中野製作所のゴム×樹脂架橋結合成形技術「ラジカロック(R)」...

中野製作所のゴム×樹脂架橋結合成形技術「ラジカロック(R)」 ニューバランス社ランニングシューズの最新モデルに採用!

~グリップ力、耐摩耗性、軽量性に優れた「ゴム製ソール」を開発~

 各種ゴム部品の開発製造を行う株式会社中野製作所(所在地:東京都葛飾区、代表取締役社長:橋本 美幸)は、当社の樹脂架橋結合成形技術「ラジカロック(R)」により、ダイセル・エボニック株式会社と共同で、ポリアミド樹脂フィルムとゴムからなる複合材料「R-COMPO(R)(アールコンポ)」を開発しました。

 この「ラジカロック(R)」の技術により開発された「R-COMPO(R)」は、株式会社ニューバランスジャパン(本社:東京都中央区、代表取締役社長:林 喜弘)のランニングシューズ「RC1300」および「RT1100」のソール部材として採用され、好調な売れ行きであることから、2011年春モデルのフラッグシップとなる2モデルにも採用を決定しました。今後開発するモデルでも「R-COMPO(R)」の採用を協議していく予定です。

ニューバランス「RC1300」
http://www.newbalance.co.jp/products/detail.php?RC1300
ニューバランス「RT1100」
http://www.newbalance.co.jp/products/detail.php?RT1100

■採用までの背景
 これまで、スポーツシューズのソールは、トレッドパターンのデザイン性や機能性を重視してシューズ本体とは別に成形して接着剤で貼り合わせていたため、接着強度を確保するためにソールも本体も同じウレタン樹脂で作られていました。ダイセル・エボニック社と中野製作所は、ウレタン樹脂よりもゴムの方が、グリップ力や耐摩耗性に優れ、軽量化も実現できる事に着目し、シューズ本体と容易に接着できるゴム製ソールの実用化を模索してきました。

 今回開発した「R-COMPO(R)」は、「ラジカロック(R)」技術を用いて、ポリアミド樹脂のフィルムとゴムを接着剤を使わずに直接結合させた複合材料で、デザイン性に優れたトレッドパターンをゴムで実現することができます。
 ゴムとポリアミド樹脂フィルムは強固に結合しているため、ソールとして十分な耐用強度を持っていること、ポリアミド樹脂がシューズ本体のウレタン樹脂と容易に接着できることをニューバランスジャパンの設計部門が高く評価、自社シューズへの採用を決定し、試作シューズでのフィールドテストを経て商品化に至りました。

■アスリートからの高い評価
 フィールドテストに参加したアスリートからは、「従来の同社シューズに比べて軽くなった」「摩耗が明らかに少なかった(400km走破)」という意見や、「グリップが良く力が地面にしっかり伝わる感じがした。」という体験談が寄せられたことから、引続き2011年春モデルのフラッグシップとなる2モデルにも採用が決定しました。
「RC1300」は、競技会向けシューズとして軽量化を追求したモデルであり、「RT1100」は、アスリートのトレーニング用のシューズとしてクッション性にも優れたシューズです。

●中野製作所について
 当社は、ダイセル・エボニック株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役社長:坂野 正典)が考案し、特許を取得したゴムと樹脂の界面直接接着(ゴムの分子と樹脂の分子の架橋結合)の原理を実用化する成形技術を独自に研究し、専用の配合ゴムや成形技術を「ラジカロック(R)」として事業展開しています。

 当社では、ゴムのグリップ力や耐摩耗性、耐熱性、耐薬品性といったメリットを活かせる分野は、シューズ以外にも沢山あると考えており、まずは接着しにくいゴムを強固に結合できる「ラジカロック(R)」技術の存在と利用価値を、今回のシューズへの採用を契機に世にアピールしていきたいと考えています。


●会社概要
商号  : 株式会社中野製作所
所在地 : 〒124-0021 東京都葛飾区細田3-30-6
資本金 : 1,000万円
代表者 : 代表取締役社長 橋本 美幸
事業内容: 工業用ゴム製品の製造、販売
      ゴムローラー・ゴムベルトの設計、製造、販売
      セラミックローラーの設計、製造、販売
URL   : http://www.nakasei.co.jp/

カテゴリ:
技術・開発
ジャンル:
技術・テクノロジー
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