「敏感肌でもOK」:レチノールの選び方と使い方を医学博士が解説

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    2025年9月26日 18:00

    美肌スキンケア成分として話題の「レチノール」。しわやシミ、毛穴対策に効果的と言われますが、敏感肌の方には刺激が強く、不安に感じることも多い成分です。

    この記事では、敏感肌の方の不安や疑問に応え、医学博士が化粧品でよく使われる6種類のレチノールの特徴や、敏感肌向けの選び方・使い方のポイントを解説します。

    解説:医学博士 高岡(セラミド化粧品 シェルシュール開発者)

    レチノールとは

    レチノールとはビタミンAの一種で、お肌のターンオーバーを促進し、様々な効果もたらしてくれる、大人気の美肌成分です。

    レチノール化学式
    レチノール化学式

    ただし、レチノールは高い美肌効果がある一方、刺激が強く敏感肌では扱いにくい成分で、熱・紫外線・空気でも酸化されやすく、成分として不安定です。

    そこで、これまでの開発記録・論文・原料メーカーの研究資料・お客様のフィードバックをもとに、医学博士が化粧品でよく使われるレチノール6種類を実際に体感評価した表を下記に作成しました。

    レチノール6種類:特徴一覧表

    ※ 刺激の★は多い程刺激が強いことを表します。★1 = 低刺激の目安
    ※ 刺激の★は多い程刺激が強いことを表します。★1 = 低刺激の目安

    刺激は製品に配合された時の濃度や、一緒に配合される成分によっても大きく変わりますので、参考程度にご覧ください。

    レチノール6種類の特徴

    【誘導体】パルミチン酸レチノール

    ・表皮のヒアルロン酸の産生を高める効果。
    ・真皮のシワ改善。
    ・パルミチン酸による保湿効果も期待できる。
    *医薬部外品の有効成分として、シワ改善効果は承認されていない。

    【誘導体】リノール酸レチノール

    ・表皮のヒアルロン酸の産生を高める効果。
    ・真皮のシワ改善。
    ・リノール酸によるメラニン産生抑制効果も期待できる。
    *医薬部外品の有効成分として、シワ改善効果は承認されていない。

    【誘導体】酢酸レチノール

    ・表皮のヒアルロン酸の産生を高める効果。
    ・真皮のシワ改善。
    *医薬部外品の有効成分として、シワ改善効果は承認されていない。

    純粋レチノール・ピュアレチノール

    化粧品表示名は「レチノール」

    ・真皮のヒアルロン酸の産生を高める効果。
    ・真皮のシワ改善。
    *医薬部外品の有効成分として、シワ改善効果が承認されている。

    レチナール

    ・真皮のヒアルロン酸の産生を高める効果。
    ・真皮のシワ改善。
    *医薬部外品の有効成分として、シワ改善効果は承認されていない。
    ※不安定で分解されやすいため、日本では化粧品にはほとんど使われていません。

    レチノイン酸トコフェリル

    ・誘導体のままレチノール受容体に働きかけて作用する。
    ・真皮のシワ改善効果、保湿効果。
    *医薬部外品の有効成分として、シワ改善効果は承認されていない。

    レチノイン酸は美容クリニックで処方される非常に効果の高いビタミンAですが、刺激が強く皮むけなどを起こしやすいため、敏感肌の方にはおすすめできません。

    活性が高いほど効果と刺激がともに強くなる点はご留意ください。

    医学博士に聞く:レチノール選びの2つの疑問

    敏感肌におすすめのレチノール濃度は?

    レチノールは刺激が強いため敏感肌の方には基本的におすすめしません。

    ただし形態によって差があり、0.01%以下であれば刺激が低く多くの方が使える可能性があります。

    ※使用前に可能であればパッチテストを行ってください。赤みやひりつきが出たら使用を中止し、症状が続く場合は皮膚科を受診してください。

    レチノール化粧品の保存期間は?

    レチノールは光や酸素に弱く不安定です。遮光保存を心がけ、開封後はなるべく3ヶ月以内に使い切ることをおすすめします。

    電気の光も当たらない方が良いので、フタや扉のついた棚にしまってに保管してください。酸化対策として誘導体(パルミチン酸レチノール・リノール酸レチノール等)やエアレス容器の製品を選ぶのもおすすめです。

    敏感肌の人がレチノール化粧品を選ぶときのポイント

    1. シンプルなレチノール美容液を選ぶ

    レチノール以外の美容成分が多く配合されていると、成分同士の相乗効果で刺激が強まることがあるため、まずは配合成分が少ないシンプルな処方のものから試すのがおすすめです。

    2. 低刺激の「レチノール誘導体」から試す

    製品にレチノールの濃度が明示されていないことが多いため、敏感肌の方は低刺激の「レチノール誘導体」の化粧品から試してみてください。

    濃度が分からない場合は口コミなど実際にしようされた方の声を参考にするのは有効ですが、個人差があるのでご注意してください。

    また、製品説明に刺激対策(処方の工夫など)の記載があるかも選定基準になります。

    3. ミニサイズやサンプルで試す

    配合成分だけでは肌への影響を正確に予測できないため、まずはミニサイズやサンプルで試し、パッチテストを行ったうえで少量から段階的に使用して肌を慣らすことをおすすめします。

    4. 長期保管できるものを選ぶ

    敏感肌の場合、レチノールは頻度を調整して取り入れることが多いので、使い切るまでに時間がかかる場合があります。

    そのため、遮光容器・遮光ボトル・エアレス容器などの保管対策のある製品を選び、直射日光を避けて保管してください。

    敏感肌の方は「成分がシンプル」「誘導体や低濃度製品から試す」「まずはサンプルで確認」「保管性に配慮」の4点を基準に選ぶと安全性と効果のバランスが取りやすくなります。

    結論 — 敏感肌におすすめのレチノール誘導体2種 

    敏感肌の方がレチノールを試す場合は、刺激が比較的穏やかで安定性の高い「レチノール誘導体」から始めることをおすすめします。

    化粧品表示で次の成分が含まれている製品を目安にして下さい。

    ・パルミチン酸レチノール、リノール酸レチノール

    純粋なレチノール(ピュアレチノール)より刺激が少なく、保存性にも優れるため、敏感肌向けの選択肢として適しています。

    敏感肌の方は「成分がシンプル」「誘導体や低濃度製品から試す」「まずはサンプルで確認」「保管性に配慮」の4点を基準に選ぶと安全性と効果のバランスが取りやすくなります。

    ■会社概要

    創業者/開発者 髙岡 幸二

    大阪府出身。神戸大学卒。医学博士。
    元神戸大学バイオシグナル研究員。
    元奈良女子大学非常勤講師・バイオテクノロジーの研究員。
    化粧品・健康食品の開発。
    2024年10月に、サンエス石膏株式会社のグループに参画。

    会社名   :有限会社DSR
    代表者  :宮竹 二郎
    本社所在地 :大阪府吹田市江坂町1-23-101大同生命江坂ビル13階
    設立   :2002年12月4日
    事業内容 :化粧品の開発、製造、販売
    資本金  :300万円
    URL   :https://dsr-skincare.jp/

    ■DSRが運営しているショップやサイト

    敏感肌ナビ
    敏感肌,脂漏性皮膚炎,酒さ,ニキビのスキンケア情報を発信
    https://dsr-skincare.jp/blog/

    DSRオンラインショップ
    敏感肌のためのセラミド化粧品「シェルシュール」、敏感肌がときめくセラミド化粧品「ノーブルヒル」の2つの自社ブランドを販売
    https://www.dsr-co.jp/

    【DSR公式Amazonストア】
    シェルシュールやノーブルヒルの一部商品を取り扱い
    https://www.amazon.co.jp/stores/page/B3C6F6FF-A393-4A53-811D-8FB66F5A0AAA

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