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    会社員1,061名に聞く「職場の書類とデジタル化」実態調査  ペーパーレスを“ほぼ達成”している職場は2割弱

    調査・報告
    2025年10月1日 10:00

    『デジタル化の窓口』を運営する株式会社クリエイティブバンク(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:奥村 達也)は、全国の会社員・経営者1,061名を対象に、この度「書類のデジタル化」と「AI-OCR のニーズ」に関するアンケート調査を実施しました。


    調査結果トピック

    ●職場でAI-OCR(文字の自動読み取り&データ化システム)を利用している人は約4割

    ●AI-OCRの効果に最も満足しているのは経営層

    ●職場がペーパーレス環境の人は2割弱。一方、職場でFAXも使っている人は4割弱


    電帳法対応やインボイス制度などを背景に、企業の書類業務のデジタル化は加速しています。

    一方で、依然として紙やFAXを使用する現場も多く、ペーパーレス化の実態は部門や職種によって大きく差が生じています。

    今回、職場における書類の利用状況とデジタル化の進展度、そしてAI-OCR(文字の自動読み取り&データ化システム)の効果実感や課題に焦点を当てた調査を行いました。企業の現場が抱えるリアルな二極構造が浮き彫りになっています。



    【職場でAI-OCRを利用している人は約4割】

    AI-OCRなど文字の自動読み取り&データ化システムを「利用している」人は38.3%、「利用していない」人は46.2%でした。利用用途としては、契約書関連が51.0%と最も多く、次いで請求書関連39.2%と、法務・経理領域での活用が目立ちます。

    一方で、医療や物流の帳票は特定業界に限られるため利用割合は1割前後にとどまりました。

    AI-OCRは管理部門での制度対応ニーズが牽引しており、今後は現場業務への浸透が市場の伸びしろとなりそうです。


    AI-OCRなどの利用について

    AI-OCRなどの利用について


    【AI-OCRの効果に「非常に満足している」のは経営層】

    AI-OCRを利用している人の満足度を職種別に見ると、「非常に満足している」との回答は経営企画部門で36.4%と最も高く、制度対応や全社施策の視点から評価が高いことがうかがえました。営業・顧客対応やマーケティング部門では「まあ満足」が多数を占め、利用価値を感じつつも強い満足には至っていません。

    一方、管理部門や業務(調達・物流・運営)では「非常に満足」が2~3割と比較的高く、バックオフィスや現場業務での効率化効果が実感されていると考えられます。

    つまりAI-OCRは、導入判断に関わる経営層や制度対応に直結する管理部門では高い評価を得る一方、営業やマーケティング部門など顧客接点部門では満足度が伸び悩んでおり、現場の使い勝手やフォーマット対応が今後の改善余地といえそうです。


    職種別のAI-OCR利用の満足度

    職種別のAI-OCR利用の満足度


    【AI-OCRの効果は「精度向上」と「業務効率化」】

    AI-OCRの利用者が実感している効果として最も多かったのは「品質向上(誤入力の減少・精度の向上)」で48.8%、次いで「業務効率化(入力や処理スピードの改善)」が47.3%でした。残業削減などの「働き方改善」34.7%、「コスト削減」33.7%といった回答も一定数みられ、バックオフィス全般での業務改善につながっていることがうかがえます。一方で「コンプライアンス対応(電帳法・インボイス制度など)」は15.5%にとどまり、制度対応よりもまずは日常業務の効率や正確さに価値を感じている傾向が鮮明となりました。


    AI-OCRを利用して、実感している効果

    AI-OCRを利用して、実感している効果


    【AI-OCRの改善課題は「書式エラー」】

    AI-OCRを利用して感じる課題として最も多かったのは「書式/レイアウトのエラー」で38.7%、次いで「システム連携が難しい」が31.8%、「認識精度が不足」が28.8%と続きました。

    運用や社内教育の負担(25.9%)やコスト面(15.5%)も一定数挙げられており、単なる読み取り精度だけでなく、現場運用や既存システムとの接続が大きなハードルになっていることがわかります。

    つまり、AI-OCRは制度対応や効率化効果で評価される一方で、多様な書式やシステム環境に適応しきれていない点が、今後の改善余地として浮き彫りになったといえます。


    AI-OCRを利用して感じる課題

    AI-OCRを利用して感じる課題


    【未導入理由「知らなかった」── 普及には認知向上がカギ】

    AI-OCRを導入していない理由として最も多かったのは「必要な業務がない」(26.3%)、次いで「知らなかった」(24.7%)でした。つまり、利用ニーズそのものがない層と同程度に、「存在自体を知らなかった」という層が一定数存在していることになります。さらに「普通のスキャンで十分」(16.7%)や「精度・効果に不安」(14.1%)といった声も見られましたが、まずは認知不足の解消が普及の前提条件といえそうです。制度対応や業務効率化の効果を十分に訴求できれば、「知らなかった」層を新たな利用者に変えていく余地が大きいと考えられます。


    AI-OCRを導入していない理由

    AI-OCRを導入していない理由


    【紙とFAXを使うのは「取引先の要望」が最大要因】

    職場での紙利用の実態を見ると、郵送での請求書・契約書のやり取りが48.1%と最多で、紙の申込書・申請書(39.2%)、FAXでの送受信(35.8%)も依然として多く挙げられました。

    一方で「ほとんど紙は使わない」と答えたペーパーレス環境の人は16.6%でした。

    紙を使う理由としては「仕入先が紙・FAXを求める」(36.8%)や「顧客が紙・FAXを求める」(33.1%)が最多で、社内規程や監査対応といった内的要因よりも、取引先・顧客側の商慣習が大きな理由となっている現状が明らかになりました。


    どのような紙書類やFAXのやり取りがあるか

    どのような紙書類やFAXのやり取りがあるか


    【『デジタル化の窓口』とは】

    『デジタル化の窓口』は、SaaSをはじめとするIT製品・サービスの導入事例や特徴、選び方をわかりやすく紹介するサービスです。

    法人ユーザーは自社に最適なITサービスを見つけることができ、SaaS事業者は導入事例とあわせて法人ユーザーへ自社サービスを訴求することができます。

    ■『デジタル化の窓口』公式サイト: https://digi-mado.jp/

    ■IT事業者様向けサービス概要  : https://digi-mado.jp/vendor/



    【調査の詳細】

    調査期間   : 2025年9月25日~2025年9月26日

    調査対象   : 国内在住の会社員・経営者の20代から60代男女

    有効回答者数 : 1,061名

    調査機関   : 『デジタル化の窓口』(運営元:株式会社クリエイティブバンク)

    調査方法   : インターネットリサーチ(ジャストシステム「Fastask」利用)

    調査元記事URL: https://digi-mado.jp/article/109846/

    ※引用、転載の際は出典元として『デジタル化の窓口』と調査元記事URLの明記をお願いいたします。

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