マクニカ、シーメンスとOT領域の製品・サービス連携で協働強化

    ~ハードウェアとソフトウェアを連動したサイバーフィジカルシステム全体のデータ連携で 国内製造業における変革のスピードアップに挑む~

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    2025年7月29日 10:00
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    株式会社マクニカ(本社:神奈川県横浜市、代表取締役社長:原 一将、以下マクニカ)は、この度、シーメンス株式会社(本社:東京都品川区、代表取締役社長兼CEO:堀田 邦彦、以下シーメンス)と、ソフトウェアに加えて、OT領域のハードウェアと連携した製品・サービスの提供に関するソリューションパートナー*契約を締結したことを本日発表いたします。これにより両社は、ハードウェアとソフトウェアを連動したサイバーフィジカルシステム(以下CPS)全体をデータ連携することで、国内製造業の変革のスピードアップを目指します。

    (写真左から)株式会社マクニカ アルティマ カンパニー バイスプレジデント 沢田 和幸 シーメンス株式会社 デジタル専務執行役員 デジタルインダストリーズヘッド トビアス・ラング氏
    (写真左から)株式会社マクニカ アルティマ カンパニー バイスプレジデント 沢田 和幸 シーメンス株式会社 デジタル専務執行役員 デジタルインダストリーズヘッド トビアス・ラング氏

    ■「失われた30年」国内製造業の変革課題
    高度な技術力と品質、労働者の優れた技能とモチベーションによって高い競争力を誇っていた国内製造業は、不可逆なテクノロジーとイノベーションの加速、顧客期待の変化、グローバル化、迅速な意思決定、さらに不確実性が増す現在において、部分最適で磨きこまれた業務プロセスや属人化したナレッジなどが重しとなり、変化に対して迅速に追従することが難しく、多くの製造業が競争力の維持に苦しんでいます。近年では、地政学、地経学的な緊張が高まり、世界的に製造業の国内回帰が進むなか、日本における人手不足、特に熟練技術者の不足が深刻化しています。
    これらの課題に向き合いイノベーションを実現するためには、海外ベストプラクティスの応用、デジタル技術やオートメーションを活用した業務プロセスの標準化、また同時に、顧客満足、競争力に直結する部分に集中することも必要になります。

    ■データ連携なくして、真のDXなし
    抜本的な改革を行うには、製品開発段階だけでなく、製造段階においてもデジタルやシミュレーションを活用した製品ライフサイクルでのデータ連携と、それを活かすリアルな世界とバーチャルな世界がシームレスに連動するデジタルツインの実現が必要となります。IT領域のエクスポネンシャルな進化をOT領域にシームレスに実装することでDXが促進されますが、両領域には大きな隔たりがあり、またソリューションベンダーもそれぞれの領域に分かれているなど、データ連携の障害になっているケースが多く見受けられます。
     そこで、IT領域とOT領域においてトップランナーで、ハードウェアとソフトウェアの連動で価値を生み出すことに長けている世界最先端のシーメンスと、マクニカですでに提携しているソフトウェアに加えハードウェアも含めた包括的な提携を進めることで、CPS全体をデータ連携することが可能になります。またマクニカでは、IT領域とOT領域を連携させ、バーチャルとリアルが連動したデジタルツインを実現することで、製造業におけるエンジニアリングチェーン及びサプライチェーン全体にわたる統合的な可視化を可能にします。これにより、現場から経営層までが一貫してデータに基づいた迅速な意思決定を行える環境を提供し、生産性の向上や品質改善に貢献します。

    画像提供:シーメンス
    画像提供:シーメンス

    ■設計と製造の連動を実現するPLM/MES領域とCPSを実現するソフトウェアとハードウェアトータルで支援
    ものづくりのプロセス全体を連携させ、サイバーとフィジカルを連動したデジタルツインを実現するためには、設計と製造を繋ぐPLM/MES領域の支援、さらにはソフトウェアだけではなく、それを実行するハードウェアの支援も欠かせません。シーメンスの提供する各国規格準拠や機能安全、セキュリティ対応をしているハードウェア製品は、世界トップクラスのシェアとものづくりをグローバルでサポートしており、マクニカのもつ半導体やセンシングデバイス、GPUなど最新のコンポーネントの提供・技術支援の強みを掛け合わせることで、AIやエッジコンピューティングの実現によるCPSの加速、機械・装置メーカーや工場設備に向けたデジタルツインやデジタルスレッドを活用したシミュレーション、バーチャルコミッショニング、Industrial Copilotなど様々な要素を組み合わせて実装することが可能となります。

    シーメンス株式会社 デジタル専務執行役員 デジタルインダストリーズヘッド トビアス・ラング氏は次のように述べています。
    「シーメンスは、ハードウェア、ソフトウェア、テクノロジーソリューションの分野で日本市場をけん引してきたマクニカとの連携により、日本の製造業のお客様の成功に貢献できると確信しています。DXの実現には、設計と製造、ITとOT、ソフトとハードを統合的に支えるパートナーの存在が不可欠です。マクニカは、半世紀にわたり多様な製造業と築いてきた深い関係性と業務プロセスへの理解により、ビジネスモデルの変革を力強く後押しする存在です。また、マクニカは日本において、シーメンスのハードとソフトの両領域を担う唯一のソリューションパートナーであり、当社にとって極めて重要な戦略的パートナーです。今後も両社の連携を通じて、日本の製造業におけるイノベーションと持続可能な成長を支援してまいります。」

    *:シーメンスのソリューションパートナーは、同社の製品・システムに関する高度な専門性を有し、シーメンスのグローバル認定を受けた上で顧客に最適なソリューションを提供する信頼性の高い技術パートナーです。
    【提携内容の詳細】
    SIMATIC PLC, HMI, IPC (NVIDIA搭載IPC含む), Safety, WinCC (SCADA)シリーズ
    SINAMICS インバータードライブ
    SIMOTION モーションコントロール
    SIMOTICS 産業用モータ
    SIRIUS 低電圧機器
    SCALANCE X,W,S,M 産業用スイッチ、産業用ワイヤレス機器、セキュリティ、モバイル通信
    その他、エンジニアリングソフトウェア、Industrial Edge(組込機器向けのEdgeアプリケーション), Senseye(設備向け予知保全)、Industrial AI、カスタマーサービスを含むシーメンス製品の販売とサービス、導入コンサルティングの提供

    【製品の詳細はこちら】
    https://www.macnica.co.jp/business/ai_iot/products/siemens/147378/

    ■マクニカのスマートマニファクチュアリング事業について
    マクニカは、半導体商社として培ってきた技術力と、AIやIoTなど最先端テクノロジーの実装を手掛けてきた経験から、製造業のDX支援も手掛けており、グローバルのベストプラクティスをもとにした実行可能なロードマップ策定、関わる人の心・行動変容を大事にしたクイックな体験の実行、目的達成に向けた運用まで伴走します。またDXが加速するとセキュリティの問題も同時に浮上します。マクニカは、セキュリティの分野でも、世界最先端の技術を日本に導入しています。マクニカは、固有の課題が山積となっている日本の製造業の悩みに寄り添いながら、課題を共に発見しDXを推し進めることで、新しいビジネスチャンスの創出と社会の発展に尽力してまいります。
    詳細はこちら:https://www.macnica.co.jp/business/ai_iot/

    シーメンス株式会社について

    日本におけるシーメンスグループ
    シーメンスは、1887年に東京・築地に初めてのオフィスを開設して以来、135年以上にわたり日本のお客様から信頼を寄せられるパートナーとして、日本の産業界の発展に貢献してまいりました。近年は特にデジタルトランスフォーメーション(DX)を推進する先進的な製品やサービス、ソリューションの提供を中核事業として展開しております。グローバルなテクノロジーと知見、日本市場における経験を活かし、日本のお客様にデジタル化とサステナビリティの実現、競争優位性と価値創造力の強化をご支援してまいります。2024年9月末に終了した2024年度において、日本のシーメンスの売上高は約2,188億円、社員数はおよそ2,680人です。詳しい情報はhttp://www.siemens.com/jp にてご覧いただけます。

    株式会社マクニカについて

    マクニカは、半導体、サイバーセキュリティをコアとして、最新のテクノロジーをトータルに取り扱う、サービス・ソリューションカンパニーです。世界28か国/地域91拠点で事業を展開、50年以上の歴史の中で培った技術力とグローバルネットワークを活かし、AIやIoT、自動運転など最先端技術の発掘・提案・実装を手掛けています。
    マクニカについて:www.macnica.co.jp

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