【中古品・断捨離に関する意識調査】 “断捨離ブーム”はとっくに昔話?約半数は断捨離しない
~中古市場の広がりとは裏腹に約4割が「売却は考えていない」~
リセールバリュー総合研究所(所在地:東京都港区港南)は、全国の男女604人を対象に「中古品・断捨離に関する意識調査」を実施しました。
物価高やサステナブル消費が注目される中、生活者は中古品をどのように活用しているのでしょうか。本調査では、中古品の「購入理由」や「売却・断捨離の行動」、さらに「サブスク見直し」や「中古で始めたい趣味」まで、暮らしのなかの“中古との距離感”を多面的に分析しました。本リリースでは、買う・捨てる・始めるという日常行動に表れる、「中古との向き合い方の現在地」を発表いたします。
調査概要
実施内容:中古品・断捨離に関する意識調査
調査対象:男女604人(男性:304人/女性:300人)
集計方法:インターネット調査 (サーベロイド社)
調査期間:2025年12月1日~12月2日
リリースサマリー
・断捨離は“する派”と“しない派”が真っ二つ 約半数が行動に移さず
・サブスク全盛は幻想? 実は約4割がそもそも加入していない意外な実態
・中古品の売却行動は伸び悩み 約4割が「売却は考えていない」と回答
・“始めない・捨てない・売らない”が多数派 生活者の慎重姿勢が鮮明に
中古で最も購入されているのは「ファッション」と「ゲーム・ホビー」

調査によると、今年購入した中古品のジャンルとして最も多かったのは「ファッション」(41.5%)、続いて「ゲーム・ホビー」(40.5%)となりました。実用品よりも、趣味性の高いカテゴリーが上位を占めた点が特徴的で、中古ならではの“試しやすさ”や“始めやすさ”が購買を後押ししているようです。全体として、中古品が節約目的だけではなく、興味や楽しみを広げる手段として活用されつつある様子がうかがえます。
中古を選ぶ最大の理由は“価格の魅力” 約6割が節約志向を背景に選択

調査によると、中古品を購入した理由として最も多かったのは「新品より価格が安いから」(60.5%)で、約6割が“価格の魅力”を中古選択の決め手として挙げています。次いで「掘り出し物・レアアイテムが見つかるから」(31.4%)、「すぐ手に入る/配送が早いから」(13.6%)が続き、価格だけでなく“欲しいものを気軽に手に入れやすい”点も中古ならではの価値として捉えられていることがわかりました。
近年、中古市場は単なる節約手段にとどまらず、新品では出会えないモノを探したり、すぐに始めたい趣味に合わせて購入したりと、“目的に応じて賢く選ぶ”行動が広がっているとみられます。中古品の利用理由は一様ではなく、価格・希少性・即時性といった複数の価値が購買を後押ししている実態が浮き彫りとなりました。
「特に断捨離の予定なし」が約半数 一方で“手放すならまずファッションから”が最多

調査によると、「今年の年末に断捨離をする予定はない」と回答した人は48.7%となり、約半数が“断捨離しない派” であることがわかりました。巷で「断捨離ブーム」が語られる一方で、実際には“行動に移さない人”も多い実態が浮き彫りとなりました。
一方、断捨離を行うと回答した人(51.3%)に対象を絞ると、最も手放したいものは「ファッション(衣類・靴・小物)」50.6% がトップとなり、「ゲーム・ホビー」(33.9%)、「家具」(20.6%)、「ブランド品」(17.4%)が続きました。衣類を中心に「場所を取るもの」「使わなくなりやすいもの」が上位を占めており、身の回りのスペースを見直す“負担の少ない断捨離”が中心になっていることがうかがえます。
「未加入」や「退会予定なし」が多数派という“サブスクの実態”が明らかに

調査によると、「退会を検討しているサブスクリプションサービスがある」と回答した人は全体の23.4%にとどまり、“退会予定なし”(32.1%)や“そもそも未加入”(44.5%)が多数派であることがわかりました。サブスク利用が一般化している印象とは裏腹に、“必要最小限で済ませている層”が大きな割合を占める実態が浮き彫りとなりました。
一方、退会を検討していると回答した人に対象を絞ると、最も多かったのは「動画配信サービス」(24.1%)、続いて「音楽配信サービス」(23.3%)、「電子書籍・雑誌」(12.1%)となりました。複数のサービスを同時に契約することが当たり前となる中、まず見直しの対象となるのは“毎日使わない娯楽系サービス”であることがうかがえます。
中古品を“売らない”人が最多 売却意向者はフリマアプリと店頭買取で二分

調査によると、中古品の売却時に利用したいサービスとして最も多かったのは「売却は考えていない」(40.4%)で、4割が“売る”という選択肢を持っていないことが明らかになりました。フリマアプリの普及により個人間の売買が一般化した印象とは裏腹に、実際には「手放す=売る」という行動が必ずしも定着していない実態が浮き彫りとなりました。
一方、売却意向がある人に限ると、「フリマアプリ」(32.3%)と「総合リサイクルショップ(店頭買取)」(28.8%)が拮抗し、“自分で売るか、店舗に任せるか” の二極化が進んでいる様子がうかがえます。
リセールバリュー意識が最も高いのは10代 若年層で意識の高まりが顕著

調査によると、物価高を背景に「買う物のリセールバリュー(残価)を意識する機会が増えた」と回答した人は全体で24.0%にとどまり、多くの生活者は“これまでと変わらない”購買姿勢を維持していることがわかりました。一方、「減った」と回答した人は5~7%台にとどまり、意識低下は限定的でした。
年代別にみると、最も意識が高かったのは10代(41.7%)で、他年代と比べて大きく上回る結果となりました。続く20代は24.6%、30代は25.0%と全体平均とほぼ同水準で、10代のみが突出した構造が特徴的です。
中古品が“新しい趣味の入口”に 男性は楽器・DIY、女性は手芸・料理が上位に

調査によると、中古品を活用して「新しく始めてみたい趣味」として具体的な選択肢の中で最も多かったのは、男性では「楽器」、女性では「手芸」となりました。男性は「楽器」「DIY」「釣り」など、道具をそろえて取り組む趣味が上位に並んだ一方、女性では「手芸」「料理」「家庭菜園」など、生活に身近なジャンルが中心となりました。
一方で、男女ともに最も多かった回答は「その他」で、その内訳の多くが「特になし」といった内容でした。中古品で新しい趣味に挑戦したい人が一定数いる一方で、「現状のままでよい」と感じている層や、新たな趣味づくりに慎重な層も多くいるという実態が浮かび上がりました。
「リセールバリュー総合研究所」概要
リセールバリュー総合研究所(通称:リセバ総研)とは?
リセールバリュー総合研究所(通称「リセバ総研」)は、「中古車選びの価値基準をアップデート!」をコンセプトに、株式会社IDOMが運営する「中古車のガリバー」で蓄積された、年間約45万件を超える膨大なクルマの買取価格査定データや調査結果に基づき、クルマの売却価格や中古車相場を見える化するメディアです。
また中古車のリセールバリューを赤裸々に、かつわかりやすく公開していくだけでなく、「中古車のリセールバリュー」について、自動車業界に限らず様々な分野の専門家やプロをお呼びし、多角的な視点から研究を行い、その成果を発表していきます。
私達リセバ総研は、生活者の皆様がこのリセバ総研を通して「今買いたい」「今売りたい」クルマのリセールバリューを正しく掴めるようになることを目指します。
今後、皆様の中古車選びの価値基準をアップデートし、日々の生活がより豊かになるような情報を提供してまいります。
