デザインの力で社会経済の活性化に挑む「会社をデザインする会社...

デザインの力で社会経済の活性化に挑む「会社をデザインする会社」。インク(inc)=「会社」をデザインする、をコンセプトに、企業のコーポレートツール制作を主業務としている「インクデザイン株式会社」の情報を紹介します。

デザインの力で、全体像が見えにくい会社を「見える化」し、ビジネスをわかりやすく、おもしろく伝えることに挑んで、2022年9月からは創業10期目へ突入。順調にクライアントを増やし、事業を拡張している代表取締役の鈴木 潤氏に会社の特徴や展望などを2022年9月5日に伺いました。

東京都内にある企業の立地情報と、それに準じた支援制度を無料で相談・紹介する「東京都企業立地相談センター」が都内で活躍されている『株式会社インクデザイン』へ取材に行きましたので、その情報を紹介します。
インクデザイン株式会社代表取締役・鈴木 潤氏
インクデザイン株式会社代表取締役・鈴木 潤氏

■カタチや色、テキストを付けてIR資料を『見える化』

「弊社がとりわけ得意分野としているのが、上場企業様向けのIR資料のデザインです。具体的には、決算説明会資料、中期経営計画、株主総会資料などが相当します」(鈴木氏、以下コメントすべて同じ)

ちなみに「IR」は(Investor Relations:インベスター・リレーションズ)の略。企業が株主や投資家向けに経営状態や財務状況、業績の実績、今後の見通しなどを広報するための活動を指します。

「IR資料では、売上収益、営業利益の推移、連結損益等々、企業の財務状況、目標値などを伝えるのもさることながら、近年は、環境活動、社会貢献、ESGの取り組み、SDGs達成に向けた努力などの情報開示も重視されています。これらの情報を、カタチや色、テキストを付けて『見える化』し、読む方が理解しやすいようデザインしています」

現在社員は15名で、デザイナー、ライター、フォトグラファーと全員がクリエイター。平均年齢は30代半ばですが、クライアントは国内大手企業が中心です。

「業種はIT、メーカー、保険などさまざまです。おかげさまでクライアントや仕事関係者からの紹介などで徐々にネットワークを拡大してきました。自社ホームページからの依頼も多く、特にコロナ禍以降は増加しましたね。ホームページには、数百ページ近くのコンテンツ記事をアップしており、弊社の制作実績だけでなく、『わたしたちはなぜデザインに取り組むのか』『デザインで社会を良い方向に動かしたい』といった想いもつづっており、内容に共感いただいた企業様からお問い合わせをいただいています」
上場企業をはじめとするさまざまな企業の価値を見える化し、ロゴ、会社案内、IRサイト、プレゼン資料など多様なサービスに落とし込む(インクデザインHPより)
上場企業をはじめとするさまざまな企業の価値を見える化し、ロゴ、会社案内、IRサイト、プレゼン資料など多様なサービスに落とし込む(インクデザインHPより)

■筋の通った『質実剛健』なデザインを全方位に提供する

デザインの力で業績を拡張してきたインクデザイン。デザインをする上で大切にしていることをうかがいました。

「何と言っても『わかりやすさ』です。膨大な情報があふれている現代は、わかりやすく、直感的に頭に入るモノのほうが受けて入れてもらいやすくなるからです。では、その『わかりやすさ』をどのように表現するか。ポイントは過度なデザインを排除することです。現代の人々は、多様で質の高いビジュアルに日々触れているだけに目が肥えており、デザイン性を押し出し過ぎると『誘導されている』『バイアスがかかっているのでは』と受け止めてしまう可能性もあります。そのため、シンプルでわかりやすい、筋の通った『質実剛健』なデザインを目指しています」

この考え方は、読み手に対してだけでなく、インクデザインの信頼を向上させる意味でも重要だと鈴木さんは話します。

「15名の社員のうち、一部の人が突出した能力を持っていて、そのほかはアシスタント、ではなく、全員が同等の力量を備え、平滑化されている状態が理想です。そのためには皆が同等のクオリティのアウトプットができなければなりません。その点で質実剛健、シンプルなコンセプトのデザインは実現可能性が高いのです。80点レベルを全方位に安定して提供し続ける。これは弊社の経営戦略です。野球に例えるなら、安定して高い出塁率を維持している2番バッターというところでしょうか」

また、上場企業のコーポレートツール以外の仕事にも注力しています。

「僕が茨城県出身という縁もあって、茨城県内の求人と働き方を伝えるメディアサイト『いばしごと』を運営しています。地方の働き方を伝えることで新しい地方での仕事と暮らしを伝え、デザインの力で、地方在住で仕事を探している人と企業のミスマッチを少しでも解消したい。『いばしごと』で茨城、ひいては地方の社会経済の循環を少しでも滑らかにできればと考えています」
「いばしごと」。各記事は写真と地元茨城在住のライターによるインタビュー原稿でつくられたシンプルな構成(インクデザインHPより)
「いばしごと」。各記事は写真と地元茨城在住のライターによるインタビュー原稿でつくられたシンプルな構成(インクデザインHPより)

■東京なら多くの優れたクリエイターと補完し合い、人脈を構築できる

最寄駅はJR総武線・半蔵門線の錦糸町で墨田区亀沢の印刷会社が運営するシェアオフィスに本社を構えるインクデザイン。なぜこの場所を選んだのでしょうか。

「起業当時の社員全員の通勤時間がほぼ同じだったことと、起業する前、僕が印刷会社に勤めていて、“印刷会社がマネジメントしているシェアオフィス”に共感したこと。主に2つの理由でここに決めました」

当初「錦糸町」に特に思い入れはなかったそうですが、入居以降、環境の恩恵は受けているとのこと。

「第一に足まわり。総武線を使えばほぼどこでもスムーズに移動することができます。第二に、これはシェアオフィスのメリットですが、近くに優れた人材が多いこと。ここに拠点を構えて仕事をしている会社、個人は全員がクリエイターで、厳格な審査を経て入居した信頼に足る方ばかりです。我々の困り事を相談すると、すぐに、しかも質の高いアドバイスやサポートを提供してくれますし、ビジネスに発展するケースも多々ありました。お互いに自分たちの得意分野を活かして補完し合える関係ですね。将来、都内で起業を考えている方には、東京って人づきあいが希薄なイメージがあるかもしれませんが、決してそんなことないですよ、とお伝えしたいです」

最後に今後の目標を伺いました。

「まずは当社の強みである、IR資料制作のデザイン力をより深化させることです。ただ、これを実現するためには、デザインの文脈だけではなく、財務、ESG、環境、社会貢献などのしっかりとした知見が不可欠。全員で学びを深めたいと思っています。そしてもうひとつは海外展開。この先、国内企業だけでは市場が縮小していくのでは、との懸念があるからです。そこで現在、海外企業のIR資料のクリエイティブの傾向やレベルなどをリサーチしています。もちろんコミュニケーションを取るための語学力も必須ですね。2022年9月から10期目に入りましたが、何とかこの10年以内に実現したいと考えています。そういえば海外の企業と仕事をする際にも、弊社が『TOKYO』にあるというのは、きっと覚えてもらいやすいでしょうね」
インクデザインが借りている独立型のアトリエ
インクデザインが借りている独立型のアトリエ
co-lab内には、クリエイターたちが使うコワーキングエリアもある
co-lab内には、クリエイターたちが使うコワーキングエリアもある

■企業概要・お問い合わせ先

施設名:インクデザイン株式会社
住所:東京都墨田区亀沢4-21-3 co-lab墨田亀沢
代表者:代表取締役CEO 鈴木 潤
設立:2013年(平成25年)11月1日
事業内容:グラフィックデザイン、Webデザイン、デジタルコンテンツの企画、制作、運営、保守管理、印刷物の企画、デザイン、制作、販売、デザイン、制作物、印刷物、ホームページに関わるコンサルティング、自社メディア・ECサイトの運営、出版等
ホームページ:https://incdesign.jp/
お問合わせ:https://incdesign.jp/page-171/

■情報配信元

東京都企業立地相談センター 担当秋山
住所:東京都江東区東陽2-4-24 サスセンター1F
電話番号: 03-6803-6280
E-mail:4909@ilsc.tokyo
ホームページ:https://ilsc.tokyo/

■東京都企業立地相談センターとは
企業や個人事業者様を対象に創業や事業拡大する「場所」探しのご相談を不動産専門アドバイザーが無料で承っております。ご希望条件をお伺いし、事務所、店舗、工場、事業用地などを取り扱う民間不動産事業者に一斉照会いたします。
その他、都や都内区市町村の公的物件情報や支援制度もご案内しております。
(東京都企業立地相談センターは東京都産業労働局が運営しております。)
■記事掲載
東京都内に立地し活躍されている企業様や区市町村の企業支援担当者へインタビュー記事を東京都企業立地相談センターホームページに掲載しております。
ページURL:https://ilsc.tokyo/voice/012.html
カテゴリ:
サービス
ジャンル:
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