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    北里大学、新方式の生体断層画像法を開発

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    2005年4月25日 09:30

    報道関係者各位                      2005年4月25日
                          北里大学 大学院医療系研究科

            北里大学、新方式の生体断層画像法を開発


    北里大学(学長 柴忠義)大学院医療系研究科の大林康二教授(応用物理学)と
    清水公也教授(眼科学)のグループは、共同で新しい方式の赤外線レーザーを
    用いた体断層画像法を開発した。

    高速・高感度で赤外線を用い生体の断層画像を撮像するオプティカル・コヒー
    レンス・トモグラフィー(OCT)は、これまで発振周波数幅の広い広帯域光を
    用いて行われてきたが、北里大学の研究グループは、逆に、発振周波数幅が
    極めて狭いレーザーを用い、その波長を高速で走査する新方式のOCTを開発し、
    これまでの方法に比べ感度を400倍に上げることに成功した。

    レーザー光の周波数を走査して生体に照射し、干渉計を通して干渉信号を
    測定すると、生体の各深さからの信号が異なる周波数の信号として分離される。
    照射する光の方向を走査すれば、断層像が得られる。
    北里大学は、NTTフォトニクス研究所の協力を得て、通信用に開発された
    SSG-DBR(超周期構造回折格子-分布反射型)レーザーを光源として用い、
    この新しい方式のOCTの感度、測定速度、測定可能深さがそれぞれ市販品の
    約400倍、約10倍、約5倍になることを確認した。

    北里大学医学部眼科では前眼部の診断に用いたところ、これまで測定が困難で
    あった強膜(白目)の奥まで画像が鮮明に撮像され、緑内障など各種の病気の
    診断に有効であることが確かめられた。この成果は、5月初めに5月初の
    フォートローダーデールで開催される国際基礎眼科学会(ARVO)で発表する。

    今回開発に成功したOCTは、眼科ばかりでなく、内視鏡、皮膚、歯などにも
    有効に適用できる。北里大学では、今後、様々な医療診断で有用性を検証し、
    新しい医用断層画像の診断機器として早期の事業化も視野に入れている。


    【本件に関するお問合せ先】
    北里大学 大学院医療系研究科 大林康二
    〒228-8555 神奈川県 相模原市北里1-15-1
    Tel:042-778-8034
    E-Mail: obayashi@kitasato-u.ac.jp
     

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