【名城大学】高齢者がAIを安心して活用できる社会へ 国立長寿医療研究センター・名城大学等が AI・ロボットを活用した高齢者向けAIリテラシー教育モデルの開発に着手
国立研究開発法人 国立長寿医療研究センター(理事長:荒井秀典)と名城大学(学長:野口光宣)は、公益財団法人長寿科学振興財団が実施する「公益財団法人長寿科学振興財団高齢社会課題解決研究(AI)への助成」において、課題1「高齢者向けAIリテラシーの向上」に採択されました。
本採択を受け、2026年3月から2028年2月までの2年間、加藤健治(名城大学理工学部メカトロニクス工学科 准教授、国立長寿医療研究センター 健康長寿支援ロボットセンター ロボット臨床評価研究室 特任主任研究員)をプロジェクトリーダー、霜鳥大希(国立長寿医療研究センター 健康長寿支援ロボットセンター ロボット臨床評価研究室 研究員)をプロジェクトマネージャーとして、「高齢者のAI・ロボット親和性を醸成する共創型AIリテラシー教育モデルの開発と全国実装に関する研究」を開始します。
本研究では、全国調査により高齢者のAI利用に関する不安や課題を明らかにし、ロボットを活用した体験型学習プログラムを構築します。これにより、高齢者がAIの便利さと限界を楽しみながら学び、日常生活で活用できる教育モデルの全国展開を目指します。
【1.ポイント】
・国立長寿医療研究センターと名城大学は、「高齢者向けAIリテラシー向上」をテーマとする助成事業に採択され、生成AIや対話型ロボットを活用した教育モデルの研究を開始する。
・高齢者のAI利用状況や不安、社会的孤立感などを調査し、「AIの限界を理解しながら生活に活かす力」を育む体験型学習プログラムを、地域拠点や介護施設で実証する。
・生成AI搭載ロボットを“学びの媒介者”として活用し、笑いや対話を取り入れた親しみやすい教材を開発。将来的には全国100地域・1万人規模への展開を目指す。
【2.研究内容】

本研究では、高齢者が生成AIや対話型ロボットを安心して活用できる社会の実現を目指し、AIリテラシーを「AIと共に考え、AIの限界を理解しながら、自分の生活に活かす力」と捉えます。全国の高齢者を対象に、AIやデジタル技術の利用状況、心理的抵抗感、社会的孤立感などに関する調査を実施し、高齢者がAIを使い始め、使い続けるために必要な支援要素を明らかにします。その上で、AI・ロボットを活用した体験型の学習プログラムを開発し、全国の地域拠点や介護施設等での実証を通じて、社会実装可能な教育モデルの構築を目指します。
研究体制としては、島田裕之(国立長寿医療研究センター 老年学・社会科学研究センター センター長)を代表とする研究グループが、高齢者調査、心理・社会的評価、社会実装に向けた効果検証を担います。また、川内康裕(株式会社リビングロボット 代表取締役社長)を代表とする研究チームが、AI・ロボット技術の実装を担当し、教材開発、対話シナリオ設計、ロボット制御、現場導入を担います。
近年、生成AIや音声アシスタント、対話型ロボットなどの技術は急速に普及しつつあります。一方で、高齢者の中には、「AIの仕組みがわからない」、「自分には使いこなせない」といった不安を抱く方も少なくありません。AIを単に操作する技術だけでなく、AIのできること、できないこと、注意すべき点を理解し、自分の生活に主体的に活かす力を育むことが、今後の高齢社会において重要な課題となっています。
本研究の特徴は、ロボットを単なる説明装置として用いるのではなく、高齢者とAIとの対話を支える「学びの媒介者」として位置づける点にあります。株式会社リビングロボットと連携し、生成AIを搭載した対話型・移動型ロボットを活用することで、参加者がロボットに自然に話しかけながら、天気、買い物、旅行、健康情報、趣味、創作、回想など、日常生活に即したテーマを通じてAIの特性を体験的に学ぶ場を設計します。

さらに、学習への心理的ハードルを下げるため、お笑いやユーモア、参加型の場づくりを取り入れた教材設計も進めます。笑いや親しみやすさを活かすことで、「勉強させられる」のではなく、「楽しく話しているうちにAIの使い方と限界がわかる」学習体験の実現を目指します。
将来的には、全国100地域、1万人規模の高齢者を対象とした実証を通じて、AIリテラシー教育プログラムや教材等を整備し、自治体、介護施設、教育機関等で活用できる形で展開することを目指します。これにより、高齢者がAIを恐れるのではなく、安心して使いこなし、社会参加や生活の質の向上につなげることができる包摂社会の実現に貢献します。

【3.研究体制】
・プロジェクトリーダー:加藤 健治(かとう けんじ)
名城大学理工学部メカトロニクス工学科 准教授
国立長寿医療研究センター 健康長寿支援ロボットセンター ロボット臨床評価研究室 特任主任研究員
・プロジェクトマネージャー:霜鳥 大希(しもとり だいき)
国立長寿医療研究センター 健康長寿支援ロボットセンター ロボット臨床評価研究室 研究員
・プロジェクトチームリーダー:島田 裕之(しまだ ひろゆき)
国立長寿医療研究センター 老年学・社会科学研究センター センター長
・プロジェクトチームリーダー:川内 康裕(かわうち やすひろ)
株式会社リビングロボット 代表取締役社長
【4.公益財団法人長寿科学振興財団 高齢社会課題解決研究(AI)への助成について】
本事業は、AI技術を活用した高齢社会課題の解決に向け、研究および社会実装を支援する助成事業です。Google.orgの支援のもと、「課題1:高齢者向けAIリテラシーの向上」および「課題2:世代間学習の促進」の2分野を対象に、大学・研究機関・自治体・企業等による実践的な取り組みを支援し、高齢者の生活の質向上と地域共生社会の実現を目指しています。
【5.関連リンク】
・国立長寿医療研究センター 健康長寿支援ロボットセンター ロボット臨床評価研究室HP
・国立長寿医療研究センター 老年学・社会科学研究センターHP
・株式会社リビングロボットのHP
【6.お問い合わせ】
<この研究に関すること>
国立長寿医療研究センター健康長寿支援ロボットセンター ロボット臨床評価研究室
TEL: 0562-46-2311(内線:6112)
E-mail: clinrob@ncgg.go.jp
<報道に関すること>
・国立長寿医療研究センター総務部総務課 総務係長(広報担当)
〒474-8511 愛知県大府市森岡町七丁目430番地
TEL: 0562-46-2311(代表)
E-mail: webadmin@ncgg.go.jp
・名城大学渉外部広報課
〒468-8502 愛知県名古屋市天白区塩釜口1-501
TEL: 052-838-2006
E-mail: koho@ccml.meijo-u.ac.jp





















