Colt、Honeywell、Nokiaが宇宙ベースの 耐量子計算機暗号技術の試験運用に向けて提携

――3社の技術協力により、低軌道衛星を活用し、暗号化されたデータを 量子リスクから保護する方法を追求――

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2025年6月13日 12:00
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注:本リリースは英国ロンドンにおいて2025年6月2日(月)に発表されたリリースの日本語抄訳版
です。

英国ロンドン2025年6月2日発 –グローバル・デジタル・インフラストラクチャ企業であるColtテクノロジーサービス(本社:英国ロンドン、代表:ケリー・ギルダー(Ms. Keri Gilder), CEO、以下Colt)、Honeywell、及びNokiaの3社は本日、衛星通信を活用し、耐量子計算機暗号技術に対応したネットワークの実現に向けた協業を発表しました。この取り組みの一環として、3社は量子コンピューティングが従来の暗号化手法を突破する可能性により生じるリスクから、暗号化された光ネットワーク・トラフィックを保護する新たな方法を試験的に検証する計画です。これにより、データがサイバー攻撃の脅威に晒されるリスクを軽減することが目指されています。

伝統的な暗号化手法、または暗号学は、コンピュータが解くのに困難な複雑な数学的問題に依存しています。しかし、量子コンピュータはこれらの問題をより迅速に解くことが想定され、伝統的な暗号化手法を破り、データを危険にさらす可能性があります。
この分野における有望な進展の一つが、量子進化の核心を成す技術である量子鍵配布(QKD)です。しかし、QKDは現在、重大な制限に直面しています。地上物理的制約により、その通信範囲は概ね100キロメートルに限定されています。QKDのグローバルなカバー範囲を実現するため、この技術を宇宙へ展開することによりこれらの制限を克服することが出来ます。Colt、Honeywell、及びNokiaは、量子コンピューティング攻撃に耐性を持つ耐量子計算機暗号技術を追求し、宇宙ベースと海底ベースの技術を試験的に導入する計画です。
3社は、低軌道衛星を活用し、超長距離、及び大西洋横断通信を実現する量子鍵配布(QKD)の試験を実施します。QKDは、2つの間で暗号鍵を安全に共有する手法です。3社は共通の目標を掲げています:顧客が量子コンピューティングの巨大な可能性を、緊急の課題解決に役立てる形で活用できるよう支援し、同時にリスクから保護することです。

この実験は、金融関連企業、医療・製薬業界、政府機関など、大量の機密性の高いデータを扱う組織にとって関心が高いものと見込まれています。

Coltテクノロジーサービスの最高執行責任者(COO)であるバディ・ベイヤー (Mr. Buddy Bayer)は次のように述べています。「Colt、Honeywell、Nokiaの協業の基盤は、技術の可能性を追求し、顧客の安全を確保し、その成功を支援する共通の情熱と決意にあります。Coltでは、顧客の業務を簡素化する為にあらゆる努力を惜しみません。これが、将来のサイバーセキュリティ・リスクから顧客を保護し、明日の脅威に今日から対応する為、現在行動を起こしている理由です。」
Nokiaの光ネットワーク部門副社長兼ゼネラル・マネージャーであるジェームズ・ワット氏(Mr. James Watt)は次のように述べています。「Nokiaは、顧客が堅牢な多層防御戦略を通じて重要なデータのセキュリティを確保し、競争優位性を維持できるよう支援しています。量子コンピューティングは大きな可能性を秘めていますが、これまで社会が依存してきた暗号化モデルに対する潜在的な脅威でもあります。ColtとHoneywellとのこの協業は、宇宙ベースの耐量子計算機暗号技術がネットワークを保護し、あらゆる分野における機密情報を将来の量子コンピューティングにおける脅威から守る方法を示しています。」

Honeywell Aerospace Technologiesの宇宙事業部門副社長兼ジェネラル・マネージャーであるリサ・ナポリターノ氏(Ms. Lisa Napolitano)は次のように述べています。「Honeywellは、50年以上に渡る航空宇宙分野の専門知識を活かし、グローバルな通信環境の進化を目の当たりにし、適応してきました。私達は、量子時代に向けたQEYSSatとQKDSatミッションのような未来対応型ソリューションの革新において、引き続きリーダーとしての役割を果たすことを誇りに思います。この協業は、肝要なデータの未来を保護する為の重要な一歩です。具体的には、レジリエンスを強化するソリューションの設計を通じ、重要なインフラストラクチャと通信システムの長期的なデータ・セキュリティを確保する事を目指しています。」
実験に先立ち、Colt、Honeywell、Nokiaは、量子暗号化がもたらすリスク、脅威、及び機会に関する詳細を記載したホワイトペーパーを共同で作成しました。このホワイトペーパー『耐量子計算機暗号技術に対応したネットワークへの道』は、こちらからダウンロード可能です。
この発表は、Coltが3月に発表した量子暗号化技術を活用した地上ネットワークにおける量子的に安全なネットワークの追求を目的としたパイロットプロジェクトに続くものです。

Nokiaについて

Nokiaでは、世界が連携して行動する為の技術を生み出しています。
B2Bテクノロジー・イノベーションのリーダーとして、モバイル、固定、クラウド・ネットワークを横断する同社の技術を活用し、感知し、考え、行動するネットワークの先駆的な開発を進めています。更に、受賞歴のあるNokia Bell研究所が率いる知的財産と長期的な研究開発を通じ価値を創造しています。同研究所は、今年生誕100年のイノベーションの歴史を祝っています。
真にオープンなアーキテクチャを採用し、あらゆるエコシステムにシームレスに統合可能な同社の高性能ネットワークは、新たな収益化と事業拡大の機会を創出します。世界中のサービス・プロバイダ、企業、及びパートナーは、現在もNokiaが安全で信頼性が高く持続可能なネットワークを提供することを信頼し、未来のデジタル・サービスとアプリケーションの創造に向けて同社と協力しています。

Honeywellについて

Honeywell Aerospace Technologiesの製品とサービスは、ほぼ全ての商業用、防衛用、宇宙用航空機、及び多くの地上システムに採用されています。航空宇宙技術事業部は、航空機エンジン、コックピット、及び客室電子機器、ワイヤレス接続システム、機械部品、動力システムなど、多様な製品を製造しています。同社のハードウェアとソフトウェアのソリューションは、より燃料効率の高い航空機、より直感的で定時運航の航空便、より安全な空と空港を実現します。詳細については、aerospace.honeywell.com をご覧ください、またはHoneywell Aerospace TechnologiesをLinkedInでフォローしてください。
Honeywellは、世界中の多様な産業と地域にサービスを提供する総合的な事業会社です。当社の事業は、自動化、航空の未来、エネルギー変換という3つの強力なメガトレンドと一致しており、Honeywell Acceleratorオペレーティング・システムと、Honeywell Forge IoTプラットフォームを基盤としています。信頼出来るパートナーとして、当社は企業が直面する最も困難で複雑な課題の解決を支援し、航空宇宙技術、産業自動化、ビル自動化、エネルギーと持続可能性ソリューションの事業部門を通じて、実践可能なソリューションとイノベーションを提供しています。これにより、世界をよりスマートで安全かつ持続可能なものへと変革しています。Honeywellに関する最新ニュースや詳細情報については、以下のリンクをご覧ください。
www.honeywell.com/newsroom.

Coltについて

Coltは、顧客企業のビジネスを成功に導く、「想像を超えたつながり(Extraordinary Connections)」を提供する、グローバルなデジタル・インフラ提供企業です。
優秀な人材と同じ志を持つパートナーに支えられ、デジタル・ユニバースの力をどこでも、いつでも、そしてあらゆる方法でお客様に届けるという目的を持って行動しています。
1992年の創業以来、Coltはお客様への深いコミットメントにより、’City of London (Telecommunications)‘の伝統と共に成長し、ロンドン市に根ざした企業から、40カ国以上で事業を展開するグローバル企業へと成長を遂げ、世界中に6,000人以上の従業員と80以上のオフィスを擁する企業へと発展しました。
Coltの顧客は、ヨーロッパ、アジア、中東、アフリカ、北米最大のビジネス拠点にまたがる230都市32,000の商用ビル、50以上のメトロポリタン・エリア・ネットワーク、275以上のPoP(アクセスポイント)を接続する広範なデジタル・インフラストラクチャから恩恵を得ています。
株式非公開企業であるColtは、最も財務健全性の高い企業の一社でもあります。
Coltは業界を牽引する優れた顧客体験の提供に注力し、顧客企業の革新を、自身の価値観や顧客企業、パートナー、人類、及び地球への責任を以て支援します。
詳細については、www.colt.net/ja/をご覧ください。

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