マクニカ、発電効率をアップしたペロブスカイト太陽電池による苛烈環境下での実証開始
~環境省実証事業の最終年度、「横浜港大さん橋」デッキ上に加え、通常環境との比較を実証~
株式会社マクニカ(本社:神奈川県横浜市、代表取締役社長:原 一将、以下マクニカ)は、発電効率をアップしたペロブスカイト太陽電池(以下PSC)による苛烈環境下での実証事業を開始したことを本日発表いたします。
今回の実証事業では、新規開発したPSCユニットを異なる工法で、「横浜港大さん橋」と「オフィスビル」の2か所に設置し、苛烈環境と通常環境にて「耐久性」「発電対応力」の比較測定を実施します。
◆本実証事業について:
本実証事業は、環境省の「地域共創・セクター横断型カーボンニュートラル技術開発・実証事業」に、「港湾などの苛烈環境におけるPSCの活用に関する技術開発(委託)」として採択されました。2023年度より3年間の技術開発・実証事業を実施し、今回が最終年度となります。本実証事業は、ペロブスカイト太陽電池の発明者である桐蔭横浜大学の宮坂力特任教授の指導の下、マクニカが代表事業者として、共同実施者であるペクセル・テクノロジーズ株式会社(本社:神奈川県横浜市、代表取締役社長:宮坂力)、薄膜加工技術を有し、ペロブスカイトの製造を担当する株式会社麗光(本社:京都府京都市、代表取締役社長:岩井順一、以下麗光)との3社で推進しています。
◆今回の実証事業について:
2024年度は、接着しない独自の新工法にてPSC72枚を設置し、正常稼働することを確認しました。蓄電池やIoT機器を含めて設計した1.5kWのPSCユニットを用いて、重耐塩環境下において出力1kW規模での発電と定常電力利用を実現しました。
2025年度は、「横浜港大さん橋」デッキ上に、昨年より発電効率を向上させたPSCユニット60枚(1kW相当規模)を設置し、昨年以上の発電量を目指します。さらに重耐塩環境下に加え、「横浜港大さん橋」デッキ上と同じPSCユニットを通常環境下にも設置し、重耐塩環境と通常環境との比較を行います。
【本実証の概要】
■期間: 2025年9月1日~2026年2月28日
■場所: 横浜港大さん橋国際客船ターミナル屋上広場、オフィスビル(非開示)
■特性:
① 発電効率を向上させたPSCユニットを環境の異なる屋外2か所に各60枚装着し実証を実施
② 約6か月の期間、重耐塩環境下と通常環境下でのPSCユニットのデータを測定し、「耐久性」「発電対応力」を比較
③ 蓄電池やIoT機器とのシステム統合を実施
④ 独自の新しい二通りのPSCユニット設置工法を比較

■マクニカの環境ソリューション事業について
マクニカは、半導体の取り扱いに加え、世界中の最先端テクノロジーを活用して、様々なパートナー企業とともに環境問題の解決に取り組んでいます。サーキュラーエコノミー事業では「エネルギーマネジメント」「省エネマネジメント」「資源循環マネジメント」「環境ライフマネジメント」の4つの事業を展開しており、お客様の環境問題への課題解決につながるソリューションを提供させていただくことで、CO2排出量の削減、脱炭素社会の構築に貢献し、将来のSustainable Society(持続可能な社会)の実現に取り組んでまいります。
マクニカのサーキュラーエコノミー事業について詳しくはこちら: www.macnica.co.jp/business/energy/
※本文中に記載の社名及び製品名は、株式会社マクニカ及び各社の商標または登録商標です。
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株式会社マクニカについて
マクニカは、半導体、サイバーセキュリティをコアとして、最新のテクノロジーをトータルに取り扱う、サービス・ソリューションカンパニーです。世界28か国/地域91拠点で事業を展開、50年以上の歴史の中で培った技術力とグローバルネットワークを活かし、AIやIoT、自動運転など最先端技術の発掘・提案・実装を手掛けています。
マクニカについて:www.macnica.co.jp