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2024年4月1日「相続登記義務化」全面施行  相続登記義務化の認知度【48.6%】  「『相続登記』が義務化される前に開始した相続についても、 義務化の対象となること」を約8割の方が知らない  ~慌てないために今から司法書士に相談を~

日本司法書士会連合会は、令和6年1月、40~60代の男女600名を対象に「相続登記義務化」についての独自調査を3年連続で行いました。令和3年4月、これまで任意とされていた相続登記の申請を義務化する法律が成立し、令和6年4月1日に施行となります。相続した土地や建物の登記が義務となり、正当な理由がないにも関わらず3年以内に相続登記の申請がされなかった場合には過料が科される可能性があります。

しかし、昨年に続き、当連合会が独自に調査を行った結果、「相続登記」義務化を知っている、と答えた方は【48.6%】という結果となり、昨年の【27.7%】から認知度は増加したものの、未だに2人に1人は知らない状態となりました。



●「相続登記」義務化の認知率は【48.6%】

●2024年4月1日に全面施行が迫るも未だに2人に1人は知らない状態

Q:あなたは「相続登記」が義務化されることをご存知ですか。

図1


●「相続登記」が義務化される前に開始した相続についても、義務化の対象となることを約8割近くの方が知らない状況

●「相続登記義務化」の開始時期の認知も約2割と全面施行後に混乱も懸念される


「相続登記」が義務化される前に開始した相続についても、義務化の対象となることを認知していると答えた割合は、【15.2%】という数字となり、約8割の方が認知していないという調査結果となりました。また、「相続登記義務化」の開始時期の認知も【21.3%】の方しか知らない現状から、施行後の混乱も懸念されます。


Q:「相続登記」が義務化される前に開始した相続についても、義務化の対象となることをご存知ですか。

図2


直前で慌てる前に「司法書士」に相談してみませんか。全国の司法書士会では、相談窓口として「相続登記相談センター」を設置して皆様のご相談に対応しております。一人で悩まず、まずはお気軽にご相談ください。



●相続登記相談センター

【相談予約受付全国統一フリーダイヤル】

電話番号  :0120-13-7832(いさんのなやみに)

       ※市外局番又は基地局の情報に基づき

        最寄りの司法書士会に自動でつながります。

受付時間  :平日10時~16時(土日祝日、年末年始、お盆期間を除く)

相談受付内容:相続登記(遺言書作成、遺産分割協議書作成支援なども含む)に

       関する内容全般



●「相続登記」の申請が「3年以内」に必要なことの認知率は【12.2%】

●もし「相続登記」の申請を怠った場合、10万円以下の過料適用対象となることの認知率【10.0%】

●約9割の方は過料があることを知らない状況


相続登記の申請義務化により、「不動産を相続したことを知ったとき」から3年以内に相続登記を申請しなければならず、正当な理由なく期限内に登記をしなかった場合には10万円以下の過料の適用対象となります。施行が直前に迫ったタイミングではありますが、相続登記義務化の内容を詳しく把握していない方が多くを占めています。

「不動産を相続したことを知ったとき」とは、自己のために相続の開始があったことを知り、かつ、その所有権を取得したことを知った日のことを指します。つまり、自身が相続人であることを認識していても、相続財産に不動産があることを知らなければ、登記義務は生じないことになります。


Q:「相続登記」の申請が「3年以内」に必要となることをご存知ですか。

図3


Q:もし「相続登記」の申請を怠った場合、10万円以下の過料の適用対象となることをご存知ですか。

図4


●「相続土地国庫帰属制度」の認知率は【8.3%】

●令和5年に施行した法律ですが、認知率は10%にも満たない数値


土地を相続したものの使い道がなく、手放したいけれど引き取り手もなく、処分に困っている方が多く、そうした土地が所有者不明土地の予備軍になっていると言われています。そこで、所有者不明土地の発生を予防するため、土地を相続した方が、不要な土地を手放して、所有権を国に引き渡すことができる「相続土地国庫帰属制度」(令和5年(2023年)4月27日施行)が開始しました。


Q:「相続土地国庫帰属制度が新設されたこと(一定の条件を満たせば一律20万円が基本となる負担金を納付のうえで土地を国に引き取ってもらう制度)をご存知ですか。

図5


●「空き家」「耕作放棄された農地」「倒壊寸前の家屋・廃業したホテル・店舗」が身近にある方は【36.2%】

昨今、各メディアでも取りざたされている「空き家問題」ですが、本アンケートでも空き家を始め、それに該当する建物が身近にあると答えた方は【36.2%】という数字になりました。今後も全国で「空き家」が増えていくことが予想されている中、近隣に「空き家」やそれに該当する建物がある、と答えた方が多いということは、改めて「相続登記」義務化の認知度を高めていく必要性があるという結果となりました。


Q:あなたの周りに空き家(長期間管理されず放置されたままの居宅)や耕作が放棄された農地、荒れ放題の空き地、倒壊寸前の家屋、廃業したホテルや店舗などはありますか。

図6


●相続登記の相談先として、【48.6%】で「司法書士」が2022年の調査から3年連続でトップとなり、相談した方のうち【83.3%】が満足したと回答


直近3年以内に「相続人」になった経験がある方のうち、「相続登記」をする際の相談先は「司法書士」の【48.6%】としてトップとなり、相談先の窓口としての認知率は高くなっており、また昨年よりも認知率が上昇した結果となりました。

※業務として相続登記の相談を受けられるのは司法書士及び弁護士のみです。


Q:あなたは「相続登記」をする際、誰に相談しましたか。当てはまるものを全てお選びください。

図7


「相続登記」を「司法書士」に相談した方の【83.3%】が満足した、と回答しました。満足した理由としては、「問題なく完了したから」、「素早くスピーディーに完了したから」という回答が挙げられました。専門的な法律知識を持つ、相続登記の専門家である司法書士だからこそ、問題解決に向けた取り組みを進めることができたということが数字として表れました。


Q:あなたは「相続登記」を「司法書士」に相談して、満足されましたか。

図8


~こんな場合は早めに司法書士にご相談を~

*先祖や親の名義のままの不動産がある。

*固定資産税だけは払っているが…。

*過料の対象にならないよう、相続登記を早くしてしまいたい。

*自分が相続人であることはわかっているが、他の相続人から何も連絡がない。

*相続人が誰になるのかわからない。

*相続人の中に行方不明の人がいる。

*亡くなった親には前配偶者がいて、子どもがいると聞いたことがある。



●調査概要

調査期間 :2024年1月22日~1月23日

調査地域 :全国

調査対象者:40代~60代の男女

標本数  :計600サンプル

調査方法 :インターネット調査 (調査機関:楽天インサイト)

標本抽出法:インターネットリサーチパネルより無作為にメール送信して調査依頼

標本構成 :調査対象者毎に100サンプル均等割付


<2021年4月 改正民法・不動産登記法が成立>

所有者不明土地の問題を解消し、今後発生を抑制するために、土地に関する制度及び土地政策の基本となる土地基本法のほか、数多くの法改正がなされました。そして総仕上げ的な役割として、民事基本法制である民法・不動産登記法の改正法案が、令和3年4月に成立しました。


[民法・不動産登記法改正のポイント]

(1) 「相続登記の申請の義務化」(令和6年4月1日施行)

不動産の所有権の登記名義人について相続の開始があったときは、当該相続により当該不動産の所有権を取得した者は、自己のために相続の開始があったことを知り、かつ、当該所有権を取得したことを知った日から3年以内に、相続登記の申請をしなければならない。また、令和6年4月1日より前に生じた相続についても、相続登記の申請義務化の対象となり、相続登記をしていない場合には、令和9年3月31日までに相続登記の申請をしなければならない。

(1-2) 「申請義務違反の効果」

上記の申請すべき義務がある者が正当な理由がないのにその申請を怠ったときは、10万円以下の過料に処する。

(2) 「相続人申告登記」の創設(令和6年4月1日施行)

上記の申請すべき義務を負う者は、登記官に対し、所有権の登記名義人について相続が開始した旨、及び自らが当該所有権の登記名義人の相続人である旨を申し出ることができる。上記申請期間内にその申出をした者は、所有権の移転の登記を申請する義務を履行したものとみなす。

(3) 「所有権の登記名義人の氏名又は名称及び住所の変更の登記の義務化」(令和8年4月1日施行)

所有権の登記名義人の氏名又は名称及び住所の変更があったときは、その変更があった日から2年以内に、変更の登記を申請しなければならない。

(3-2) 「申請義務違反の効果」

上記の申請すべき義務がある者が正当な理由がないのにその申請を怠ったときは、5万円以下の過料に処する。



●日本司法書士会連合会について

日本司法書士会連合会は、司法書士会及び会員の指導及び連絡等に関する事務を行うとともに、相続登記促進事業はもとより司法書士の使命に基づき様々な事業を展開しています。


【司法書士の使命/目的】

司法書士は、この法律の定めるところによりその業務とする登記、供託、訴訟その他の法律事務の専門家として、国民の権利を擁護し、もつて自由かつ公正な社会の形成に寄与することを使命としています。(司法書士法第1条)

また日本司法書士会連合会は、司法書士法によって定められた団体で、「司法書士会の会員の品位を保持し、その業務の改善進歩を図るため、司法書士会及びその会員の指導及び連絡に関する事務を行い、並びに司法書士の登録に関する事務を行うことを目的(司法書士法第62条)」としており、司法書士の資質向上を図るため、恒常的に研修、研究活動を行っています。


【基本情報】

創立    : 1927年11月

所在地   : 〒160-0003 東京都新宿区四谷本塩町4番37号

会長    : 小澤吉徳

TEL     : 03-3359-4171

ホームページ: https://www.shiho-shoshi.or.jp/

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