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卵白プロテインに関する 九州大学との共同研究結果について

2022.11.10 15:30

当社は、卵白プロテインについて、九州大学大学院農学研究院細胞制御工学研究室(片倉 喜範教授)と共同研究を行ってきました。その研究成果として、卵白プロテインは「β酸化活性化効果」を有していることが明らかとなりましたので、以下のとおりお知らせします。



■研究の背景・目的

卵白に多く含まれるたんぱく質は必須アミノ酸のバランスと体内利用率が非常に高く、また、脂質をほとんど含まないことから、良質のたんぱく源と言われています。

本研究では、当社製品REVOPRO(R) EGG WHITE PROTEINの主原料である卵白プロテインと、乳清(ホエイ)由来のホエイ・プロテイン・アイソレート(以下、WPI)とを用いて、骨格筋細胞における遺伝子発現変動につき検証し、卵白プロテインが筋肉細胞におけるβ酸化に及ぼす効果を明らかにすることを目的としました。



■研究内容と結果

サンプルとして、卵白プロテインとWPIをそれぞれ100mlのリン酸緩衝生理食塩水に15gずつ溶かしたものを使用し、比較対照はリン酸緩衝生理食塩水としました。骨格筋細胞の一種である分化C2C12細胞を2日毎に培地交換およびサンプル添加を行いながら分化誘導し、そこから5日間培養した後にRNAの抽出・回収を行って、細胞内でのエネルギー産生に関係するβ酸化関連遺伝子の発現を測定しました。

その結果、3種類のβ酸化関連遺伝子(CD36、CPT1、MCAD)の発現はいずれも卵白プロテインにおいて特に増加しました(図1・図2・図3)。これらの発現が増加すると、細胞内のミトコンドリアが活性化し、脂肪酸の分解やエネルギー産生が促進されます。これは、生体としては脂肪の燃焼によるエネルギーへの変換が盛んになることを意味しています。

これにより、卵白プロテインはダイエットに有効な効果を有しているものと考えることができました。


図1~3


(注)・エラーバー         :標準誤差を示す

  ・有意差(「比較対照」に対して):*p<0.05 **p<0.01 ***p<0.001


当社は今後も、「食のインフラ」としての液卵事業を通じて卵製品の安定的供給に努めるとともに、「卵」の新たな可能性を追求してまいります。



〔用語説明〕

・β酸化:

脂肪酸の代謝(分解)において、脂肪酸を酸化してエネルギーを取り出すための重要な代謝経路の一つです。


・骨格筋:

動物の筋肉には、骨格を動かす「骨格筋」と内臓を動かす「内臓筋」があります。基本的に、内臓筋が不随意筋の平滑筋であるのに対し、骨格筋は自分の意思で動かしたり鍛えたりできる随意筋の横紋筋であり、トレーニングやエクササイズの対象となるのは骨格筋です。


・ミトコンドリア:

動植物の細胞中に広く存在する細胞内小器官の一つで、生命活動に必要なエネルギーを産生する場となっています。



なお、卵白プロテインに関する九州大学との共同研究につきましては、以下のとおり筋繊維タイプの変化に与える効果に関し発表を行っておりますので、併せてご覧下さい。


・2022年8月26日発表「卵白プロテインに関する九州大学との共同研究結果について」

https://ifuji.co.jp/wordpress/wp-content/uploads/pr_-info220826.pdf



〔イフジ産業株式会社について〕

本社    : 〒811-2318 福岡県糟屋郡粕屋町戸原東二丁目1番29号

代表者   : 代表取締役社長 藤井 宗徳

電話番号  : 092-938-4561(代表)

事業内容  : 液卵・冷凍卵・卵加工品・プロテインの製造・販売

上場取引所 : 東京証券取引所 スタンダード市場・福岡証券取引所

証券コード : 2924

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