4基の完全自動のWingSail搭載の貨物船“Canopée(カノペ)”就航から2年 風力推進効果として、平均1.3トン/日, 300KWの燃料節減を証明

仏大統領、エマニュエル・マクロン氏もWing Sail搭載の風力推進船の成果を称賛

2025年6月25日 (日本語版)

4基の自動化されたOceanWings®(オーシャンウィング)を搭載した初の産業用貨物船「Canopée(カノペ)」の就航から2年が経過し、このほど風力補助推進の可能性が明確に実証されました。運航データによると、1枚のウィングセイルあたり平均1日1.3トンの燃料節減が確認されており、これは約300kWのエンジン出力に相当します。

このたびフランス海事研究機関より、「Canopée (カノペ)」プロジククトに携わったアリアングループ (フランスの航空機メーカーであるエアバスとサフランが出資する、欧州のロケット製造を担う合弁企業)、またジフマー、ゼフィル&ボレー、VPLPらが、オーシャンウィングスに対し、アンリ・クメルマン賞を授与いただいたことを機に、当件の関係企業はこの最先端のハイブリッド貨物船Canopée (カノペ)の2年間の実証航海の経験を振り返り、その成果を共有することを決定しました。

Canopée(カノペ)は、アリアングループの製造する、「アリアン-6ロケット」の部品を欧州から仏領ギアナへの輸送に向けて設計されており、過酷な大西洋横断および欧州域内スケジュールのもとで運航が実施されました。

2年間の運航で明確となった成果:

OceanWings®の導入により、燃料効率の大幅な向上成果が明らかになり、商船における風力補助推進の信頼性と稼働率の高さも明確に示す結果となりました。これらは、プロジククト初期に下された技術的および運航上の判断の正確性を力強く裏付るものとなっています。

実際の成果(数値):

•Canopée (カノペ)の通常運航条件下において、1枚のウィングセイルで1日あたり平均1.3トンの燃料を節約(エンジン出力換算:約300kW)。
•4枚合計で1日あたり5.2トンの燃料(CO₂換算:約20.8トン)、エンジン出力換算で合計1,200kWの削減。
•オーシャンウィングスのソフトウクアおよびAIプラットフォームの継続的な進化により、性能はさらに向上中。
•直近の大西洋横断航行では、1枚あたり1日2.2トンの燃料節減(出力換算:510kW)、船全体では2MW相当の削減を記録。
•帆走のみで最大13.7ノットを記録し、商業船への風力推進技術の高い可能性を示唆。
•この2年間で、OceanWingsの運用稼働率は99.6%を記録し、その空力性能と運用の柔軟性を証明。

今後への展望:

Canopée(カノペ)の運航を担うジフマーとゼフィル&ボレーの合弁会社Alizés(アリゼ)は、オーシャンウィングスの性能と耐航性、そして同社サポート体制に対して非常に満足しているとコメントしています。

「風力推進は海運の脱炭素化における重要な鍵」であるという強い信念のもと、関係企業は、燃料節減だけでなく、日常運用へのスムーズな統合性や扱いやすさにも注目しています。
カノペは風力支援技術の実用化における先駆的成功例として、将来的な広範な導入の道を切り拓く存在とされています。


OceanWingsについて

OceanWingsの使命は、海運業界に対して最も効率的な風力補助推進システムを提供することにあります。これにより、排出量の削減、運用コストの低減、そして投資の長期的価値の保証しています。革新的な技術を誰もが利用できるようにすることで、OceanWingsは船舶の脱炭素化における世界的リーダーとなり、持続可能な未来に向けた最も拡張性が高く即応可能な解決策として、風力エネルギーへの転換を業界に促してまいります。

https://www.oceanwings.com/

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