SNS時代に増える"なんとなく不調"

    有名人のメンタル不調から考える現代人の心の状態

    サービス
    2026年6月17日 07:30

    「スマートフォンを見ていると、なんとなく気持ちが沈む」

    「他の人の投稿を見て、自分だけ取り残されているような気がする」

    「情報が多すぎて、頭の中がいつも騒がしい」

    こうした感覚を、最近感じることはないでしょうか。
    以前と比べて、こうした"なんとなくつらい"という感覚を訴える方が近年増えています。

    特定のできごとがあったわけでもない。
    でも、どこかすっきりしない。そんな状態です。

    現代社会の環境、特にSNSや情報過多の日常が、
    こころの状態に影響を与えている可能性があると、専門家の間でも注目されています。

    ■ SNS・情報過多によるストレスの特徴

    SNSが日常に浸透したことで、私たちの生活は大きく変わりました。
    いつでも誰かとつながれる一方で、これまでになかった種類のストレスも生まれているとされています。
    代表的なものとして、次のような状態が挙げられます。

    【比較による自己評価の低下】

    他者の「充実した日常」「成功体験」「幸福そうな姿」が絶え間なく流れ込んでくることで、
    無意識のうちに自分と比較してしまうことがあります。

    「自分はなぜこんなに上手くいかないのか」という感覚が積み重なると、
    自己肯定感の低下につながる可能性があるとされています。

    【常時接続による緊張の持続】

    通知が来るたびに反応しなければならない状況や、
    既読・返信のプレッシャーが、精神的な緊張状態を慢性化させる可能性があります。
    「オフになれない」状態が続くことで、こころと体が十分に休まらないケースも報告されています。

    【ネガティブ情報の過剰摂取】

    ニュースやSNSでは、不安をあおる情報や、対立・批判を含むコンテンツが拡散されやすい傾向があります。
    こうした情報に繰り返しさらされることが、漠然とした不安感や無力感につながることがあるとされています。

    ■「なんとなく不調」が増えている理由

    現代人が感じる"なんとなく不調"には、SNS以外にも複合的な要因があると考えられています。

    【働き方の変化】

    リモートワークの普及により、仕事とプライベートの境界が曖昧になり、
    切り替えができないまま疲労が蓄積するケースが増えているとされています。

    【つながりの変化】

    オンラインでのやりとりが増える一方で、
    対面でのコミュニケーションが減少したことで、「孤立感」を感じやすくなっているという指摘もあります。

    【将来への不確実性】

    経済・社会環境の変化が速く、先の見通しが立てにくい状況が続くことで、
    慢性的な不安感が生じやすい環境になっているとも言われています。

    こうした背景が重なることで、特定の「原因」が見当たらないまま、
    じわじわと心身に影響が出てくることがあると考えられています。

    ■ 日常でできる対処・セルフケア

    "なんとなく不調"を感じたとき、まずできることがあります。

    【SNSとの距離を意識する】

    日のうちにSNSを見ない時間をつくることや、
    通知をオフにする時間帯を設けるだけでも、精神的な緊張が和らぐことがあるとされています。
    「スマートフォンを手放す時間」を意識的につくることが、一つの出発点になるかもしれません。

    【睡眠・食事・運動の基本を整える】

    こころの状態は、身体の状態と密接につながっているとされています。
    規則正しい睡眠、バランスの取れた食事、軽い運動を習慣化することが、
    メンタルの安定にも影響する可能性があると言われています。

    【「誰かに話す」ことを大切にする】

    不調を感じたとき、信頼できる人に話すだけでも、気持ちが軽くなることがあります。
    「相談するほどのことでもない」と感じる段階でも、
    言葉にして誰かに聞いてもらうこと自体に意味があるとされています。

    ■ 受診を検討すべきタイミング

    セルフケアを試みても、なかなか変化が感じられない場合には、
    専門家への相談を検討することも一つの選択肢です。

    目安として、次のような状態が続く場合には、受診を考えてみることが勧められることがあります。
    ・眠れない・疲れが取れない状態が2週間以上続いている
    ・以前は楽しめていたことに、まったく興味が持てなくなっている
    ・仕事や日常生活に支障が出るほど、気力・集中力が落ちている
    ・理由のない不安感やイライラが続いている
    ・SNSやニュースを見るたびに気持ちが沈む日が増えている

    精神科や心療内科は、「深刻な状態になってから行く場所」ではなく、
    「こころのことを相談できる場所」です。

    "なんとなく不調"という感覚そのものを、まず話してみることが、
    状態を整えるきっかけになる可能性があります。

    ■医療機関プロフィール

    医療法人大壮会 久喜すずのき病院

    埼玉県久喜市にある精神科・心療内科の専門医療機関。

    うつ病や不安障害、認知症など幅広い心の不調に対応し、

    患者一人ひとりに寄り添った医療を提供しています。

    外来診療に加え、デイケアやリハビリテーションなど継続的な支援体制も整え、

    地域に根ざした医療に取り組んでいます。

    ▶ 公式サイト:https://suzunoki.net/
    ▶電話番号:0480-23-654

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