PVC(塩ビ素材)Award 2021受賞作品が決定! 生活を豊かにするPVC製品を12月16日にwebサイトで発表

~準大賞は「水中機器用フロートケーブル」(株式会社三ッ星)と 「リハビリ補助用具Curaria」(株式会社ハイビックス)が受賞~

PVC Award 2021 実行委員会では、「生活を豊かにするPVC製品」をテーマとして、PVC(塩ビ素材)の特長を活かして魅力ある製品を広く公募し表彰するコンテスト「PVC(塩ビ素材)Award 2021」の受賞作品を2021年12月16日に発表しました。


準大賞(賞金50万円)2点、優秀賞(賞金10万円)3点、特別賞(5万円)4点、入賞(2万円)5点が選ばれました。受賞者には表彰状・盾などが贈呈されます。今回は大賞に該当する作品がありませんが、準大賞が受賞しました。

webサイト: http://www.pvc-award.com/



本コンテストは、PVC(塩ビ素材)の加工性、印刷性、耐久性、耐摩耗性、耐腐食性、リサイクル性などの優れた特性を活かし、様々な機能を付与して、生活の利便性向上や、環境配慮・リサイクル・防災・安全など環境・社会に貢献する魅力ある製品の発掘を目指しています。今回は、「生活を豊かにするPVC製品」をテーマとして、発売から5年以内の製品及びこれから商品化する製品を公募しました。2021年7月1日~9月30日の募集期間に、全国から95点の作品が寄せられました。

2021年11月22日(月)に審査会を開催して、以下の5つの審査基準をもとに応募作品の中から受賞作品を選びました。


(1)「生活を豊かにするPVC製品」のテーマに相応しいか

(2)市場の規模・売上・伸びなどの実績、潜在市場獲得力があるか(市場性)

(3)PVC(塩ビ素材)の特長が活かされ、優れた機能を有する製品であるか(機能性)

(4)新規性があって創造的な発想や表現がデザインされているか(独創性)

(5)生活の利便性、環境配慮設計、資源循環、感染対策、健康、CO2削減、省エネ、防災・安全などへの貢献度(環境・社会貢献度)


審査員は次の方々です。

・芝浦工業大学デザイン工学科教授 橋田 規子

・日刊工業新聞社論説委員・編集委員 山本 佳世子

・一般社団法人日本住宅リフォーム産業協会専務理事 押部 隆利

・塩ビ工業・環境協会理事 宮島 正紀

・日本ビニル工業会常任理事 矢口 昭史

・日本ビニール商業連合会会長 勝山 正昭

・日本プラスチック製品加工組合連合会副会長 河野 修一郎


表彰式は、2022年1月11日(火)、六甲ビル(東京都中央区)で開催する予定です。受賞者には表彰状・盾などが贈呈されます。2022年1月21日(金)~1月30日(日)の期間にGOOD DESIGN Marunouchi(東京都千代田区丸の内3-4-1 新国際ビル1F)で展示会を開催します。



■“PVC Award 2021” 受賞作品

・準大賞(2点)

作品名:水中機器用フロートケーブル

受賞者:株式会社三ッ星 技術開発センター 

水中機器用ケーブルは水中に沈み、水底を引きずると破損するため浮きを取り付ける手間を要しました。当社は発泡PVCを被覆して水に浮くケーブルを開発し、この課題を解決。水中工事ほか水回りの緊急防災用途へも展開していきます。


水中機器用フロートケーブル


作品名:リハビリ補助用具Curaria

受賞者:株式会社ハイビックス

Curaria(キュラリア)シリーズは、理学療法士の方のアイディアを基に生まれたPVC製のリハビリエアー用具です。空気圧でこわばった筋肉を持続的にストレッチすることで、筋緊張を和らげるだけでなく理学療法士の方々の負担軽減にも役立ちます。


リハビリ補助用具Curaria


・優秀賞(3点)

作品名:ランランRAIN

受賞者:株式会社丸五 大橋 真人

雨の日も晴れの日も毎日履ける防水スニーカー。伸縮素材で足にピッタリフィットし、走っても大丈夫。丸洗い可能でお手入れも簡単。インソールを外せばサイズアップできて、長くご使用頂けます。


ランランRAIN


作品名:収納式横型多目的シートYU2

受賞者:株式会社水上 オモイオ事業部

お子さまのおむつ替えから大人の方の介助まで幅広く使える多目的シートです。ガスダンパー内蔵でスムーズな開閉を実現。姿勢保持の手すりと開閉簡単なマグネット式ベルトで使いやすく安全です。外装には耐衝撃塩ビ板タフビロンを採用。強度、軽さ、高い清掃性を達成しています。


収納式横型多目的シートYU2


作品名:レンブロックキャンバス

受賞者:有限会社YPC、株式会社照和樹脂

壁紙リサイクル材を70%配合したPVCコンパウンドを開発しました。 和紙の様な風合いとPVCならではの優しい柔らかさを備えたPVCブロックに加工しました。描く、塗る、つなげる、など自由な発想を育むアイテムです。


レンブロックキャンバス


・特別賞(4点)

作品名:マリンフロート防散カバー

受賞者:有限会社広谷商店 高畠 伸幸

プレジャーボートが係留している港で数多くみられる発泡スチロールをコア材にしたフロート。フロートカバー材の生地が劣化し破断することで、内部の発泡スチロールが海中に飛散。マイクロプラスチック環境問題が発生していることに着目しました。そこで、フロートに巻き付ける業界初の防散カバーを開発しました。


作品名:建物用耐火性硬質ポリ塩化ビニル管・継手

受賞者:株式会社クボタケミックス 冨岡 芳弘、小林 毅博

建物内の排水・通気管用途で、管は内外層に塩ビ樹脂、中間層に膨張黒鉛入り塩ビ樹脂を用いた三層管で、火災時に中間層が膨張して延焼を防ぎます。継手は難燃材入り塩ビ樹脂の透明継手で、施工時の接着剤塗布・挿入状況確認により、施工品質向上を実現します。


作品名:後付け逆流対策弁

受賞者:前澤化成工業株式会社 井橋 拓海

豪雨時における下水道本管から宅内配管への逆流や空気の押し出しによる排水器具のトラブルを抑制する防災製品です。 逆流の止水性能だけでなく、工具無しで手軽に後付け可能な施工性にも配慮してデザインしました。


作名品:貯留材・アクアパレス

受賞者:株式会社トーテツ 高井 征一郎

雨水等を貯めるための貯留槽を建設する際に使用する貯留構造材の一種ですが、塩ビ管を柱として縦に使用することで、大きな耐荷重を発揮し、規模の大小を問わず構造的に強靭な貯留槽の建設を可能にしました。


・入賞(5点)

作品名:花巾着

受賞者:株式会社memori 宮内 秀明


作品名:ユニボッチャ ロトロ

受賞者:株式会社三和製作所 小林 広樹


作品名:数寄屋建材×高精細デジタル印刷壁紙

受賞者:日本写真印刷コミュニケーションズ株式会社


作品名:縁結びマス(えんむすびます)

受賞者:株式会社ナショナルマリンプラスチック 宗像 学


作品名:バイオマスデスクマット

受賞者:森松産業株式会社 間部 将大、アキレス株式会社 山川 元



■“PVC Award 2021” 審査員・講評

芝浦工業大学デザイン工学科教授 橋田 規子

「今年の受賞作品は、人々の暮らしを支える製品で、かつ普段見えないところにあるものが多くあがりました。水中機器用フロートケーブル、後付け逆流対策弁、耐火性ビニル管、収納式シートなど、塩ビのタフさや、多様な素材に成形できることが示されました。他にも海洋ごみ対策のマリンフロートカバー、高齢化社会で活用できそうなリハビリ用品など今後の社会問題に対応した製品がありました。また子供の遊びに関するもので、防水靴や、ブロック、ボッチャなどは、今後の展開が楽しみです。新型コロナウイルス感染症対策品も興味深いものがありましたが、もう少し完成度を高めていただくことを期待しています」


日刊工業新聞社論説委員・編集委員 山本 佳世子

「今回、気になった動向の一つは、新型コロナウイルス感染症関連の作品が、どの程度であるかでした。結果は、応募全体の3分の1ほどとのこと。入賞ではあまり目立たないことが意外な結果でもありました。モノづくりの現場において、新型コロナ対応のような強い社会ニーズは一般に、開発後押しの効果があります。ただそれが「売れそうだから」「ブームだから」という気持ちのままでは差別化できませんし、審査員の心にも響きません。流行でなくなっても通用するコンセプトに、作り手の熱い思いを重ねた挑戦を、次回のPVC Awardでお待ちしています」

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