地域新電力「株式会社かづのパワー」様 業務を受託 ～ 地域のRE電源と小売電気事業の活用 ～
この度、パワーシェアリング株式会社(以下「当社」という)は、株式会社かづのパワー(秋田県鹿角市、以下「かづのパワー」という)における、需給管理をはじめとした小売電気事業に必須となる間接部門業務を受託することとなりました。
秋田県鹿角市 地域電力小売会社「かづのパワー」の設立
https://www.city.kazuno.akita.jp/shisei_machizukuri/shiikikasseika/4/enerugi_chisanchisho/5565.html
地方創生に不可欠な要素と言える、持続可能な地域づくり。環境保全、二酸化炭素排出量の削減から、地域内での経済循環、人口を流出させないための雇用の確保まで、様々な采配が必要となります。
そのような中、エネルギー面から注目されている施策が、環境価値を持つ再生可能エネルギー由来の電力(以下「RE電源」という)と、小売電気事業の活用です。
地域が投資する「RE電源による創電」と「小売電気事業による電気の調達・販売」により利益を生み、その利益を地域の事業や公的サービスに再投資する取り組みです。
かづのパワーは、秋田県鹿角市と、市内の金融機関や事業所が共同で出資し、2019年7月に設立された地域新電力会社です。
「電力の地産地消」をコンセプトに、地域の豊富な再生可能エネルギーを地域内に供給することで、電力資金の地域内循環を図り、得られた利益を地域に直接還元することを目的としています。
2020年4月1日より、同市に所在するRE電源である、三菱マテリアル株式会社・永田水力発電所を主な電源として、まずは同市の公共施設に対し供給を開始します。
RE電源と小売電気事業を活用することは、地域内での経済循環だけでなく、地域外へのRE電力販売や連携、つまり地域間経済循環にもつながると考えています。
持続可能な開発目標(SDGs)の採択や、RE100加盟企業の増加をはじめ、環境を意識した取り組みが重視されてきているためです。
しかし、地域に所在するRE電源を生かし、小規模な小売電気事業を設立する事例は、年々増加しているとはいえ、需給管理や電気料金算定、官公庁への調書提出といった、業界ならではの専門性を有する事務作業も発生します。
専門的な業務を運営していくには、人件費・教育費・システム費用など、固定費負担が重くなります。
当社は、これら業務を支援すべく2014年9月に創業して以来、小売電気事業の業務受託を専門に、順調に取扱規模を拡大し、実契約数は70社を超え、実際に稼働する小売電気事業者の2割のシェアを占めるまでになりました。供給エリアも全国に展開しています。
地域新電力においては、泉佐野電力(大阪府泉佐野市)を設立当初から支援し、現在も需給管理などの業務を継続して受託しております。このほか、現在6社の地域新電力がサービスをご利用中です。
対応するサービスは、小売電気事業者の設立から、日々の運用まで、多岐にわたります。
まず、設立に際しては、官公庁への登録申請や、供給開始までの様々な手続きの支援をします。また、契約する顧客や施設の見積作成といった営業支援を行い、その事業性を明確にします。
事業開始後には、需給管理・発電管理を担い、過去の使用状況や気象情報・日射量をもとに、機械学習を導入した独自開発のシステムを用い、経験豊富な担当者が運用を行います。日本卸電力取引所(JEPX)や、契約または保有する発電所からの調達代行のほか、同エリア内の小売電気事業者からの電源融通サービスも提供します。RE電源の顧客供給においては、環境価値のトラッキングと、排出係数の算出も手掛けます。
また、多様化する料金プランの計算に対応する料金算定システムでは、電気料金の算定と、顧客への発送を実施し、卒FITに向けた発電料金の算定にも対応します。
小売電気事業の業務受託を専業としていること、多くの事業者の業務を一括受託することでスケールメリットが生じること、システム化やRPA導入をはじめとした業務自動化を強力に推進していることにより、低コストによるサービス提供を実現しています。
需給管理等の非生産部門である間接業務を委託し、営業等の生産部門へ経営リソースを集中することで、効率的な経営に繋がると考えます。
当社は、小売電気事業運営に必須となる間接部門業務の受託専業会社として、需給管理や料金算定等の業務サービスを中心に、RE電源と小売電気事業を活用した地域内／地域間経済循環に関する実務について、サービスの提供に努めて参ります。
(敬称略)
●会社概要
社名 ： パワーシェアリング株式会社
代表者： 八木 敏之
所在地： 千葉県旭市イ-2815番地2 東総リージェンシービル3階
設立 ： 2014年9月
