工学院大学 建築デジタルツイン教育で産業DX人材を育成 文部...

工学院大学 建築デジタルツイン教育で産業DX人材を育成  文部科学省 高度専門人材育成事業で22年秋導入

工学院大学(学長:伊藤 慎一郎、所在地:東京都新宿区/八王子市)は「デジタルツインラボ」を活用した分野横断型デジタル教育を2022年秋から開始します。建築・都市のデータサイエンスと、建築構造や設備、建築デザインのモノづくりを融合させた教育を展開し、建築・都市産業のDXに貢献する人材育成を目指します。同事業は、文部科学省「デジタルと専門分野の掛け合わせによる産業DXをけん引する高度専門人材育成事業」の採択を受け導入します。


図1:「コラボレーションスタジオ」イメージ:学生が日々学習し、過ごす環境そのものが、新しいデジタル技術を体験する場となる


現在、建設業では、BIM(Building Information Modeling)による建築ライフサイクルの統合的マネジメント、機械学習を取り入れた設計など、DXが進んでいます。しかし、大手企業と投資力に乏しい地方中小企業のデジタル格差拡大が懸念されており、日本全体としてのDX導入、及びDX人材育成が求められています。


本事業で活用するデジタルツインラボは、現実の建物やまちをデジタル空間に再現し、リアルとデジタルの双子(ツイン)を構成することで、現実空間と、シミュレーションを加えた仮想現実を連動する教室群。建築のリアルスケールとデジタル技術を同時に体験することで、参加型のアクティブラーニングを喚起します。ビジュアルプログラミングによるプログラミング的思考法の基礎や、GIS(Geographic Information System)を用いた都市データの可視化、分析の基本技術を習得させ、アルゴリズムの構築力、明確な論理を組み立てる力や、スケールが巨大な建築・都市産業で対象全体を可視化する力を養います。


授業は、BIM、建築設計、都市防災分野でデジタルを駆使した実務・研究経験を有する専任教員が主に担当。1年次から、産業界の動向に配慮した体系的なデジタル教育を行い、卒業生が建築・都市産業のDXに貢献することを期待します。


工学院大学は、2011年に日本初の建築学部を設立して以来、社会・技術・芸術を総合的に捉えた広範囲かつ先進的な建築教育を展開しています。


図2:プログラミング活用イメージ


■デジタルツインラボ 導入予定設備

コラボレーションスタジオ(図1)

壁一面の大型ビジョンを備えた作業空間とクラウドサーバーを整備。リアルスケールで3Dデータ等を映し出す。また、複数の学生による設計の分業プロセスや施工プロセスを疑似体験し、建築のライフサイクルを統合する BIMの役割を実感できる。設計課題などで学生が日常的に用いることも可能。


デジタルファブリケーション(※)ラボ

複数のデジタル加工機を導入し、プログラミングや3Dモデリング教育とあわせて、設計演習でのデジタル的発想による設計・制作を可能にする。また構造やディテールの実大模型を3Dプリンターで製作し、BIMと併用して講義を効果的に進める。

(※)デジタルファブリケーション…データを元にしたモノづくりのこと


センサー+モニタリングラボ(図2)

工学院大学は東日本大震災時に新宿校舎(29F建超高層)に備えられた加速度センサーの強震応答記録を公開し、耐震工学の発展に大きく貢献した。このセンサーを増強して地震工学の教育に活かすほか、環境センサーも教室に設置し、実感を伴う環境実験を可能にする。

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