定年後に独学で版画を始めた元高校教諭が、世界クラスの版画家に...

定年後に独学で版画を始めた元高校教諭が、世界クラスの版画家に  アート国際展「AAmA Art Exhibition」に招待作家として参加

広島県福山市の元高校社会科教員のデジタル版画家、山口史男(71)は2023年のアート国際展「AAmA International Art Exhibition」の招待作家として参加することになりました。版画経験ゼロ、定年後の趣味として独学で始めましたという異色の経歴ながら国内外で活躍しています。



【名刺も肩書もなくした定年後の過ごし方】

厚生労働省の発表した令和3年簡易生命表によると、日本の平均寿命は男性が81.49歳、女性が87.60歳になりました。さらに、2040年には男性の平均寿命が83.27歳、女性が89.63歳まで延びることが予測されています。まさに人生100年時代が到来しようとしています。この流れの中で、定年後の人生の過ごし方を個々に考え、趣味の時間を充実させることが大切になってきました。


出典:厚生労働省「令和3年簡易生命表の概況」

https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/life/life21/index.html



【独学で始めた趣味から国際展の招待作家に】

広島県福山市の元高校の社会科教員、山口史男は65歳で定年後、在職中から興味のあった版画(ジグレ)を始めました。これは写真を元に版を作る版画様式で、版画家のアンディ・ウォーホルや野田哲也氏が有名です。山口は自分の写真を何枚か組み合わせ、パソコンを使って版をつくり、リトグラフの作品に仕上げていきました。


美術経験ゼロにも関わらず、独学で作り上げた版画作品は、徐々に定年後の趣味の段階を越え、国内外のコンテストで評価をうけはじめ、2019年にはデューロ国際版画展(ポルトガル)では招待作家として出展。次の年には、ルネ・カルカン国際版画展(ベルギー)にて1等賞を受賞。その後も東京藝術大学教授など、トップクラスの版画家と共に、国際展の招待作家に選ばれるようになっています。


ベルギーで1位獲得の掲載



【65歳で始めてまさか!と自分でも驚き】

「1960年代以降、写真と版画の区別がなくなってきたことで、若いころからの写真の趣味が活かされたとも思う。とはいえ、在職中は仕事に追われ、日々目の前のことで精一杯の毎日だったが、定年後にはそのストレスから解放され、自由時間が手に入ったことで、趣味にのめりこんでいったように思う。定年後にこれなら自分でもできそうと、65歳から始めた版画で、まさか自分がプロの版画家と共に国際展にも招待されるとは夢にも思わなかった。」と山口史男は言います。


学生時代に森林生態を専攻していたこともあり作品は、自然の木や鳥をモチーフにしたものが多いのが特徴です。現在出品中の国際展での招待は「AAmA International Art Exhibition」で、この国際展は、世界50か国から160の作家が選ばれていて、そのうち日本人は山口を含め13人が招待されています。この国際展は、5月のポルトガル開催を皮切りに、7月14日からイタリア・ミラノ、スペイン、北マケドニア、アルゼンチンを回り、9月に中国・杭州の美術館で会期を終える6か国の巡回展です。


山口個人の国内の個展としては、2024年3月に、京都写真美術館 ギャラリー・ジャパネスクで招待作家として作品展が予定されています。


山口史男HP https://fumio001.wixsite.com/fumio-yamaguchi



《山口史男 プロフィール》

経歴:

1950年 福岡市に生まれる

1974年 宇都宮大学林学科森林生態学専攻卒業

1978年 島根大学農学研究科修士課程修了、農業及び社会科教員免許取得

1978年~2010年 岡山理科大学附属高校教諭、歴史、地理など担当


受賞歴:

2016年    第5回FEI PRINT AWARDS 求龍堂賞

2016年    第10回大野城まどかぴあ版画ビエンナーレ 入選

2016年    第84回日本版画協会展 入選

2017年    第13回浜松市美術館版画大賞展 入選

2017年    第16回南島原セミナリヨ現代版画展 ケーブルテレビ島原賞

2017年    第94回春陽会版画部 入選

2017年    第85回日本版画協会 入選

2018年    第85回CWAJ現代版画展 入選

2019年    第18回南島原セミナリヨ現代版画展 JA雲仙島原組合長賞

2019年    第63回CWAJ現代版画展 入選

2019年    第2回国際版画ビエンナーレ(エレバン、アルメニア) 入選

2019年    国際リトグラフトリエンナーレ キールツェ(ポーランド)

2018~2019年 第4回デューロ国際版画展(ポルトガル)招待出品

2020年    第10回デューロ国際版画ビエンナーレ(ポルトガル)招待出品

2020年    ルネ・カルカン国際版画展(ベルギー) 一等賞

2021年    第11回高知国際版画トリエンナーレ展

2021年    オカナガン国際版画トリエンナーレ(カナダ)

2022年    個展「草・樹・鳥のバラード」醇風会ギャラリー(岡山)

2023年    個展「Le Collage~写真と版画の狭間に~」京都写真美術館 ギャラリー・ジャパネスク

2023年    AAmA International Art Exhibition(Italy Spain Argentine China 巡回)招待出品

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