暗黒舞踏を“社会にひらく”12年を記録した『読む舞踏BAR』刊行

    北海道から世界へ。舞踏×BAR、異分野連携、国際フェスの軌跡を総括した身体芸術の実践録

    その他
    2025年12月6日 15:06

    株式会社ラツカ(所在地:北海道札幌市西区二十四軒一条6丁目1-3-401、代表:森嶋拓)は、代表の森嶋が舞踏(暗黒舞踏)の普及活動に取り組んできた12年間の実践記録をまとめた書籍『読む舞踏BAR』を2026年2月に出版することを発表しました。

    本書は、舞踏という日本発祥で国際的には高い評価を受けながらも、国内での認知が極端に低いダンス表現の普及活動を通して、芸術と社会をつなぐ実践的なアプローチを綴った記録となっています。

    歩行者天国での舞踏体験企画より
    歩行者天国での舞踏体験企画より
    これまでに数々の企画や公演を実施
    これまでに数々の企画や公演を実施

    舞踏普及の軌跡 - 境界を越える挑戦

    暗黒舞踏(Butoh)は、1960年代の日本で誕生し、世界中に影響を与えた身体表現ですが、国内での認知度は依然として低い状況にあります。
    そんなニッチな身体表現を、どうすれば地域社会へひらくことができるのか——。
    北海道で活動する若き企画者だった森嶋氏が、日本最北の舞踏家・田仲ハル氏に伴走しながら試行錯誤を重ねました。

    その実践と葛藤をまとめた書籍が、『読む舞踏BAR』です。
    「境界を飛び越える場づくり」というコンセプトのもと、舞踏の普及というテーマを超え、「ニッチな分野をどう広げるか」 を探る企画者・制作者必読の一冊です。

    巨大なサルベージ倉庫で行われた公演。観客を引き連れながらパフォーマンス。
    巨大なサルベージ倉庫で行われた公演。観客を引き連れながらパフォーマンス。

    書籍『読む舞踏BAR』の特長

    『読む舞踏BAR』は、単なる活動記録ではなく、プロデューサーとしての思考プロセスや企画の作り方、実践の中で見えてきた「身体感性」の重要性などを多角的に伝える内容となっています。

    ビジネスでも芸術でも、マイナーな領域を広めようとするとき、企画者は数えきれない壁と向き合うことになります。
    本書は、その壁をどう乗り越えてきたかをリアルに綴る実践録でもあり、他分野の企画者・制作者・プロデューサーにも通じる知恵と学びが詰まっています。

    また、本書はデジタルやAIが加速する現代だからこそ、"人間の身体"が持つ存在感や「身体感性」の重要性にも触れています。
    森嶋氏は「AIが"正解らしき答え"を返してくれる時代において、身体感性こそ、人間が持つ大切な"違い"として光るもの」と述べています。

    本書の出版に向けて、現在クラウドファンディングを実施中で(2026年1月7日まで)、目標金額は90万円となっています。
    書籍は2026年2月の発売を予定しており、出版記念イベントも3月中旬に開催予定です。

    テナントオーナーとアーティストが闘うビル乗っ取りパフォーマンスより。2階の食堂では、キャベツの千切りの音で踊る即興パフォーマンスも。
    テナントオーナーとアーティストが闘うビル乗っ取りパフォーマンスより。2階の食堂では、キャベツの千切りの音で踊る即興パフォーマンスも。

    前例のない企画をつくるために——“境界を越える”プロジェクト群

    本書では、12年間で生まれた多彩な企画も紹介しています。

    ■舞踏BARという“酒場×芸術”による新たな入り口づくり

    ■”日常の風景×芸術”という、ビル一棟を丸ごと使った乗っ取りパフォーマンス

    ■ドラマーと舞踏家が即興で対決する、”踊りの肉体×演奏の肉体”を剥き出しにした「ドラムとダンスの六番勝負」

    ■滝・遺跡など、”大自然×芸術”の中で身体と向き合った野外ワークショップ

    ■北海道から世界へ、”Local×Global”をテーマにした国際舞踏フェスティバル

    ■街を巡り踊りに出会う、”街×旅×芸術”を体現したミステリー舞踏ツアー

    それらの裏側には、境界線を切ったり、繋げたり、無くしたりしながらジャンルを越境し、既存の枠組みを壊したり再接続しながら
    “どうすればこの魅力が届くのか”を問い続けるプロデュースの視点があります。

    本の構成

    本書は5つの要素で構成されています:

    1. 舞踏奮闘記(全27章):12年以上にわたる企画と挑戦の記録
    2. イベント概要と分析:助成金や報告書に活用してきた、各プロジェクトの「ねらい」「効果」「影響」などの詳細
    3. ひとやすみコーナー:「舞踏ってなんですか?」「なぜ白塗りをするんですか?」など素朴な問いから舞踏の輪郭を探る
    4. プロデューサー視点ミニコラム(全6回):「プロデューサーの役割」「来場理由を増やす」「ひらくこと、とじること」など制作者の視点
    5. 特別寄稿(全2章):舞踏家・田仲ハル氏による特別寄稿
    舞踏BAR内での白塗り体験。
    舞踏BAR内での白塗り体験。

    『読む舞踏BAR』概要

    • 書籍名:『読む舞踏BAR』
    • 著者:森嶋拓
    • 特別寄稿:田仲ハル(舞踏家)
    • 発売予定日:2026年2月中旬
    • 出版記念イベント:2026年3月中旬(予定)
    • 内容:舞踏(暗黒舞踏)の普及活動と企画の作り方の実践記録
    • 対象読者:
      • 舞踏や身体表現に興味がある人
      • マイナーな分野やジャンルの普及に取り組んでいる方
      • アートやイベントの現場で活動する人
      • 企画や広報に興味のある方
      • 分野横断、ジャンルの越境に興味がある人
      • 商品やサービス開発の種を探している方

    森嶋氏は「この本は、ひとりの制作者が、現場の人たちと対話を重ねながら『舞踏とはなにか』『企画とはなにか』『社会とどう繋がるか』を探ってきた記録です」と語っています。

    台湾では、多くの観客に熱気とともに迎え入れられ、会場は大きな活気に包まれた。
    台湾では、多くの観客に熱気とともに迎え入れられ、会場は大きな活気に包まれた。

    会社概要

    • 企業名:株式会社ラツカ
    • 所在地:北海道札幌市西区二十四軒一条6丁目1-3-401
    • 代表者:森嶋拓
    • 事業内容:舞台芸術と文化芸術を主軸に、イベント、マネージメント、教育、広告デザイン、写真、映像、ウェブサービス、商品開発のディレクションとプロデュース
    • 主な活動:アーティストの中間支援、振付家養成講座などの人材育成、先鋭的身体表現の普及活動、文化芸術を通した国際交流事業、地域とアートをつなげるプロデュース、教育とアートをつなぐネットワーク活動など
    • 受賞歴:札幌市民芸術祭奨励賞、北の聲アート奨励賞(ビルダップ賞)
    美しい彫刻が点在する、芸術公園でのパフォーマンス
    美しい彫刻が点在する、芸術公園でのパフォーマンス

    クラウドファンディング(2026年1月7日まで)

    札幌舞踏界隈

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