九州大学とPicoCELA、世界最大級の屋内無線中継網で広範...

九州大学とPicoCELA、世界最大級の屋内無線中継網で 広範囲な無線LAN空間を実現

国立大学法人九州大学(所在地:福岡県福岡市、総長:有川 節夫)ならびにPicoCELA株式会社(所在地:福岡県福岡市、代表取締役:井上 聡志)は、この度、広範囲な無線LAN空間の構築費を大幅に低減できる技術の開発ならびに運用に成功しました。

開発した技術は、多数の無線LANアクセスポイントを無線中継で連動させて有線のインターネット配線を削減することにより、敷設に要するコストを低減します。同技術を組み込んだ数百台の無線LANアクセスポイントをキャナルシティ博多(※1 福岡市博多区)に設置し、世界最大級の屋内無線中継網の運用に成功しました。このような屋内広域無線LAN空間は、次世代コンテンツのプラットフォームとしての活用が期待されます。

PicoCELA株式会社が提供する小型無線中継アクセスポイントは、機器間を無線中継することで、面倒なインターネット配線を不要にし、無線LANエリアの追加を容易にします。スマートフォン、ノートパソコン、携帯型ゲーム機など無線LAN対応機器であれば何でも接続できます。また、ローミング機能が搭載された機器であれば、歩きながらでも通信ができます(※2)。今回構築した無線中継網は、最大11段にも及ぶアクセスポイント間の多段無線中継を実現しており、屋内無線中継網では世界最大級です。

PicoCELA株式会社は、九州大学大学院システム情報科学研究院の古川 浩教授が代表を務める「MIMO-MESHポイントの開発」の成果を事業化するべく設立されました。同開発は先端半導体の世界的な開発拠点構築のため、福岡県が推進している「シリコンシーベルト福岡プロジェクト」の一環として、文部科学省(知的クラスター創成事業第II期)ならびに財団法人福岡県産業・科学技術振興財団の支援を受け、実施されています。今回構築した広域無線LAN網は、同財団が総務省ICT先進実証実験事業の採択を受け実施中の「ワイヤレスブロードバンド空間の簡易かつ低コスト構築技術、同空間における高精度位置検出技術及び位置情報活用サービスに関する実証実験の請負」の取り組みの一つとして構築したものです。本広域無線LAN網の運用を通じて、次世代モバイル通信網に関するより一層の技術向上に努めるとともに、各種の未来アプリケーションの試験運用を通じて次代を担うコンテンツ市場の活性化をサポートしていきます。

■本システムの概要
実施場所:キャナルシティ博多 B1F~4F (但し、一部のエリアは除く)
     福岡県福岡市博多区住吉1丁目2
期間  :平成22年2月1日~平成22年3月14日

■補足説明
※1 【キャナルシティ博多】福岡市博多区にある複合商業施設。年間来場者約1,300万人、延べ床面積約23万4,500平米を誇る福岡市を代表する商業施設。
※2 通信中に瞬断が発生する場合があります。

≪関連URL≫
●Open4G ホームページ
 URL: http://open4g.jp/
●MIMO-MESHポイントの開発プロジェクトチーム ホームページ
 URL: http://mimo-mesh.com/
●九州大学システム情報科学研究院 ホームページ
 URL: http://www.isee.kyushu-u.ac.jp/
●福岡の知的クラスター創成事業(第II期) ホームページ
 URL: http://www2.lab-ist.jp/
●財団法人福岡県産業・科学技術振興財団 ホームページ
 URL: http://www.ist.or.jp/
●キャナルシティ博多ホームページ
 URL: http://www.canalcity.co.jp/

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