【志摩スペイン村】テーマパークで環境にやさしい農法「アクアポニックス」 5月22日(木)から体験プログラム開始!
志摩スペイン村は、以前からお伝えしていた通り、敷地内のピクニック広場の一角に設置した水産養殖と水耕栽培を組み合わせた環境にやさしい循環型農法のシステムである「アクアポニックス」の実験ハウス(以下「本施設」という)につきまして、4月中旬に建設および設備の設置を完了しトマトの苗を植え、5月21日(水)にシジミの生育を開始し、試験的な運用を行います。5月22日(木)からは、学生団体を対象に教育旅行の一環として、本施設の見学ができる体験プログラムの実施をスタートします。
〇施設紹介
本施設では、水槽でシジミを育て、その排泄物をバクテリアが水中で栄養素に分解し肥料に変えて、トマトを栽培します。収穫された食材は将来的に、テーマパークの飲食施設でメニューの一部として提供する予定です。
※前回2月5日のリリースでは「アサリ」と発表しましたが、「シジミ」に変更になりました。
【本施設概要】
施設面積:80平方メートル
構造:木造ビニールハウス
※全て三重県産木材(ヒノキ、スギ)による建築
外観
水槽
トマトの栽培
〇体験プログラム
教育旅行で志摩スペイン村へご来園いただいた学生団体向けのプログラムです。「資源の循環利用」や「食の生産」など、持続可能な社会の実現に関心を持ってもらうことを目的に、本施設を見学し、担当者からアクアポニックスによる農法のしくみや意義についての説明を聴くことができます。
【参考】
〇アクアポニックス(Aquaponics)
水産養殖の「Aquaculture(アクアカルチャー)」と、水耕栽培の「Hydroponics(ハイドロポニックス)」を掛け合わせた造語で、魚介と植物を栄養塩を介して育てる循環型農法のこと。養殖している魚介の排泄物を水中でバクテリアが栄養塩に分解し、それを肥料として植物を育てます。植物に栄養塩を吸収させて浄化された水は再び養殖側へ戻すことで、水を捨てず資源を循環させることができます。1970年代にドイツで初めてこの結合型アクアポニックスが設計・検証され、2000年代に入って北米、ヨーロッパで商業ベースで開発が進められ、日本でも近年、注目を集めています。
アクアポニックスの仕組み
〇施設導入に至った経緯
弊社は、東北大学が“「気候変動に適応した食のサプライチェーンを実現し、世代を超えた人の繋がりを育み、自然に寄り添い豊かに暮らせる地域共創社会」の実現”を目指して研究する「美食地政学に基づくグリーンジョブマーケット醸成共創拠点」の参画機関の一員として同研究に積極的に協力しており、今般、研究の場として本施設を設置する運びとなりました。
〇美食地政学
地域の政治の力、産業の力、教育の力など、食に関わる多様な知と力を集結し、持続可能な食と、それを支える経済・社会を実現するため、本プロジェクトで提唱した新しい概念です。食と文化の関係を考察する美食学(ガストロノミー)の概念をさらに発展させ、食の起点となる自然生態系の知識・理解を深め、生態系の管理・保全技術を構築し、食に係る産業サプライチェーンのグリーン化ならびに、環境に配慮した消費者活動を実現することを目指します。
〇グリーンジョブマーケット
国際労働機関(ILO)が2007年に提唱した「環境に対する影響を持続可能な水準まで減じる経済的に存立可能な雇用」のことで、「気候変動、環境問題」と「開発、貧困削減、ディーセント・ワーク※」の二つの課題に同時に取り組んでいく構想です。農業、産業、サービス、行政など多様な分野における環境の保全・復元・改善に寄与するあらゆる仕事のことです。※やりがいのある人間らしい仕事
※名称や内容および実施時期は変更になる場合がございます。
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