オリザセラミド®の免疫賦活メカニズムを樹状細胞で解明 -オリザ油化と近畿大学の産学連携研究を論文発表-

    調査・報告
    2026年2月4日 14:00
    図1. 発表した論文の概要~オリザセラミドⓇに含まれるGlcCerの免疫賦活作用とそのメカニズム~
    図1. 発表した論文の概要~オリザセラミドⓇに含まれるGlcCerの免疫賦活作用とそのメカニズム~

    オリザ油化株式会社(本社:愛知県一宮市、代表取締役:村井弘道、以下「オリザ油化」)は、米由来セラミド素材であるオリザセラミド®の研究において、免疫応答の中で最も重要な役割を担う樹状細胞に対するグルコシルセラミドの機能性とそのメカニズムを、近畿大学薬学総合研究所(大阪府東大阪市)との産学連携によって明らかにしました。そしてこの度、本研究内容に関する科学論文が日本生薬学会提携誌であるJournal of Natural Medicinesに掲載されました。

    【論文掲載】
    掲載誌 :Journal of Natural Medicines(インパクトファクター:2.5@2024)
    巻・号数:80巻1号p.54-63
    論文名 :Rice-derived glucosylceramides activate innate immune responses
         in myeloid lineage differentiated dendritic cells via toll-like receptors 2 and 4
         (米由来のグルコシルセラミドは、骨髄系由来分化樹状細胞において
          Toll様受容体2および4を介して自然免疫応答を活性化する)
    URL   :https://doi.org/10.1007/s11418-025-01951-1
    DOI   :10.1007/s11418-025-01951-1

    【本件の詳細】
    <背景>
    オリザ油化は、食べる米由来セラミドのパイオニアとして「オリザセラミド®」を1999年に上市しています。これまでのオリザセラミド®の研究では、規格成分のグルコシルセラミドの保湿・美白作用における構造活性相関や外部臨床試験での有効性を明らかにしています。また、免疫賦活作用についても研究データを構築しており、臨床試験によって風邪症状を改善する作用を明らかにしていました。

    【本件の内容】
    今回発表した論文の内容は、免疫応答の要である樹状細胞を使用してグルコシルセラミドの免疫賦活作用[インターロイキン6(IL-6※1)産生、抗原提示能]を評価した研究結果です。
    樹状細胞は、体に入ってきたウイルスや細菌などの「敵」を見つけると、その情報を免疫の攻撃役であるT細胞に伝える"見張り役"です(この情報共有を「抗原提示」といいます)。このとき、樹状細胞の表面にあるCD※2 40・CD80・CD86と、T細胞の表面にあるCD28・CD40Lが"握手"のように結びつくことで合図が入り、T細胞が活性化して免疫反応が進みます。さらに樹状細胞はIL-6という物質も放出し、免疫の働きを強めることが知られています。(図1. 参照)

    実験の結果、以下の知見が新たに得られました。

    ・オリザセラミド®に含まれる13種のグルコシルセラミドの中で、GlcCer[d18:2(4E,8Z)/18:0]に最も強いIL-6放出促進作用が認められた。
    ・このグルコシルセラミドは、樹状細胞上のトール様受容体(TLR)2、4※3 に結合してIL-6を放出することがわかった。
    ・グルコシルセラミドに抗原提示能(T細胞の増殖)の活性化が認められた。
    ・抗原提示能の活性化に関与する樹状細胞上のCD40、CD80を増加させる作用が認められた。

    以上の結果より、オリザセラミド®に含まれるグルコシルセラミドが樹状細胞上のTLR2、4の結合を介して、IL-6の放出および細胞表面上のCD40、CD80を増加させ、抗原提示能を増強することが明らかとなり、本研究内容を近畿大学薬学総合研究所との産学連携の成果として論文発表いたしました。
    尚、本研究内容は既に特許出願も完了しております。

    【今後の展望】
    オリザセラミド®は、オリザ油化(株)の主力製品であり、上市から20年以上研究を重ね、保湿や美白などの美容作用だけでなく、インフルエンザ感染モデルマウスにおける寿命延長作用や風邪症状を改善する臨床結果も明らかにしています。今後の展望としては、オリザセラミド®が免疫を訴求した機能性表示食品素材として対応できるよう、エビデンスデータの取得に取り組んでいます。具体的には、細胞試験だけでなく、動物およびヒト臨床試験も現在進行中です。

    【研究支援】
    本研究は令和5年度(2023年度)Go-Tech事業(成長型中小企業等研究開発支援事業)(JPJ005698)の助成を受けて、オリザ油化株式会社と近畿大学薬学総合研究所の産学連携により実施しました。

    【用語解説】
    ※1 IL-6:
    樹状細胞やマクロファージから放出される炎症性サイトカインの一種。免疫細胞を活性化させ、身体に侵入した細菌やウイルスなどの異物を排除する働きを促す。
    ※2 CD:
    正式名称は分化抗原群(Cluster of Differentiation)であり、免疫系細胞に発現する細胞表面分子。CDは数百種類確認されており、免疫細胞-細胞間コミュニケーションをとる際のアンテナであり、免疫応答において必要不可欠な因子。CD40、CD80、CD86については、抗原提示能のトリガーであり、これらが増加すると抗原提示能が増強される。
    ※3 TLR2、4:
    免疫細胞の表面に存在する受容体で、受容体に因子が結合すると炎症性サイトカインが放出され、免疫が増強される。"免疫ビタミン"として知られるリポポリサッカライド(LPS)は、TLR4に結合し、免疫賦活作用を有することが知られている。

    【対象製品について】
    オリザセラミド®は1999年に「業界初の食べる米由来セラミド素材」として上市しました。
    オリザ油化の「オリザセラミド®」は、"米由来グルコシルセラミド"を機能性関与成分とした機能性表示食品として受理実績がございます。1日当たり米由来グルコシルセラミドとして0.6 or 1.2 or 1.8mgを摂取していただくことで「肌の乾燥が気になる方の肌(唇、腕)の水分量を高め乾燥を緩和する機能」といったヘルスクレームの表示が可能であり、このヘルスクレームはオリザセラミド®でしか表示できません。SRの提供も可能ですのでお気軽にご相談ください。
    「オリザセラミド®」には、樹状細胞の活性化をメカニズムとした感冒症状緩和作用以外にも、機能性表示食品対応となった保湿作用やメラニン産生抑制に基づく美白・ブライトニング作用などを細胞~臨床試験レベルで実証し、明確な科学的エビデンスを豊富に取得しています。
    詳しい情報はオリザ油化(株)HPの会員限定コンテンツで閲覧できる他、オリザ油化(株)営業部にお気軽にご連絡ください。

    【関連リンク】
    薬学総合研究所 教授 森川敏生(モリカワトシオ)
    https://www.kindai.ac.jp/meikan/823-morikawa-toshio.html

    薬学総合研究所
    https://www.phar.kindai.ac.jp/centers/

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