〈冬木小袖〉修理プロジェクト ―新たな返礼品「江戸の手しごと...

〈冬木小袖〉修理プロジェクト  ―新たな返礼品「江戸の手しごと・伝統工芸品」が登場―

独立行政法人国立文化財機構(本部:東京都台東区)、東京国立博物館(以下、トーハク)と文化財活用センター(以下、ぶんかつ)が行う〈冬木小袖〉修理プロジェクトでは、寄附特典として〈冬木小袖〉ゆかりの地である江戸・深川の伝統工芸品3種のオリジナル返礼品を新たに展開し、申込受付を4月27日(火)から開始いたします。


トーハクとぶんかつは2020年1月より重要文化財「小袖 白綾地秋草模様(こそで しろあやじあきくさもよう)、通称〈冬木小袖(ふゆきこそで)〉」(東京国立博物館所蔵)の本格修理費用を募る「〈冬木小袖〉修理プロジェクト」を実施、これまで12,692,430円(2021年3月31日時点)のご寄附を個人や企業からいただいてきました。


〈冬木小袖〉は、江戸時代に活躍した絵師・尾形光琳(1658~1716)が江戸に逗留する際、寄宿した深川の材木問屋、冬木家の夫人のために描いたきものといわれています。冬木家の屋敷は現存していませんが、冬木の名は地名として現在も残っています。新たな返礼品は、さらに多くの方に文化財の魅力を知っていただき、ご支援の輪を広げるために、〈冬木小袖〉ゆかりの地である深川に着目して制作された工芸品です。


桔梗や菊、萩や芒などの〈冬木小袖〉に描かれた模様や色合いをモチーフに、職人の方々のご協力を得て作成した返礼品は、「包み袱紗(東京無地染)」「ピンブローチ(金工)」「ぐい呑み(江戸切子)」の3種類。深川の伝統工芸品を展示販売する「ギャラリー&ショップ 季華」と企画しました。

包み袱紗(東京無地染)


ピンブローチ(金工)


ぐい呑み(江戸切子)


新たな返礼品は、4月27日(火)から申込を開始します。プロジェクトへのご参加を通じ、是非お手に取って光琳が描いた〈冬木小袖〉に思いを馳せていただけましたら幸いです。文化財活用センター〈冬木小袖〉修理プロジェクトページよりご寄附をお待ちしております( https://cpcp.nich.go.jp/fuyuki/ )。



■「江戸の手しごと・伝統工芸品」ラインナップ

このたび制作した新たな返礼品は「包み袱紗(東京無地染)」「ピンブローチ(金工)」「ぐい呑み(江戸切子)」の3種類からお選びいただけます。東京・江東区にある「ギャラリー&ショップ 季華」では、これらのサンプル展示を行っています。


*お申込み1口あたり東京国立博物館総合文化展観覧券2枚をお付けします。

*お届け先は日本国内の住所に限らせていただきます。決済確認から発送まで1~2か月ほど頂戴する見込みです。


●包み袱紗(東京無地染 近藤良治氏) 寄附金額30,000円

〈冬木小袖〉からイメージした薄藍色(うすあいいろ)と練色(ねりいろ)に染めた絹地をリバーシブルに仕立て、さらに東京手描友禅作家の岩間奨氏に秋草の模様を描いていただきました。生地の素材や気温、湿度などを見極めながら染め上げる東京無地染と繊細な東京友禅の手わざで美しく仕上げています。

〈冬木小袖〉のイメージに合った落ち着いた色合い


●ピンブローチ(金工 佐生真一氏) 寄附金額40,000円

桔梗や菊、萩などの秋草模様を繊細な彫りで表現したピンブローチです。光琳らしいデザインを生かしつつ、秋草を配するバランスにこだわって作られています。胸元のアクセントに、また帽子やスカーフ、バッグなどにつけてもお楽しみいただけます。

スカーフにつけてワンポイントに


●ぐい呑み(江戸切子 椎名隆行氏) 寄附金額50,000円

世界レベルの技術と謳われる0.09ミリまでの表現が可能な「サンドブラスト」で底面に桔梗柄を、側面には江戸切子の技法の一つである「平切子」を配したぐい呑みです。水を注ぐと底の模様が側面まで広がります。マイグラスとして使うと、おうち時間が贅沢な時間になるでしょう。

水を注ぐと模様が側面まで広がり、万華鏡のよう



■ギャラリー&ショップ 季華 https://www.kika-fukagawa.jp/

富岡八幡宮の参道に店を構える、深川・江戸の伝統工芸品と9人の職人の技を紹介するギャラリー&ショップ。2019年のオープン以降、観光客はもちろん地元の方にも愛される店に。オーダーメイドでの制作や期間限定の展示販売会にも力を入れている。


所在地 :東京都江東区富岡1-23-13

営業時間:10:00-17:00

※定休日 火曜日(富岡八幡宮の祭事がある場合、火曜が祝日の場合は、翌日水曜休み)


ギャラリー&ショップ 季華



■〈冬木小袖〉修理プロジェクト概要

「重要文化財 小袖 白綾地秋草模様、通称〈冬木小袖〉」の修理にかかるファンドレイジング事業

寄附金募集期間: 2020年1月~2022年6月(修理は2022年末に完了予定)

寄附金目標額 : 1,500万円

日本語    : https://cpcp.nich.go.jp/fuyuki/

英語     : https://cpcp.nich.go.jp/fuyuki_en/

寄附申込方法 : ウェブサイト、トーハク内募金箱からの寄附等


*寄附金は、修理費用ならびに、本プロジェクトの事業運営費として使用します。

*寄附金が目標を上回った場合、お寄せいただいた寄附金はすべて東京国立博物館所蔵の文化財の修理費として大切に活用いたします。



〈冬木小袖〉とは、尾形光琳が約300年前に、みずから筆をとって秋草の模様を描いたきものです。京都から江戸に出た光琳が滞在した深川の材木問屋、冬木家の夫人のために描いたといわれ、〈冬木小袖〉と呼ばれています。こうした「描絵小袖」は、まさに一点ものの特注品、当時裕福な女性の間で流行していました。


日本やアジアの文化財は、木や紙、絹など脆弱な材質のものが多く、光や熱、温湿度の変化など、さまざまな要因により劣化してしまいます。大切な文化財を未来へと受け継ぐためには、定期的な修理を行ない、文化財を良好な状態に保つことが重要です。トーハクではこれまでも、予算の一部を修理費用に充てることで、継続して文化財の修理を進めてきましたが、その予算は限られており、多くの文化財が修理の順番を待っている状況です。

〈冬木小袖〉も経年による劣化が進み、汚れや糸の断裂が見られます。また、傷んだ布地を補強するために先の修理で施した並縫いの跡が目立ち、これが原因となり新たな傷みも生じています。このため、約2年かけて本格修理を実施、現在京都にある修理工房で修理が進められています。トーハクとぶんかつは、〈冬木小袖〉修理プロジェクトとして多くの方からの寄附を募り、修理費用に充てます。

重要文化財 小袖 白綾地秋草模様(通称〈冬木小袖〉) 尾形光琳筆 江戸時代・18世紀前半



■東京国立博物館とは https://www.tnm.jp/

1872年創立の日本でもっとも長い歴史を誇る博物館。収蔵する文化財は約12万件。日本から中国、朝鮮半島、西アジア・エジプトまでの地域を網羅し、土器や土偶などの考古遺物から浮世絵や刀剣、甲冑、近代絵画など、日本の美術史をたどることのできるコレクションとなっている。



■文化財活用センターとは https://cpcp.nich.go.jp/

2018年に国立文化財機構に設置された、文化財活用のためのナショナルセンター。「文化財を1000年先、2000年先の未来に伝えるために、すべての人びとが、考え、参加する社会をつくります」というビジョンを掲げ、「ひとりでも多くの人が文化財に親しむ機会をつくる」をミッションとして、さまざまな活動をしている。


ぶんかつ公式サイト : https://cpcp.nich.go.jp/

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