活性酸素水処理「W-Gaia」活用状況報告  発売から2年、水処理の積年の課題が次々と解決

空気中酸素から活性酸素を生成する技術を組込んだ水処理装置  難分解有機物、油分、色、各種耐性菌等の処理に利用が広がる

企業動向
2025年8月18日 09:30
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空気中の酸素から、低コストで、多量の活性酸素を発生させる世界随一の技術を持つWEF技術開発株式会社(所在地:滋賀県大津市、代表取締役:青山 章)は、当社が開発した水中有機物を完全酸化分解する「W-Gaia」について活用状況をご報告いたします。

発売して2年近くになり、水処理の積年の課題が次々と解決され、難分解有機物、油分、色、各種耐性菌等の処理に利用が広がっております。



■水処理の問題

最近の水処理の課題は下記になります。

1) エネルギー消費

エネルギー消費は、ほとんどの廃水処理システムにおける最大の課題の一つである。実際、廃水濾過プロセスは、毎年全国の電気消費量の数%(下水処理場だけで0.7%)を占めている。


2) 新規かつ複雑な汚染物質

ここ数年、水質に関する大きな関心事のひとつは、工業廃水と都市廃水の両方から化学汚染物質が検出されることである。生産工場では新たな製品を製造するたびに新たな排水問題が発生している。

また個人の排出する水は、医薬品・内分泌かく乱物質・パーソナルケア製品・殺虫剤などで、工場廃水と都市廃水はどれも難分解性であるため、河川・湖沼のCODは上がり続けている。PFASをはじめとする難分解有機物のほとんどは発がん物質で、我々は毎日この水を飲んでいる。


3) 残留化学物質

現在の廃水処理の主たる処理方法は、これらの危険な汚染物質を吸着・沈殿除去するだけである。除去された有機物は、どこかに処分されなければならない。適切な管理が行われない場合、これらの化学物質は、処理された清潔な水と共に地元の河川に流出してしまう可能性がある。


4) 人員不足

下水処理は、高度な専門知識を持つ管理者や作業員を必要とする複雑なプロセスである。しかし、十分な資格を持つ候補者を見つけることは容易ではなく、経験不足の従業員は高額なミスを引き起こす可能性がある。



■水処理の課題を解決する「W-Gaia」

「W-Gaia」が生成する活性酸素(ヒドロキシラジカル)はオゾンと違い、水中有機物の原子結合を完全酸化分解(H2Oとガスにする)させることが可能です。すなわち、接触効率・処理時間に比例してCODが大幅に削減されます。


・工場発生の難分解廃水を易分解化(微生物が食べられる状態)にすることで、自社処理が可能になり、廃棄物排出量の削減が可能になる。

・浄水場原水中のCOD低減(処理設備の負荷低減)。

・完全酸化分解なので化学物質の残留が無い。

・下水処理場で前処理を行うことで、有機物が易分解化されるため、生物処理槽の縮小化が可能になり、それに合わせてブロワーを削減することで、エネルギーが削減可能になり、発生汚泥も低減する。

・廃水処理が安定化するので、特殊な専門知識が不要になる。



■実際の処理データ

1) 食品工場廃水


画像1 食品工業廃水処理

画像1 食品工業廃水処理


2) 塗装関連廃水


画像2 塗装排水処理

画像2 塗装排水処理


3) 洗浄廃水

リサイクル用廃プラ洗浄廃水


画像3 廃プラ洗浄廃水処理

画像3 廃プラ洗浄廃水処理


■「W-Gaia」装置と利用方法


画像4 「W-Gaia」装置

画像4 「W-Gaia」装置

画像5 W-Gaia設置と処理説明

画像5 W-Gaia設置と処理説明


活性酸素発生装置で生成したスーパーオキシドとオゾンを混合してオゾニドイオンを生成させます。これを水中有機物との接触効率を上げるためにマイクロバブル化して放出します。有機物と接触してバブルが壊れ、瞬時にヒドロキシラジカル(・OH)が発生し、有機物の原子結合を分解します。



■引合い増える海外案件

・環境省「令和7年度アジア水環境改善モデル事業」にベトナムでの活性酸素技術を用いた繊維染色産業の水質改善事業が採択されました。

アジアでは排水中の色度が規制されている国が多く、ベトナムの繊維染色産業も色とCOD低減が長年の課題となっていました。「W-Gaia」でこの2つを同時に低減できると考えています。


・ハイフォン市の浄水場では取水している河川の汚染がひどく、このままでは処理場の能力がオーバーすることから、オゾン等で試験してきたが効果がないため、今年、活性酸素試験をすることになりました。この事業は滋賀県水環境ビジネス海外展開事業のサポートを受けています。


・烟台市(中国)の下水処理場(5万トン/日処理)のエネルギー削減に向けての取組みが、今年からスタートしました。


・長沙市(中国)周辺のゴミ処理場浸出水の処理で、多大なランニングコストが問題となっている現在使用のフェントン処理に替わる処理としての実証を始めます。



■活性酸素水処理の可能性

当社のお試し試験が現在1カ月近い待ちになっています。試験水持込み企業の担当者の7割近くが、最初は活性酸素処理を全く信用しておられません。

それもそのはずです。今まで長い間ずっと悩まされてきた処理問題が、簡単に解決できたなら、今までの苦労は何だったのかということになります。高額な処理設備を導入したのに効果が出ない、1トンの廃水を100トンにして流している、広大なバッファタンクをいくつも設置して調整している等の涙ぐましい努力をよく聞かされます。問題となっているのは、難分解有機化合物、油分、色のようです。活性酸素と言えども完全ではありませんので、全てガス化出来るわけではありませんが、今までの処理と比較すれば圧倒的な能力差があります。

当社では、1回目のお試し処理を無償で承っておりますので、是非お気軽にお問い合わせいただければ幸いです。



■会社概要

商号  : WEF技術開発株式会社

代表者 : 代表取締役 青山 章

所在地 : 滋賀県大津市堂1-19-15

設立  : 2016年7月

事業内容: 水処理、廃棄物リサイクル、Mg関連技術開発、販売

URL   : https://aoyama-wefit.com

      https://mgworld.aoyama-wefit.com/

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画像1 食品工業廃水処理
画像2 塗装排水処理
画像3 廃プラ洗浄廃水処理
画像4 「W-Gaia」装置
画像5 W-Gaia設置と処理説明