池上彰が全思考の原点を明かす『考える力』1月16日発売。200万部超『伝える力』を生んだPHPビジネス新書創刊20周年を記念して発刊
株式会社PHP研究所(京都市南区・代表取締役社長 瀬津要)は、『考える力――「わからない」から始める思考入門』(池上彰著/税込1,100円)を2026年1月16日に発売します。池上彰さんには200冊を超える著書があり、なかでも『伝える力』は累計発行部数200万部を超える最大のベストセラーとして知られています。最新刊となる『考える力』は、その対となる一冊です。情報が溢れ、生成AIが仕事にも浸透する現在、「自分の頭で考える」力が弱まってしまう危険があります。本書では、「知の伝道師」とも呼ばれる池上さんが、どのように「考える力」を養ってきたのかを、具体的に解説しました。AI時代に必要な思考習慣として、2026年4月に迎えるPHPビジネス新書創刊20周年という節目に先駆けて発売いたします。

担当編集者からの質問にとっさに答えられなかった
『伝える力』発売から間もなく20年となる今、『考える力』を執筆するきっかけとなったのは、担当編集者からの「池上さん、考える力はどうやって身につけたのですか?」という問いでした。池上さんはこれまでそういった質問を受ける機会がなく、自分がどのようにしてモノを知り、考えてきたのかを「ちゃんと考えたこと」がなかったため、すぐに答えが出てこなかったと、「はじめに」で明かしています。本書は池上さんが、自分自身の「考え方」に向き合い、分析した初めての著書です。
「わからない」は「わかる」のはじまり
池上さんは「考える力」を身に着ける方法として、「『わからない』ことを経験すればいいのです。わからないと感じる。そこから、考えることが始まります」と、わからないことを否定しないことが大切だと述べています。その上で「例えば『なぜ?』と、問いを立てる習慣を持つこと。情報の裏側を探ること。異なる立場の意見に触れてみること。こうした小さな積み重ねが、確かな『考える力』につながっていく」と本書で指摘し、様々な角度から物事を知り、全体像がわかることで「自分の頭で考える力」が養われると説明しています。そして、「情報が氾濫する時代だからこそ、自分の頭で考える力を磨くことが、もっとも確かな武器になる」と、これからのAI時代に必要なスキルであると強調しています。
PHPビジネス新書について
PHPビジネス新書は、ビジネス界で活躍する「現場を知る人が本音で語る」知識をビジネスのあらゆる分野において「血の通った実務書」という形で提供したいとのコンセプトで、2006年4月に創刊されました。創刊ライナップとして、大前研一著『即戦力の磨き方』、堀紘一著 『突破力』、御立尚資著『使う力』、中谷巌著『愚直に実行せよ!』の4点を刊行。現在までに482点を発刊し、中原淳著『フィードバック入門』、細谷功著『「具体⇄抽象」トレーニング』、三坂健著『戦略的思考トレーニング』、中野晴啓著『50歳からの新NISA活用法』、針貝有佳著『デンマーク人はなぜ4時に帰っても成果を出せるのか』など、数々のヒット作も生み出してまいりました。2007年4月に発売された『伝える力』は、学生からビジネスパーソンまで広く支持され、2019年にダブルミリオンセラーを達成しています。
『考える力』について
目次より
・「わかったふり」はすぐバレる
・「知る」と「わかる」は何が違うのか
・構造や仕組みまで見えてきてはじめて「わかる」
・知ったかぶりが成長を阻害する
・「わからないことにぶつかったらラッキーだ」と思え
・自分の気持ちを「言語化できない」はかなり深刻
・「わからない」が引き起こしたリーマンショック
・「他の場合はどうなっているのか」と考える
・質問が出てこないのは、相手がわかっていないから
・霞が関では「ご案内の通り……」が日常会話に
・「いい質問」は考えるきっかけを与えてくれる
・東京科学大学の学生が読書会で必ず口にする質問
・部下や新人への「わからないことがあったら聞いてね」は不親切
・本職ではないから、自分の頭で考えられた
・答えの出ない問題を考え続けることがなぜ必要か
・「誰に投票すればいいかわからない」にどう答えるか
著者紹介
池上 彰(いけがみ・あきら)
ジャーナリスト。名城大学教授、東京科学大学(旧東京工業大学)特命教授など6つの大学で教える。
1950年、長野県生まれ。慶應義塾大学経済学部卒業後、73年NHK入局。報道記者として、松江放送局、広島放送局呉通信部を経て東京の報道局社会部へ。警視庁、気象庁、文部省(現 文部科学省)、宮内庁などを担当。
94年11月より11年間NHK「週刊こどもニュース」のお父さん役を務める。2005年にNHKを退社し、現在はフリージャーナリストとして多方面で活躍。
2016年、テレビ東京選挙特番チームとともに菊池寛賞受賞。著書に『伝える力』『伝える力2』『50歳から何を学ぶか』(以上、PHPビジネス新書)など多数。

書誌情報
タイトル:考える力
サブタイトル:「わからない」から始める思考入門
著者:池上彰
レーベル:PHPビジネス新書
判型・製本:新書判並製
ページ数:208ページ
定価:1,100円(税込)
発売日:2026年1月16日
ISBN:978-4-569-86030-5
発売元:株式会社PHP研究所



