となる現状を知り、『何が足りないのか』を学生の視点で徹底分析しました。企業価値を左右する非財務的要素を含む包括的なチェックリストは、経営者の皆様の戦略策定の一助となれば、幸いです。














