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    LNGバンカリングの日本市場(2026年-2035年)、市場規模・分析レポートを発表

    株式会社マーケットリサーチセンター(本社:東京都港区、世界の市場調査資料販売)では、「LNGバンカリングの日本市場(2026年-2035年)、英文タイトル:Japan LNG Bunkering Market 2026-2035」調査資料を発表しました。本資料には、LNGバンカリングの日本市場規模、動向、セグメント別予測、関連企業の情報などが盛り込まれています。

    ■主な掲載内容

    日本のLNGバンカリング市場は、海運業界の脱炭素化、LNG燃料船の増加、船舶間(STS:Ship-to-Ship)を中心とする燃料供給インフラの整備、さらに電力・ガス事業者と海運会社の連携強化を背景に拡大している。市場規模は2025年時点で2億822万米ドルで、2026年から2035年にかけて年平均成長率(CAGR)6.1%で成長し、2035年には3億7,642万米ドルに達すると予測されている。

    市場成長の最大の要因は、海運分野における温室効果ガス排出削減の必要性である。IMOによる環境規制の強化を受けて、船会社は従来の高炭素燃料から、より環境負荷の低い代替燃料への転換を進めている。その中でLNGは、完全なゼロエミッション燃料ではないものの、既存の重油系燃料と比べて排出負荷を抑えられる「移行期の燃料」として重要性を増している。LNG燃料船の船隊が拡大するほど、港湾や沿岸部で安定的に燃料を供給できるバンカリング設備への需要も高まる構造である。

    特に注目されているのが、燃料供給方法の多様化である。日本では、船舶から船舶へ直接LNGを供給するShip-to-Ship、港湾設備から船舶へ供給するPort-to-Ship、タンクローリーから供給するTruck-to-Ship、さらに可搬式タンクを利用する方式など、複数の供給方法が併存する方向に進んでいる。これにより、船舶が特定の港湾設備だけに依存する必要がなくなり、航路や停泊時間に応じてより柔軟に燃料補給を行えるようになる。

    なかでもShip-to-Ship方式は、今後最も成長性の高い供給方式の一つとされている。この方式では、専用のLNGバンカー船が対象船舶の近くまで移動して直接燃料を供給できるため、固定式の港湾設備に依存しない。大型船や国際航路を運航する船舶にとっては、寄港地や運航スケジュールの自由度を高めながら燃料を確保できる点が大きな利点である。また、港湾内での船舶の回転時間短縮や供給能力の拡張にもつながる。

    その象徴的な事例が、大阪ガスによるLNGバンカー船「SETO AZURE」の導入である。2026年3月に同船が投入され、日本沿岸でShip-to-Ship方式によるLNG供給を行うための専用バージとして整備された。これにより、大阪ガスは従来のTruck-to-ShipやPort-to-Shipに加え、STS方式にも対応できるようになり、西日本を中心としたLNG供給の柔軟性が高まった。

    このような専用LNGバンカー船の整備は、日本のLNGバンカリング市場にとって非常に重要である。固定式設備だけでは、供給可能な場所や時間が限られるが、専用船を使えば沿岸航路や複数の港を柔軟にカバーできる。また、LNG燃料船の運航本数が増えるほど、需要の発生地点も分散するため、移動式の供給インフラには高い価値が生まれる。西日本では2023年7月にも三菱造船がLNGバンカー船を公開しており、STSインフラの整備が段階的に進められている。

    市場では、単独の供給方式だけでなく、複数の方式を組み合わせたマルチオプション型のバンカリングインフラが拡大している。Ship-to-Ship、Truck-to-Ship、Port-to-Shipを同時に整備することで、設備故障や混雑など一つの供給経路に問題が発生しても、別の方式で補完できる。こうした冗長性の向上は、LNG燃料船を運航する海運会社にとって燃料供給リスクを低減し、LNG船への投資判断を後押しする要因となる。

    長期的なLNG供給契約の拡大も、市場の安定性を高める重要な要素である。燃料価格の変動が大きいと、船会社はLNG対応船やバンカリング設備への大型投資をためらいやすいが、中長期契約によって供給量や価格の見通しが立ちやすくなれば、船隊更新を進めやすくなる。さらに、上流のLNG調達から港湾での貯蔵、輸送、船舶への供給までを一体化したネットワークが整備されることで、国際航路でも安定した燃料供給が可能になる。

    アジア太平洋地域におけるLNGインフラの拡張も、日本市場に間接的な追い風となっている。オフショアLNG設備や近隣国のバンカリング拠点が増えることで、国際航路全体でLNG燃料を利用しやすくなり、日本の港湾も国際的なLNG供給ネットワークの一部として機能しやすくなる。特に、日本発着のコンテナ船やタンカーが海外の主要港でも安定してLNGを補給できる環境が整えば、船会社はLNG船を導入する経済的合理性を高められる。

    また、LNG単独ではなく、複数の代替燃料技術を組み合わせる動きも重要である。海運各社はLNG、バイオ燃料、電動化、デュアルフューエルシステムなどを組み合わせ、運航効率と排出削減を両立させようとしている。こうした複合燃料化が進む中でも、既存インフラとの互換性や供給安定性を持つLNGは、過渡期の中心的な選択肢として利用される可能性が高い。

    用途別では、タンカー、フェリー・Ro-Ro船、コンテナ船が主要な需要分野である。タンカーでは、LNGデュアルフューエル船の導入が進み、長距離輸送における排出量削減と燃料効率向上が重視されている。フェリーやRo-Ro船では、沿岸航路を定期運航する特性上、燃料補給地点や運航スケジュールが予測しやすく、LNGバンカリングとの相性が良い。コンテナ船では、NYKやMOLなどの大手海運会社がLNG燃料船の導入を進めており、2026~2035年のCAGRは5.8%と予測されている。

    タンカー分野では、デュアルフューエル型のバンカー船や輸送船が増えている点が特徴的である。LNGと他の燃料を切り替えて使用できる船舶は、燃料価格や供給環境、航路上のインフラ状況に応じて柔軟に運航できる。この柔軟性は、完全にLNG専用とする場合のリスクを抑えつつ、排出量削減を進める方法として評価されている。

    フェリーおよびRo-Ro船も重要な市場である。これらの船舶は比較的固定された沿岸航路を高頻度で運航するため、一定の港で定期的にLNGを補給する運用モデルを構築しやすい。運航パターンが予測可能であることは、バンカリング事業者側にとっても需要を見通しやすく、専用設備への投資を正当化しやすい。

    エンドユーザー別では、商業船舶が市場の中心を占め、2026~2035年にCAGR6.0%で成長すると予測されている。国際海運会社や港湾事業者が船隊の脱炭素化を進めており、貨物船、タンカー、コンテナ船、フェリーなどでLNG燃料の利用が増加しているためである。経済性と環境規制対応の両面から、LNGは船隊更新の際の有力な選択肢となっている。

    商業分野では、燃料供給の安定性が普及速度を左右する。船会社にとって、LNG燃料船を保有していても航路上で十分な補給拠点を確保できなければ運航効率が下がる。そのため、海運会社による船舶への投資と、エネルギー会社・港湾によるバンカリング設備への投資を同時に進める必要がある。この相互依存関係から、海運、港湾、エネルギー各社の協業が市場成長の重要な条件となっている。

    防衛分野も小規模ながら将来的な需要先として挙げられている。海上自衛隊を含む防衛関連組織では、艦艇や補助船舶の低排出化を検討する余地があり、LNGやデュアルフューエルシステムの採用可能性が議論されている。現段階では商業分野ほど市場が成熟していないが、将来的な艦艇近代化や環境性能向上の一環として一定の市場機会が生まれる可能性がある。

    地域別では、関東が2025年時点で市場を主導しており、2026~2035年にはCAGR6.7%で成長すると予測されている。これは市場全体の6.1%を上回る成長率であり、関東が今後も最も重要な地域の一つであることを示している。東京湾には東京港、横浜港など大規模な港湾が集中し、コンテナ船やタンカーの往来が多いため、継続的なLNG燃料需要が発生しやすい。

    関東市場の強さは、単に港湾の規模が大きいだけでなく、貨物輸送量と物流インフラの集積度が高い点にある。東京湾周辺ではコンテナ船や大型貨物船が高頻度で入港するため、バンカリング設備を設置した際の利用率を高めやすい。また、港湾インフラの更新によって燃料供給や船舶のターンアラウンドが効率化されることで、LNG利用の経済性も改善する。

    一方、関西も重要な成長拠点となっている。2025年の地域別市場シェアでは関西が21.7%を占めており、大阪・神戸の港湾、工業物流、さらに大阪ガスなどエネルギー事業者によるLNG供給インフラ整備が市場を支えている。特にSETO AZUREのようなSTSバンカー船の導入により、西日本沿岸での燃料供給能力が強化されている。

    中部地域についても、自動車を中心とする工業製品の輸出や貨物輸送が多いため、LNGバンカリング需要の拡大余地がある。日本市場全体では、関東、関西、中部といった主要港湾・工業地域を中心にインフラが形成され、それぞれの地域における貨物輸送量や港湾能力が市場規模を左右する構造となっている。

    競争環境では、バンカリング会社だけでなく、エネルギー事業者、港湾会社、海運会社、物流会社が相互に関与している。市場参加者はShip-to-ShipやPort-to-Ship設備への投資を進めるとともに、LNG輸送、貯蔵、供給までを一体化した物流ネットワークの構築に注力している。燃料供給の時間を短縮し、主要航路上で安定して補給できる体制を整えることが競争力の源泉となる。

    主要企業としては、Arkas Holding、Barents NaturGass、Crowley Maritime、Eagle LNG Partnersなどが挙げられている。Arkas Holdingは海運・港湾・物流事業を展開する企業であり、Barents NaturGassはLNGバンカーステーションや小規模LNG供給を手がける。Crowley Maritimeは海運、物流、エネルギーソリューションを提供し、Eagle LNG Partnersは小規模LNGの生産、貯蔵、輸送などに強みを持つ。

    このほか、Equinor、EVOL LNG、Fluxys、Gasum、Harvey Gulf International Marine、Naturgy Energy Group、PETRONAS Chemicals Groupなども主要プレイヤーとして挙げられており、日本市場は国内事業者だけで完結するのではなく、グローバルなLNG供給網や海運インフラとの連携を前提とした市場になっている。

    総合すると、日本のLNGバンカリング市場は、単なる「船舶向けLNG販売市場」ではなく、船舶の脱炭素化、港湾インフラ、エネルギー供給、国際物流、船隊更新が一体化した市場である。2025年の2億822万米ドルから2035年には3億7,642万米ドルへ拡大する見通しで、特に関東市場、商業船舶、コンテナ船、Ship-to-Ship方式が成長の中心になると考えられる。

    今後の市場を左右する最大のポイントは、「LNG燃料船を増やすだけでなく、どこでも安定的かつ柔軟に燃料を補給できるネットワークを構築できるか」である。専用バンカー船、港湾ターミナル、タンクローリー、長期供給契約、貯蔵設備などを組み合わせ、主要航路全体をカバーするインフラが整えば、船会社にとってLNG船を導入するリスクは低下する。逆に供給網が不十分であれば、LNG船の普及そのものが制約される。

    したがって、2035年に向けた日本市場の中心テーマは、LNGそのものの需要増加以上に、Ship-to-Shipを軸とした柔軟な供給網の構築、港湾・エネルギー・海運会社の連携、デュアルフューエル船の普及、アジア太平洋地域のLNGネットワークとの接続強化になるとみられる。長期的にはアンモニア、水素、メタノール、バイオ燃料など他の低炭素燃料との競争が強まる可能性があるが、少なくとも予測期間中は、LNGが海運脱炭素化の移行燃料として重要な役割を担い、日本のバンカリングインフラ投資を支えると見込まれている。

    ※目次構成

    1. エグゼクティブサマリー
      1.1 市場規模(2025~2026年)
      1.2 市場成長予測(2026年予測~2035年予測)
      1.3 主な需要促進要因
      1.4 主要企業と競争構造
      1.5 業界のベストプラクティス
      1.6 最新動向と最近の展開
      1.7 業界見通し

    2. 市場概要およびステークホルダー分析
      2.1 市場動向
      2.2 主要産業分野
      2.3 主要地域/国
      2.4 サプライヤーの交渉力
      2.5 買い手の交渉力
      2.6 主な市場機会とリスク
      2.7 ステークホルダーによる主要施策

    3. 経済概要
      3.1 GDP見通し
      3.2 一人当たりGDPの成長
      3.3 インフレ動向
      3.4 民主主義指数
      3.5 政府総債務比率
      3.6 国際収支(BoP)の状況
      3.7 人口見通し
      3.8 都市化動向

    4. カントリーリスク分析
      4.1 カントリーリスク
      4.2 ビジネス環境

    5. アジア太平洋地域のLNGバンカリング市場分析
      5.1 主要業界ハイライト
      5.2 アジア太平洋地域のLNGバンカリング市場の過去実績(2019~2025年)
      5.3 アジア太平洋地域のLNGバンカリング市場予測(2026~2035年)

    6. 用途別・日本のLNGバンカリング市場
      6.1 タンカー
       6.1.1 過去の推移(2019~2025年)
       6.1.2 予測推移(2026~2035年)

    6.2 フェリー・Ro-Ro船
     6.2.1 過去の推移(2019~2025年)
     6.2.2 予測推移(2026~2035年)

    6.3 コンテナ船
     6.3.1 過去の推移(2019~2025年)
     6.3.2 予測推移(2026~2035年)

    1. エンドユーザー別・日本のLNGバンカリング市場
      7.1 商業用
       7.1.1 過去の推移(2019~2025年)
       7.1.2 予測推移(2026~2035年)

    7.2 防衛用
     7.2.1 過去の推移(2019~2025年)
     7.2.2 予測推移(2026~2035年)

    1. 供給方式別・日本のLNGバンカリング市場
      8.1 Ship-to-Ship(船舶間供給)
       8.1.1 過去の推移(2019~2025年)
       8.1.2 予測推移(2026~2035年)

    8.2 Port-to-Ship(港湾から船舶への供給)
     8.2.1 過去の推移(2019~2025年)
     8.2.2 予測推移(2026~2035年)

    8.3 Truck-to-Ship(タンクローリーから船舶への供給)
     8.3.1 過去の推移(2019~2025年)
     8.3.2 予測推移(2026~2035年)

    8.4 ポータブルタンク
     8.4.1 過去の推移(2019~2025年)
     8.4.2 予測推移(2026~2035年)

    8.5 その他

    1. 地域別・日本のLNGバンカリング市場
      9.1 関東
       9.1.1 過去の推移(2019~2025年)
       9.1.2 予測推移(2026~2035年)

    9.2 関西
     9.2.1 過去の推移(2019~2025年)
     9.2.2 予測推移(2026~2035年)

    9.3 中部
     9.3.1 過去の推移(2019~2025年)
     9.3.2 予測推移(2026~2035年)

    9.4 その他

    1. 市場ダイナミクス
      10.1 SWOT分析
      10.1.1 強み
      10.1.2 弱み
      10.1.3 機会
      10.1.4 脅威

    10.2 ポーターの5フォース分析
    10.2.1 サプライヤーの交渉力
    10.2.2 買い手の交渉力
    10.2.3 新規参入の脅威
    10.2.4 競争の激しさ
    10.2.5 代替品の脅威

    10.3 主要需要指標
    10.4 主要価格指標

    1. バリューチェーン分析
      11.1 主要ステークホルダー
      11.2 バリューチェーンの各段階

    2. 競争環境
      12.1 サプライヤー選定
      12.2 日本の主要企業
      12.3 主要地域企業
      12.4 主要企業の戦略
      12.5 企業プロファイル

    12.5.1 Arkas Holding SA
     12.5.1.1 企業概要
     12.5.1.2 製品ポートフォリオ
     12.5.1.3 顧客・市場カバレッジおよび実績
     12.5.1.4 認証

    12.5.2 Barents NaturGass AS
     12.5.2.1 企業概要
     12.5.2.2 製品ポートフォリオ
     12.5.2.3 顧客・市場カバレッジおよび実績
     12.5.2.4 認証

    12.5.3 Crowley Maritime Corp.
     12.5.3.1 企業概要
     12.5.3.2 製品ポートフォリオ
     12.5.3.3 顧客・市場カバレッジおよび実績
     12.5.3.4 認証

    12.5.4 Eagle LNG Partners
     12.5.4.1 企業概要
     12.5.4.2 製品ポートフォリオ
     12.5.4.3 顧客・市場カバレッジおよび実績
     12.5.4.4 認証

    12.5.5 Equinor ASA
     12.5.5.1 企業概要
     12.5.5.2 製品ポートフォリオ
     12.5.5.3 顧客・市場カバレッジおよび実績
     12.5.5.4 認証

    12.5.6 EVOL LNG
     12.5.6.1 企業概要
     12.5.6.2 製品ポートフォリオ
     12.5.6.3 顧客・市場カバレッジおよび実績
     12.5.6.4 認証

    12.5.7 Fluxys SA
     12.5.7.1 企業概要
     12.5.7.2 製品ポートフォリオ
     12.5.7.3 顧客・市場カバレッジおよび実績
     12.5.7.4 認証

    12.5.8 Gasum Oy
     12.5.8.1 企業概要
     12.5.8.2 製品ポートフォリオ
     12.5.8.3 顧客・市場カバレッジおよび実績
     12.5.8.4 認証

    12.5.9 Harvey Gulf International Marine LLC
     12.5.9.1 企業概要
     12.5.9.2 製品ポートフォリオ
     12.5.9.3 顧客・市場カバレッジおよび実績
     12.5.9.4 認証

    12.5.10 Naturgy Energy Group SA
     12.5.10.1 企業概要
     12.5.10.2 製品ポートフォリオ
     12.5.10.3 顧客・市場カバレッジおよび実績
     12.5.10.4 認証

    12.5.11 PETRONAS Chemicals Group Berhad
     12.5.11.1 企業概要
     12.5.11.2 製品ポートフォリオ
     12.5.11.3 顧客・市場カバレッジおよび実績
     12.5.11.4 認証

    12.5.12 その他

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    https://www.marketresearch.co.jp/contacts/

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