日本のプロバイオティクス化粧品市場2024~2027年、市場規模・企業動向・分析レポートを発表
株式会社マーケットリサーチセンター(本社:東京都港区、世界の市場調査資料販売)では、「日本のプロバイオティクス化粧品市場2024~2027年、英文タイトル:Japan Probiotic Cosmetics Market Research 2024-2027」調査資料を発表しました。本資料には、日本市場規模、企業動向、セグメント別予測、市場シェアなどの情報などが盛り込まれています。
■主な掲載内容
日本のプロバイオティクス化粧品市場は、2023年に9,093万米ドル規模となり、2027年には1億2,496万米ドルに達すると予測されている。2024~2027年の年平均成長率(CAGR)は8.43%であり、スキンケアにおけるマイクロバイオームへの関心拡大を背景に、今後も安定した成長が見込まれている。市場では特に「皮膚マイクロバイオームの健康」が重要なテーマとなっており、皮膚に存在する細菌叢のバランスが肌全体の健康に関係するという認識が消費者の間で広がりつつある。これに伴い、皮膚常在菌の自然なバランスを支えたり整えたりすることを目的としたプロバイオティクス化粧品への需要が高まっている。
この市場では、従来のスキンケア機能だけでなく、マイクロバイオームに配慮した処方そのものが製品差別化の軸になっている。メーカー各社は、生きたプロバイオティクスに加え、プレバイオティクスやポストバイオティクスを組み合わせた新しい処方を開発しており、肌本来の防御機能を強化すること、外部刺激に対する抵抗力を高めること、健やかな肌の輝きを促すことなどを訴求している。また、ニキビ、湿疹、酒さなど、マイクロバイオームの乱れと関連づけられる肌トラブルの改善をうたう商品も増加しており、消費者の「効果があり、かつ科学的根拠のあるスキンケア」へのニーズが製品開発を後押ししている。
市場は、製品タイプ、使用菌・成分、消費者属性、用途、包装形態、流通チャネルなどによって細分化されている。対象期間は2018~2027年、予測期間は2024~2027年で、市場分析には競争環境、企業プロフィール、市場規模とシェア、成長性、需要、新製品、M&A、成長戦略、収益、価格、規制、サプライチェーンなど幅広い観点が含まれている。
市場成長の大きな原動力の一つは、日本人消費者のスキンケアに対する悩みの多さと、肌の健康改善への関心の高まりである。2023年12月にDHCが20~50代の働く日本人女性1,000人を対象に実施した調査では、自分の肌に自信があると回答した人は17.6%にとどまり、8割以上が何らかの不安を抱えていた。20代では54.4%が毛穴、50.8%がニキビ、50.8%が肌荒れを悩みとして挙げた。30代では58.4%が毛穴、54.8%がシミ、45.6%が乾燥に悩んでおり、40代では70%、50代では74.4%がシミを主要な肌悩みとして挙げている。こうした幅広い世代にわたる肌トラブルの存在が、新しい機能性化粧品への需要を強めている。
プロバイオティクス化粧品は、単に特定の肌トラブルを改善するものではなく、皮膚のバリア機能やマイクロバイオーム全体を整えることで「肌を総合的に健康にする」商品として認識されつつある。この考え方は、日本で広がるウェルネス志向とも一致している。刺激の強い対処療法的なスキンケアではなく、肌本来の機能を支えながら穏やかに改善する製品を求める消費者にとって、プロバイオティクス化粧品は魅力的な選択肢となっている。
日本の高齢化も、市場成長を支える重要な要因である。2023年9月時点で日本では80歳以上が人口の10%を超え、65歳以上の人口は約3,623万人、総人口のほぼ3分の1を占めている。高齢人口の比率は世界でも非常に高く、人口構造の変化が美容市場にも大きな影響を与えている。成熟肌では、乾燥、バリア機能の低下、弾力低下などが起こりやすいため、高齢消費者は刺激が少なく、肌本来の働きを支援する製品を求める傾向がある。プロバイオティクスは、皮膚マイクロバイオームのバランス維持、バリア機能の強化、肌の活力維持などの観点から、高齢者向けスキンケアとの相性が良いと考えられており、メーカーも成熟肌向け処方の開発に注力している。
一方、市場拡大の阻害要因としては、日本の化粧品規制の厳格さが挙げられている。日本では化粧品の安全性、有効性、表示に関して厳しいルールがあり、厚生労働省や医薬品医療機器総合機構(PMDA)が規制に関与している。こうした制度は消費者保護と製品品質の確保に寄与する一方、新規参入企業や新技術を採用する企業にとっては開発負担を増やす要因となる。特に、生きたプロバイオティクスを配合する製品では、安全性や有効性を十分に裏付ける必要があり、規制対応に時間とコストがかかるため、新製品投入の速度や市場全体のイノベーションを抑える可能性がある。
用途別では、皮膚健康分野が大きな位置を占めている。プレバイオティクス、プロバイオティクス、ポストバイオティクスなどを取り入れた化粧品は、皮膚バリア機能の改善、炎症の抑制、ニキビ、乾燥、敏感肌への対応などを目的として利用されている。天然志向や肌にやさしい製品への需要が強まるなか、肌のマイクロバイオームに配慮した製品が支持を集めている。
企業動向では、資生堂によるマイクロバイオーム分野への投資が注目される。2022年9月28日、資生堂はロンドンを拠点とするマイクロバイオームケアブランドGallinée Ltdを買収した。Gallinéeは、プレバイオティクス、プロバイオティクス、ポストバイオティクスを組み合わせた特許複合成分を用い、皮膚マイクロバイオームを養い強化する科学的根拠を重視した美容製品を展開している。この買収は、資生堂が外見上の美しさだけでなく、内面的な健康や肌の生理機能まで含めた美容価値を統合しようとする戦略の一環と位置づけられている。
サステナビリティも市場の重要なテーマになっている。消費者の環境意識が高まるにつれて、企業はプロバイオティクスの肌への有用性だけでなく、環境負荷の低い原材料調達や製造方法にも注力している。天然、有機、責任ある方法で調達された原料の利用が重視され、企業は製品の環境フットプリント削減を目指している。包装面では、生分解性素材や詰め替え可能な容器などの採用が進み、廃棄物削減が図られている。また、製造段階での環境負荷を抑えるクリーンな生産工程への投資も進んでいる。さらに、動物実験を行わないクルエルティフリーや、ヴィーガン認証商品の拡大は、消費者の倫理的意識の高まりを反映している。
今後の市場課題としては、パーソナライズされた商品の不足が挙げられている。プロバイオティクスを配合したスキンケア製品は増えているものの、消費者ごとの肌質、肌悩み、生活習慣に合わせた商品はまだ十分ではない。消費者自身が、自分の肌プロファイルに応じて適切なプロバイオティクス成分を選択したり、複数の成分を組み合わせたりできるカスタマイズ型スキンケアへの需要がある。こうしたパーソナライゼーションは、競争が激しい化粧品市場においてブランドを差別化する重要な手段になると考えられている。
加えて、科学的エビデンスの不足も大きなアンメットニーズである。多くの製品が「プロバイオティクスによる肌への効果」を訴求しているが、必ずしも十分な臨床試験や科学的データによって有効性や安全性が裏付けられているわけではない。消費者の知識が高まり、広告表現だけではなく研究結果を重視するようになるなか、客観的な臨床データを提示できる企業の競争力が今後高まる可能性がある。
消費者属性別では、女性向け市場が最大シェアを占めるとみられている。女性セグメントは2023年に6,390万米ドル規模であった。日本の女性消費者は、アンチエイジング、保湿、環境ストレスからの保護などへの関心が高く、これらのニーズとプロバイオティクス化粧品の機能が一致している。特に、肌の弾力向上、ニキビ軽減、マイクロバイオームのバランス改善を訴求する製品への需要が増えている。自然由来でマイクロバイオームにやさしく、短期的な美容効果だけでなく長期的な肌の健康を目指す商品が女性市場で支持されている。
資生堂やSK-IIなどのブランドも、加齢、乾燥、色素沈着など女性特有の代表的な肌悩みに対応するプロバイオティクス関連製品を展開している。日本人女性は世界的なプロバイオティクス化粧品の流行に対する感度も高いとされており、高度なスキンケア技術への需要と、若々しく整った肌を重視する美容文化の双方が、女性セグメントの成長を後押ししている。
競争環境では、主要企業としてKINS、Mellia Inc.、BCL COMPANY、GE Holdings Co., Ltd.が挙げられている。このうちKINSは、人間や自然界に存在する「菌」の力を活用することを企業コンセプトとしており、製品開発、クリニック運営、医薬品研究など複数分野で事業を展開している。「菌と生きる」という考え方のもと、肌だけでなく腸内環境や栄養面を含めた総合的な健康支援を目指している。
KINSの商品群には、クレンジング、化粧水、美容液、日焼け止め、化粧下地、乳液・クリーム、サプリメント、フェイスマスクなどが含まれる。対象となる肌悩みも、乾燥、毛穴の開き、皮脂・テカリ、加齢サイン、肌荒れ、しわなど多岐にわたる。また、外側からのスキンケアだけでなく、腸内環境改善や栄養サポートにも取り組んでおり、皮膚マイクロバイオームと全身の健康を連動させる発想が特徴である。
製品タイプ別では、フェイシャルケア、ヘアケア、ボディケア、ネイルケア、その他に分けられる。フェイシャルケアにはクリーム、ローション、クレンザー、美容液など、ヘアケアにはシャンプー、コンディショナー、ヘアセラムなど、ボディケアにはデオドラント、角質ケア、石けん、ボディローションなどが含まれる。そのほか、メイクアップ商品や女性向けデリケートゾーンケア商品も市場の対象となっている。
成分別ではLactobacillus、Streptococcus、Bifidobacteriumなどに分類され、消費者別では男性・女性に分けられる。用途別では、皮膚健康、毛髪健康、爪の健康が主要カテゴリーであり、皮膚健康ではニキビ、アンチエイジング、美白、抗炎症、光防御など、毛髪健康では抜け毛、育毛、頭皮洗浄などが対象となる。包装形態はチューブ、ボトル、ジャー、ポンプ・ディスペンサーなどに分けられ、販売チャネルはスーパー・ハイパーマーケット、薬局・ドラッグストア、コンビニ、オンライン小売などで構成されている。
総じて、日本のプロバイオティクス化粧品市場は、「肌の表面を整える」という従来型の化粧品発想から、「皮膚マイクロバイオームのバランスを整え、肌本来の機能を維持する」という新しいスキンケア概念への移行によって成長している。日本人女性の幅広い肌悩み、高齢化、ウェルネス志向、天然・低刺激製品への需要、科学的根拠を求める消費者意識が市場を支える一方で、厳格な規制、臨床エビデンスの不足、個人別の肌状態に対応するパーソナライズ製品の不足が課題となっている。今後は、プロバイオティクス、プレバイオティクス、ポストバイオティクスを組み合わせた高度な処方、成熟肌向け商品、個別最適化されたスキンケア、環境配慮型の商品設計、そして有効性を裏付ける研究データの充実が、市場競争を左右する重要な要素になると考えられる。
※目次構成
- 調査方法および調査範囲
調査方法
調査目的およびレポートの対象範囲 - 定義および概要
- エグゼクティブサマリー
タイプ別市場概要
成分別市場概要
消費者属性別市場概要
用途別市場概要
包装形態別市場概要
流通チャネル別市場概要 - 市場動向
市場への影響要因
成長要因
スキンケア効果に対する認知度の向上
高齢人口の増加
阻害要因
化粧品に対する厳格な規制・基準
市場機会
影響分析 - 業界分析
ポーターの5フォース分析
サプライチェーン分析
価格分析
規制分析
DMI見解 - タイプ別
はじめに
タイプ別市場規模分析および前年比成長率分析(%)
タイプ別市場魅力度指数
フェイシャルケア製品*
はじめに
市場規模分析および前年比成長率分析(%)
クリーム
ローション
洗顔料・クレンザー
美容液
その他
ヘアケア製品
シャンプー
ヘアコンディショナー
ヘアセラム
その他
ボディケア製品
デオドラント製品
角質ケア製品
石けん
ボディローション
その他
ネイルケア製品
その他
メイクアップ製品
女性向けデリケートゾーンケア製品 - 成分別
はじめに
成分別市場規模分析および前年比成長率分析(%)
成分別市場魅力度指数
乳酸桿菌(Lactobacillus)*
はじめに
市場規模分析および前年比成長率分析(%)
ストレプトコッカス属(Streptococcus)
ビフィドバクテリウム属(Bifidobacterium)
その他 - 消費者属性別
はじめに
消費者属性別市場規模分析および前年比成長率分析(%)
消費者属性別市場魅力度指数
男性*
はじめに
市場規模分析および前年比成長率分析(%)
女性 - 用途別
はじめに
用途別市場規模分析および前年比成長率分析(%)
用途別市場魅力度指数
皮膚の健康*
はじめに
市場規模分析および前年比成長率分析(%)
アンチエイジング
美白
抗炎症
光防御効果
その他
毛髪・頭皮の健康
抜け毛対策
発毛・育毛
頭皮洗浄
その他
爪の健康 - 包装形態別
はじめに
包装形態別市場規模分析および前年比成長率分析(%)
包装形態別市場魅力度指数
チューブ*
はじめに
市場規模分析および前年比成長率分析(%)
ボトル
ジャー
ポンプ・ディスペンサー
その他 - 流通チャネル別
はじめに
流通チャネル別市場規模分析および前年比成長率分析(%)
流通チャネル別市場魅力度指数
スーパーマーケット/ハイパーマーケット*
はじめに
市場規模分析および前年比成長率分析(%)
薬局・ドラッグストア
コンビニエンスストア
オンライン小売
その他の流通チャネル - サステナビリティ分析
環境面の分析
経済面の分析
ガバナンス分析 - 競争環境
競争状況
市場ポジショニング/市場シェア分析
M&A(合併・買収)分析 - 企業プロファイル
14.1 KINS*
企業概要
製品タイプ/製品ポートフォリオおよび概要
財務概要
主な動向
14.2 その他の主要企業
Mellia Inc.
BCL COMPANY
GE Holdings Co., Ltd.
※企業一覧は網羅的なものではありません。
- 付録
当社およびサービスについて
お問い合わせ
■当英文調査レポートに関するお問い合わせ・お申込みはこちら
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■株式会社マーケットリサーチセンターについて
https://www.marketresearch.co.jp
主な事業内容:市場調査レポ-トの作成・販売、市場調査サ-ビス提供
本社住所:〒105-0004東京都港区新橋1-18-21
TEL:03-6161-6097、FAX:03-6869-4797
マ-ケティング担当、marketing@marketresearch.co.jp
























