長野の魅力を再発見!「昆虫食×耕作放棄地」のアイデアで地域課...

長野の魅力を再発見!「昆虫食×耕作放棄地」のアイデアで地域課題を解決  信州大学 内田さんにインタビュー!

~長野県の負のスパイラル大問題!!「昆虫食」で解決します!~

地方創生☆政策アイデアコンテストは、地域経済分析システム(RESAS:リーサス)やV-RESASを活用した課題分析に基づくさまざまな政策アイデアを募集しています。2016年度の高校生以下の部において地方創生担当大臣賞を受賞したのは、当時長野県松本県ヶ丘高等学校1年だった内田佑香さん・横山瑠奈さんです。受賞から5年が経った今も耕作放棄地の有効活用や昆虫食の普及に向けて活動を続ける内田佑香さんに、本コンテストへ応募したきっかけや受賞後の活動についてお話を伺いました。

内田さんのこれまでの活動

――耕作放棄地と昆虫食に興味を持ったきっかけは何だったのでしょうか?

内田「祖父母がもともと農家を営んでおり、幼い頃から耕作放棄地に対する問題意識がありました。長野県の郷土食でもある昆虫食と掛け合わせ、耕作放棄地をさまざまな昆虫ビジネスに活用できないかと考えました。」

――内田さんは現在、信州大学経法学部の3年生とのことですが、高校3年間はどのような活動をされてきたのか教えてください。

内田「応募したのは高校1年生のときで、このコンテストを通して長野県の魅力を再確認できたと感じています。受賞した翌年に前年度の受賞者が経過を発表する機会があり、2年生のときはそれを目標に活動していました。具体的には、有識者の方を訪ねてお話を聞きにいきました。」

――当時はどんな苦労がありましたか?

内田「誰に会うか自分たちで候補を挙げてアポを取ったのですが、初対面の方とお話するのが苦手で苦労しました。あと、最初は地域の課題について知りたいときにどこで相談すればいいかわからなくて。今は松本市にも地域づくりに関する相談窓口として松本市地域づくり課が開設されていますが、当時もこういった窓口があればもっとアイデアを発展できたかもしれないなと思います。」

地方創生☆政策アイデアコンテスト2016へ応募したきっかけ

長野県の小・中学校および高等学校では、総合的な学習の時間の一環として「信州学」を取り入れています。内田さんが通っていた長野県松本県ヶ丘高等学校では中谷幸裕教諭が力を入れており、地域経済分析システム(RESAS:リーサス)を活用した探究学習支援を行っています。

――初めてRESASを使ったときはどう思われましたか?

内田「長野県と比較対象の地域を選び、ボタンをいくつか押すだけで情報がグラフ化されて感動しました。数字だけだとイメージしにくいですし、Excelを使ってグラフ化する作業も当時の自分には難しかったので……知りたい地域の情報が瞬時に図式化され、ほかの地域と簡単に比べられるのは魅力的でした。」

――地方創生☆政策アイデアコンテストを知ったきっかけは?

内田「授業の後で中谷先生がアナウンスしてくださり、興味を持ちました。そのとき私は耕作放棄地について、友人の横山さんは長野県の郷土食について別々に調べていたんです。外部講師の方に相談しながら意見をブラッシュアップするときに、『この2つの課題は掛け合わせられるのでは?』と気づきました。」

地域の課題である耕作放棄地と長野県の郷土食である昆虫食。二人の協力によって完成したアイデアは、2016年度の高校生以下の部においてみごと地方創生担当大臣賞を受賞しました。

地方創生担当大臣賞受賞後の活動

――受賞後の活動について教えてください。

内田「松商学園高等学校にご協力いただいて『信州味噌いなご煎餅』を共同開発しました。文化祭でも販売させていただき、率直な感想をもらえたのはよかったですね。コンテスト翌年の受賞者講演でも発表しました。そこから地元・長野のことをもっと知りたい思い、信州大学経法学部に進学しました。横山さんは別の地域へ進学したのですが、今も連絡を取りあい今後の活動について相談することもあります。」
――信州大学へ進学して現在に至るまで、どのような活動をされてきましたか?

内田「大学1年生のときはフィールドワークとして実際の耕作放棄地を訪ねました。あとは、長野県庁の有志の方が立ち上げた信州昆虫食コンソーシアムや、伊那市で昆虫食を販売されている業者さんにもお話を聞きました。2年生の秋には、松商学園高校と一緒に蚕のさなぎ入りお菓子を共同で試作しました。」
学生生活を送るなかで、内田さんは耕作放棄地と昆虫食以外の課題にも注目してきました。サークル内で身近な課題解決について考えたり、松本市長選挙の立候補予定者に取材をしたりとさまざまなことに挑戦してきたそうです。

――そういった経験をしたうえで、今はまた耕作放棄地と昆虫食に関する活動に戻ってこられたんですね。

内田「はい。いろいろやってみたなかで『一番やりたいことは何だろう?』と考えたときに、やっぱり自分のなかで優先順位が高い課題だと思ったからです。」

――今後はどういった活動に力を入れていきたいですか?

内田「ひとつは、昆虫食のネガティブなイメージを払拭し、違和感なく食べられる形を模索すること。もうひとつは、耕作放棄地を自分で活用してみることです。耕作放棄地と昆虫食という2つのアイデアをいずれ合体させて、地域の問題解決に役立てたいです。そのためにも、大学卒業後は地元・松本市で地域貢献ができるような仕事に就きたいですね。」

受賞者からのメッセージ

――本コンテストを通して、自分自身に何か変化はありましたか?

内田「応募前は、気になることや興味があることがあっても恥ずかしくて諦めてしまうことが多かったんです。受賞後は、自分が納得するまで突き詰めるようになりました。『迷ったらやる』という考えに変わったことも大きな成長でした。」

――最後に、地方創生☆政策アイデアコンテスト2021への応募を検討されている方に向けてメッセージをいただけますか?

内田「自分が興味を持ったことを深掘りしていく作業はとても楽しいです。解決策を考えるのは難しく大変かもしれませんが、とことん突き詰めてみてください。そういう過程を踏んだ先に、自分が納得のいく解決策が必ず見つかります。」

――ありがとうございました。


本コンテストはRESASやV-RESASを使って地域の現状を知り、未来をどう切り開くか考えるきっかけになります。地方創生☆政策アイデアコンテスト2021への応募方法は、以下のリンクからご確認いただけます。
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