カナダ・オンタリオ州、高校生対象の「Youth Entrepreneur, Make Your Pitch」を開催

~若者起業家を育成・支援する「青年雇用戦略」で失業率の回復を目指す~

カナダ・オンタリオ州政府は「青年雇用戦略(Youth Jobs Strategy)」*1の一環として、若者の起業育成・支援、雇用創出を目的とする「Youth Entrepreneur, Make Your Pitch」というビジネス・アイデア・コンテストを開催します。

Make Your Pitch 授賞式
Make Your Pitch 授賞式

同コンテストでは、高校生たちが自分のビジネス・アイデアを2分のビデオにまとめて公式ホームページに投稿し、一般市民によるオンライン投票や審査員の採点によって、20名の決勝進出者が選ばれます。ファイナリストたちは、来年4月にトロントで開催される決勝において、若手起業家や経験豊富なビジネスコンサルタントからなる審査員団に対してプレゼンテーションを行い、最終的に6名の優勝者が選出されます。

それぞれの優勝者には、3,000カナダドル(約30万9千円)の起業資金が支給され、オンタリオ州のビジネスリーダーからビジネスを立ち上げるための実践的な指導や経営のメンタリングが受けられるサマー・カンパニー(Summer Company)*2というプログラムに参加することができます。昨年のコンテストでは、プールの管理サービスから音声認識ソフトウェアまで幅広いビジネス・アイデアが123件もエントリーされました。

オンタリオ州は景気後退の影響を受け、2009年6月に失業率が9.4%まで上昇しました。この状況を打破するため、同州政府は強力な経済計画に取組み、中でも次世代の人材育成に力を入れています。昨年10月に打ち出された「青年雇用戦略」では、2年間にわたり2億9,500万カナダドル(約303億8,500万円)を投資し、企業や教育機関と綿密に連携して3万の雇用創出や若者の起業・イノベーションを促進していくことを目指しています。この戦略によりすでに2万人以上の雇用機会が創出され、失業率も今年10月には6.5%まで回復しました。

コメント
「オンタリオ州には勤勉であると共に、イノベーション精神に溢れる若者がたくさんいます。このビジネス・アイデア・コンテストは、彼らの起業精神やアイデアを世間に紹介すると同時に、創造的かつ革新的なビジネス環境の育成を目指しています。若者にビジネススキルを教えることは、彼らが将来を築くための助けになります。結果、彼らは更なる雇用を創出し、オンタリオ州がグローバル経済で競争していくための原動力となると期待しています」。  ―ブラッド・デュグイッド(Brad Duguid)、オンタリオ州政府経済開発省大臣

「Make Your Pitchビジネス・アイデア・コンテストの最年少優勝者として、僕は自分や周囲の人たちに何歳でも何処でもビジネスをスタートできることを証明しました。必要なのは決意です。このコンテストに参加することで、僕のビジネス・アイデアが実現されました」。
―イマン・ジャファリ(Iman Jaffari)、2013年Make Your Pitchビジネス・アイデア・コンテスト優勝、Food Postを設立

※為替レートは1カナダドル=103円で計算しています。

関連情報
・「Youth Entrepreneurs, Make Your Pitch」ビジネス・アイデア・コンテストは2015年3月6日までビデオ投稿によるコンテスト参加を募集しています。一般市民によるオンライン投票は3月10日~4月2日。4月27日にはトロントにおいて決勝を開催する予定です。
・「Youth Entrepreneurs, Make Your Pitch 」ビジネス・アイデア・コンテストの公式ホームページ(英語)
http://www.makeyourpitch.ca/
・「Youth Entrepreneurs, Make Your Pitch」ビジネス・アイデア・コンテスト2014のハイライトビデオ(英語)
http://www.youtube.com/watch?v=i1LtUM9yCBA

*1 「青年雇用戦略(Youth Jobs Strategy)について
オンタリオ州の若者が働き甲斐のあるキャリアを立ち上げ、彼らの可能性を最大限に実現するために必要なスキルを身につけるのを支援しようとする同州政府の経済計画の一部です。若者の雇用、起業、イノベーション、ビジネスパートナーシップにフォーカスし、2年間にわたり2億9,500万カナダドル(約303億8,500万円)を投資することにより、3万人以上の若者が就職や起業するための各種支援を提供します。
ウェブサイト(英語):https://www.ontario.ca/jobs-and-employment/making-impact-youth-jobs-strategy

*2 サマー・カンパニー(Summer Company)について
サマー・カンパニーはオンタリオ州に在住する15~29才の若者にビジネスを立ち上げる機会を与えるために同州政府が実施しているプログラムです。書類審査や面接に合格した若者にはビジネス資金が提供されます。参加者たちに営業、マーケティング、経理、接客、マネジメントなどの事業を軌道に乗せるために必要な知識やスキルを地元のビジネスリーダーから実践的な指導を受けながら、それぞれの事業を夏休み中に展開していきます。プログラム修了後、ビジネスを継続することも可能です。2001年にプログラムが実施されて以来、5,000人以上の若者が参加し、その中多くのビジネスが持続しています。サマー・カンパニーを通じて、今年は940件の新規ビジネスが立ち上げられ、昨年の661件より大幅に増えました。
ウェブサイト(英語): https://www.ontario.ca/business-and-economy/start-summer-business-students
2013年の成功実話(英語): https://www.ontario.ca/business-and-economy/summer-company-yearbook

■オンタリオ州について
オンタリオ州はカナダ経済の中心地となっており、カナダ全体のGDPの37%、人口の39%、カナダの輸出品の38%がオンタリオ州に集中しています。あらゆる規模の事業者に対する財政面や事業面でのサポート体制、イノベーションや研究開発を促進させる資金支援プログラム、G7の中で最も高い教育水準を誇る労働力などをベースにして、オンタリオ州はカナダ最大の経済圏、かつ、北米でトップ7の経済圏となっています。
約200社の日系企業がオンタリオ州に投資しており、ホンダ、トヨタ、日産、三菱重工業、カプコン、コーエイ、アステラス製薬、武田薬品工業、キヤノン、住友精密などの主要企業が現地法人を置いています。2013年、日本はオンタリオ州の4番目の輸入相手国であり、8番目の輸出国です。また、同州への海外資本投資割合においても、日本は4位を占めています。2010年の日本の対オンタリオ州の輸入額は10億6,000万カナダドル、同輸出額は、91億6,000万カナダドルとなっています。

■オンタリオ州政府在日事務所について
オンタリオ州政府在日事務所(Ontario International Marketing Centre、東京都港区カナダ大使館内)は、日本とオンタリオ州の貿易・投資促進を図る目的で2006年2月、オンタリオ州政府経済開発省(Ontario Ministry of Economic Development, Employment and Infrastructure)によって開設されました。同在日事務所は、日本企業の投資誘致活動、オンタリオ企業・輸出業者への支援、日本の行政・媒体関係者の協調関係を深めるなど、様々な活動を通じてオンタリオ州の産業、ビジネスを紹介し、日加間のビジネス交流・貿易の促進に取り組んでいます。

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