舞台『スルース~探偵~』を11月25日より上演

トニー賞演劇作品賞を受賞した傑作サスペンス

このたびパルコ・プロデュース公演といたしまして、ヒッチコック監督の『フレンジー』、アガサクリスティ原作の『ナイル殺人事件』など、数々の映画脚本でも知られるアンソニー・シェーファーによる傑作戯曲『スルース~探偵~』を、上演する運びとなりましたのでご案内いたします。

『スルース~探偵~』出演者
『スルース~探偵~』出演者

「フレンジー」「ナイル殺人事件」「地中海殺人事件」などの映画脚本でも知られるアンソニー・シェーファーが、1970年に書き下ろした戯曲『スルース~探偵~』。著名なミステリー作家のアンドリュー・ワイクとその妻の愛人である若い男のマイロ・ティンドルが対峙するサスペンス劇で、二人の男たちの騙し合いに観客までもが翻弄されるストーリーが展開されます。
ロンドンとニューヨークでロングランを重ね、71年にはトニー賞演劇作品賞とエドガー賞を受賞。翌72年にはローレンス・オリビエとマイケル・ケインが出演して映画化され、アカデミー賞にも3部門でノミネートされました。2007年にリメイクされた際には、オリジナル作品で若手俳優を演じたマイケル・ケインが老作家・アンドリュー役で出演。マイロ役をジュード・ロウが演じています。日本では73年に劇団四季で初演されて以来たびたび再演され、高い人気を得ています。
英国流のブラックユーモアとウィットの効いた会話によって進むストーリーは、あっと驚くトリックと逆転に次ぐ逆転の連続。まさにサスペンスの醍醐味を存分に味わえる作品です。

演出に深作健太、出演に西岡徳馬に加え、西岡徳馬×新納慎也、西岡徳馬×音尾琢真の2バージョンで“競演”!

演出は映画監督としても活躍する深作健太、老作家・アンドリュー・ワイク役に西岡徳馬。アンドリューと対峙する若い男・マイロ・ティンドル役には、NHK大河ドラマ「真田丸」での演技で全国から注目された新納慎也(探偵バージョン)と、TEAM NACSの音尾琢真(スルースバージョン)がWキャストで挑みます。相手を騙し、観客をも騙すストーリーは、まさに俳優たちの力量が試される作品と言っていいでしょう。最後の最後まで欺き続ける俳優たちの競演にご注目ください。

パルコ・プロデュース公演「スルース~探偵~」
2016年11月25日(金)~12月11日(日)探偵バージョン  :西岡徳馬VS新納慎也
2016年12月17日(土)~12月28日(水)スルースバージョン:西岡徳馬VS音尾琢真
会場   : 新国立劇場 小劇場
作    : アンソニー・シェーファー
翻訳   : 常田景子
演出   : 深作健太
公式サイト: http://www.parco-play.com/web/play/sleuth/


<稽古場会見でのコメント>

【演出:深作健太】
僕自身大好きなこの『スルース』という作品を、十代の頃から尊敬している俳優の西岡徳馬さん、そして新納慎也さん、音尾琢真さんという素晴らしい方々とご一緒させていただき本当に嬉しく思います。日々白熱した稽古場で、芝居が育って行くのを実感しています。西岡さんの相手役は新納さん、音尾さんのWキャストですが、演出や衣装だけでなく根本的なキャラクターまで全て違うものになっています。上演時間もかわってくるのではないかというくらい、それぞれが違ったアプローチをしているので、それにより西岡さんの芝居も変わっています。稽古場では、まるで二人の俳優さんの格闘技を見ているような感覚で見守っています。本番をぜひ楽しみにしていてください。


【西岡徳馬】
この『スルース』は、70年代に映画を見てからずっとやりたいと思っていた作品です。ですが、なかなか実現されることなく年月がたってしまい、若い男マイロ・ティンドルの役はもう無理かなと諦め、ベテラン作家アンドリュー・ワイクの役でも実現させたいと思っていたところに、このお話をいただきました。神様からのプレゼントだと思っています。私の人生の中でこの役ができることが光栄と思って、今は熱を込めて稽古をしています。登場人物が少ない作品なので相手役が重要ですが、ぜひこの方でと思っていたお二人と今回ご一緒することができ、幸せです。新納さんの公演と、音尾さんの公演、どっちがお薦めかをよく聞かれます。そのどちらもお薦めです!違う作品だと思って楽しんでいただきたい。『スルース』とはずばり探偵という意味ですが、この舞台に探偵は出てきません。探偵はご覧いただく観客の皆様なのです。探偵のように推理して、想像しながら見ていただきたいと思います。

この作品はある女性を巡るお話で、それは私アンドリューの妻であり、お二人(新納・音尾)にとっては愛人でもあるのですが、この女性も出てきません。でも、舞台に出てこないこの女性の姿形がお客様の脳裏に浮かんで見えたら、この作品は成功だと思っています。ぜひ劇場に足をお運びください。


【新納慎也(Wキャスト:探偵バージョン)】
これまで大人数での芝居が多かったので、この作品のように少人数で、濃密な作品に出演してみたいと思っていたのです。でも、稽古の顔合わせの時に西岡さんが、僕が演じるマイロ・ティンドルをずっとやりたいと思っていたと聞いて、プレッシャーで逃げ出そうかと思いました(笑)Wキャストでの出演は初めてで、Wキャストってどんな気持ちなのだろう?と想像していましたが、こんな気持ちなんだと最近は実感しています。でも説明できません!(笑)現在稽古真っ最中で、毎日楽しくて叫びたいくらいで、細胞が生き生きしている感じがします。この傑作推理劇の引き込まれる展開を、ぜひ新国立劇場の濃密な空間で、同じ空気を吸いながら感じてほしいと思います。
ただ、僕の演じる探偵バージョンを見に来て「面白い」と思ってくれたお客様は、音尾さんの演じるスルースバージョンも見に行けますが、その逆はできないのです。スルースバージョンが面白くても、もう探偵バージョンは観れない!ですから、後悔しないためにも探偵バージョンを先に見ておく方がいいと思いますよ(笑)


【音尾琢真(Wキャスト:スルースバージョン)】
新納さんと同じく、僕もWキャストは初めてです。西岡さん、新納さんは先に稽古に入っていて、すごく不安なのでとりあえず台詞だけは早く覚えようと頑張って覚えたら、最初の稽古で皆さんにすごく褒めてもらえました!ところが、音尾は大丈夫だと思われたのか、逆に稽古日数を減らされてしまったのです。制作スタッフの皆さん、大丈夫じゃないです!濃密な稽古を僕にもさせて下さい(笑)!
新納さんは今日が初対面ですが、同じ役を演じる者同士、そして同じ歳ということでますますライバル心が芽生えています。お互いの本番を見るか、稽古を見るかなど探り合っていたら、西岡さんが『見ちゃえばいいんだよ!相手の良いトコ取りすればいいんだよ!』とおっしゃっていました(笑)そんな西岡さんですが、僕と新納さんそれぞれを相手に稽古する超人であり、大きな器で受け入れてくれる懐の深い、怪物のような俳優さんです。必ず最高の作品になると思うので、ぜひご覧ください。

※西岡徳馬の「徳」は旧字が正式表記。

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