【OMO7大阪】国内初となる建築設計で外装に膜を張るほか、 ...

【OMO7大阪】国内初となる建築設計で外装に膜を張るほか、 環境に配慮した技術を建築に導入

「なにわラグジュアリー」を体感できる都市ホテル「OMO7(おもせぶん)大阪 by 星野リゾート」(以下、OMO7大阪)は、環境経営の一環として、環境に配慮した技術を建築に導入しています。国内初となる建築設計(*1)で外装に膜を張ることは、外皮遮熱による日射負荷の低減およびヒートアイランド現象の緩和、約7,600平米のガーデンエリア「みやぐりん」による冷却など、環境負荷を低減する効果をもたらしています。
*1 株式会社日本設計、太陽工業株式会社、不二サッシ株式会社により、現在、特許出願中

背景

OMO7大阪を運営する星野リゾートは、環境に対する負荷を最小限にとどめながらホテルの魅力を表現することで、顧客満足と運営収益を生み出す環境経営を1993年から推進しています。一例として、星のや軽井沢では、自家水力発電と地中熱・温泉排熱利用設備の導入により、使用エネルギーの約 7 割を自給するに至りました。そのほか、国内各施設では、プラスチックごみ削減に向けて、客室でのペットボトル入りウォーターの提供をやめ、ウォータージャグを設置するほか、ホテルアメニティのポンプボトル化や個包装ソープ類の撤廃などを進めています。このように各施設において環境経営に繋がるさまざまな活動を推進していますが、OMO7大阪では、環境負荷を低減する技術を建築に導入しています。

環境に配慮した技術について

1 外装に膜を張り、外皮遮熱による日射負荷低減

当ホテルは建物の外装に白い膜を張ることで日射負荷の低減につなげる建築設計を取り入れています。アルミのフレームに膜を張り、建物の外観を覆う設計は国内初です。外装膜の膜材は「フッ素樹脂酸化光触媒膜」という材料を用いており、日射などの外部からの光のうち、12.7%を透過・拡散し、78.5%を反射・拡散するのが特徴です。外装膜がない場合と比較をした検証結果によると、窓から入る日射量を30~45%軽減できることが分かりました。日射量の軽減により、チェックイン開始時間の15時頃の冷房立ち上げエネルギー消費量の軽減にも繋がります。


2 外装膜によるヒートアイランド現象(*2)の緩和

当ホテルが建物の壁面を覆うように取り入れている外装膜はヒートアイランド現象の緩和に寄与しています。近年、日本の都市部ではヒートアイランド現象による気温上昇が危惧されており、大阪では20世紀の100年間で年平均気温が2.1度上昇しました(*3)。ヒートアイランド現象の原因のひとつに、熱容量が大きいアスファルトやコンクリートなどが昼間に太陽熱を蓄え、夜間に熱を放出することが挙げられます。そのため、熱容量が大きい外壁のコンクリートがむき出しにならず、熱容量の小さい膜材で覆われた当ホテルの外装は、ガーデンエリア「みやぐりん」に対する放射熱低減効果があります。また、外装膜がない場合と周辺を含めた簡易的な外壁躯体の表面温度を解析したところ、膜の日射遮蔽効果により下がることが分かりました。
*2 参照 都市の中心部の気温が郊外に島状に高くなる現象(環境省HPヒートアイランド対策ガイドラインより)
https://www.env.go.jp/air/life/heat_island/guideline/h24.html
*3 参照 大阪府HPより
https://www.pref.osaka.lg.jp/chikyukankyo/jigyotoppage/heat_toha.html


3 ガーデンエリア「みやぐりん」による冷却効果

図中の数値は「SET*(標準新有効温度)」(*6)を記載
図中の数値は「SET*(標準新有効温度)」(*6)を記載
当ホテルには敷地の約半分の面積の約7,600平米を有するガーデンエリア「みやぐりん」が広がり、緑地による冷却効果をもたらしています。みやぐりんは、約1,700平米の芝生、高木約200本の植栽、パーゴラ(*4)を設置したテラスデッキで構成されており、冷却効果の理由として、地表面緑化による高温化を抑制、樹木やパーゴラによる日射遮蔽、植栽への潅水(*5)などが挙げられます。
また、真夏の強い日差しに照らされ、高温化したアスファルトなどの路面により、気温が30度でも体感温度は40度近くになることがあります。しかし、緑陰や日除けをすることで3~7度、地表面等を緑化または保水化することなどで1~2度、体感温度が低下すると言われています(*7)。みやぐりんの緑地と舗装、および周辺道路と街区などの地表面1メートル上空部分の体感温度をシミュレーションにより再現した結果、アスファルト面と比べて樹木やパーゴラ下で約5度、芝生で約1度の温度低下を確認することができました。
*4 木材やアルミで組む屋根
*5 草木、農作物などに水をそそぎいれること
*6 空間の快適性を評価する指標として検討された指標で、定義は「温熱感覚および放熱量が実在環境におけるものと同等になるような相対湿度50%の標準環境の気温」のこと(環境HP 平成24年度ヒートアイランド現象に対する適応策及び震災後におけるヒートアイランド対策検討調査業務より)
https://www.env.go.jp/air/report/h25-02/01-3.pdf
*7 参照 環境省HPまちなかの暑さ対策ガイドライン 改訂版 平成30年3月より
https://www.wbgt.env.go.jp/pdf/city_gline/city_guideline_full.pdf


「BELS(ベルス)」認証について

OMO7大阪では、外装膜やみやぐりんだけではなく、環境に配慮した技術を建築に取り入れています。建物の冷暖房負荷抑制のためにLow-Eガラス(特殊な金属膜をコーティングした複層ガラス)や、天井や床に厚みのある断熱材を使用しました。さらに、高効率エアコンやエコキュート(自然冷媒ヒートポンプ給湯機)、全館LED照明の採用など設備機器の高効率化、照度センサー・人感センサーやCO2センサーと連動した省エネ制御など最先端の省エネ技術の採用により、BELS(建築物省エネルギー性能表示制度)(*8)による第三者認証で最上級五つ星である「ZEB Oriented(ゼブ・オリエンテッド)」の認証を取得しています。
*8 Building-Housing Energy-efficiency Labeling System(建築物省エネルギー性能表示制度)のことで、新築・既存の建築物において、省エネ性能を第三者評価機関が評価し認定する制度


SDGsへの貢献について

星野リゾートは経済価値と社会価値を両立するCSV経営(CSV:共通価値の創造)が重要だと考えています。よって、SDGs(SDGs: 持続可能な開発目標)を、CSV経営を促進するためのフレームワークとして捉え、環境経営を推進しています。環境に配慮した技術を建築に導入することは、SDGs(Sustainable Development Goals:持続可能な開発目標)における、目標7「エネルギーをみんなに そしてクリーンに」に貢献する取り組みと考えます。


施設概要

施設名    :OMO7大阪 by 星野リゾート
所在地    :〒556-0003 大阪府大阪市浪速区恵美須西3丁目16-30
延床面積   :37,253.18平米
宿泊料金   :1泊24,000円~(1室あたり・税込・食事別)
施設構成   :地上1~14階
        客室、OMOベース(フロント、ライブラリーラウンジ、ショップ、
        カフェテリア「OMOカフェ&バル」、レストラン「OMOダイニング」)、
        みやぐりん(ガーデンエリア)、湯屋(温浴棟)
客室数    :436室
交通     :新今宮駅(JR・南海電鉄)目の前、
        動物園前駅(Osaka Metro御堂筋線・堺筋線)・
        新今宮駅前駅(阪堺電気軌道)から徒歩3分
開業日    :2022年4月22日
電話     :0570-073-099(OMO予約センター)
URL     :[https://hoshinoresorts.com/ja/hotels/omo7osaka/]{https://hoshinoresorts.com/ja/hotels/omo7osaka/}
設計デザイン :株式会社日本設計、東 環境・建築研究所、オンサイト計画設計事務所、
        岩田 尚樹建築研究所
施工     :竹中工務店・南海辰村建設共同企業体

「OMO」とは?

「OMO」は星野リゾートが全国に展開する都市観光ホテルブランドです。ブランドコンセプトは「寝るだけでは終わらせない、旅のテンションを上げる都市観光ホテル」。地域と一体となって街を楽しみ尽くす旅を追求しています。全てのOMOで、街歩きをサポートするGo-KINJOサービスを展開。全国各地の11施設から「都市観光」の楽しさを発信していきます。

数字でわかる、サービスの幅

施設名のOMOのうしろにある数字は、サービスの幅を表しています。この数字があることで、旅の目的や過ごし方に合わせて最適なホテル選びが可能です。お客様のさまざまなニーズに合わせ、都市観光の旅をOMOがサポートしていきます。
※本リリースに記載している検証結果数値は株式会社日本設計 IDDによる環境シミュレーションに基づきます。
カテゴリ:
サービス
ジャンル:
レジャー・旅行

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