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ワタシを翻弄した、理研の広報。(STAP細胞研究編)

2014.02.25

理化学研究所は、今年の1月に発表した新型万能細胞「STAP細胞」についての研究論文の信頼性を懸念する声を受けて、(同論文内容について)調査を開始したと2月17日付けで公表しました。
動物細胞でも外的刺激で初期化するなど、そのあまりにも簡単な作製法(山中伸弥さんの発見したiPS細胞と比べても諸ステップが少ないとのこと)をとっても、これまでの生物細胞学の常識を覆す内容はかねてから、驚きや称賛以外の声もあり・・・
これまでに寄せられた「彼女の研究結果を再現できない」「使用画像に重複がある」といった指摘・報告を受け、この度調査を開始したとの運びのようです。


今回は(論文内容の真偽についてはさておき ※)、
そんな日本で超トップクラスの研究機関 理化学研究所の広報事例を紹介します!

※ 同論文の共著者の米ハーバード大チャールズ・バカンティ教授は「ささいな誤りがあったが、論文の内容には影響しない」とする見解を2月21日に発表しています。





▼【報道発表資料】
体細胞の分化状態の記憶を消去し初期化する原理を発見
-細胞外刺激による細胞ストレスが高効率に万能細胞を誘導-
“http://www.riken.jp/pr/press/2014/20140130_1/



難解な内容を覚悟してリンクを開くとまずはじめに
リリース要点をしぼった「ポイント」3点の提示があって、後述内容を読み進めるハードルを下げています。

また、本文中の注釈部分(ハイパーリンク)については、画面下までスクロールした先に“補足説明”が詳細に用意あります。
「カルス」や「Oct4遺伝子」といった超特殊な専門用語については勿論、「体細胞」や「初期化」「iPS細胞」といった聞き覚えのある用語についても読み手の理解を深めるような引用があるのが印象的です。


理化学研究所の発表に共通するのは、上記の他に




“この発表資料を分かりやすく解説した【60秒でわかるプレスリリース】もぜひご覧ください。”

との、注意書きが冒頭にあることです。
上記の【報道発表資料】を文字通り短くまとめ、分かりやすく説明しています。
また「60秒でわかる」シリーズなる動画ライブラリも定期的に更新・公開しているようです。


▼60秒でわかる? SPring-8でスピンを見て、物質の新しい機能を引き出す
http://youtu.be/qZdLXhOZXY8

▼60秒でわかる? 粘菌コンピュータから生命の起源へ
http://youtu.be/uv3OYtQExD4

▼60秒でわかる? 全天X線監視装置「MAXI」が捉えた激動する宇宙
http://youtu.be/p64EMRLOSg8







「(60秒用の簡単な説明ですら) わかりません。」

と、
思わずツッコミたくなるような難解な内容が並んでいますが(※)、
各分野の第一人者である研究員の方自身が熱量たっぷりに解説をする様子や、
このような動画を公開してより多くの人に見てもらおうとする姿勢にはとても好感が持てますね。

※ 動画タイトルについても断定ではなく「わかる?」としているところからみるに本人たちにも自覚はあるようですね。動画担当の方のセンスとユーモアを感じます。




ただ、



今回の事例紹介において注目すべきは、
その 「 60 秒 で わ か る 」 とのフレーズです。

冷静になって考えてみると「60秒」ってものすごく長くないでしょうか。
ちなむとVine動画が10本見れます(※)

※ 前々回、各企業のVineを使ったマーケティング事例について紹介をしています
( http://www.atpress.ne.jp/Default/Blog/bid/89912/ )




もっともらしく「なんと!たった60秒でわかりますよ」と提示をされ、
ありがたく読み進めたものの肝心の内容は易しく咀嚼されている分、個人的には(通常の【報道発表資料】より)かえって理解に時間がかかりました。

ただやはり予備知識のない状態で気軽に見る分には、
【60秒でわかるプレスリリース】の方がカジュアルで、一種のエッセイやニュースサイト記事を読んでいるような感覚になり


世の中に対して“広く報せる(しらせる)”


と、
するのであればこの取り組みは一つ有効だと感じて今回紹介をさせていただきました!


何より、
【60秒でわかるプレスリリース】という新たな概念を読み手に対して自発的に提案することで完全に、理化学研究所のターン状態となっていることにリリースを読み終わった後にやっと気付いて絶句しました。

毎日メディアの方の元には何十、ましては何百通ものプレスリリースが送られてきます。そんな状況でまず読んでもらえるためにこれまで、タイトルを工夫したり訴求力の高い画像を用意したり、意外性のある切り口を提案してみたりと日々試行錯誤を私もしてきたわけですが、そういった努力をも上回る効果が

「 60 秒 で わ か る 」

との、たった6文字にあるかもしれません。
読み手の貴重な時間を確実に60秒間も確保できる些細で偉大なテクニックに感動しました。


現在の理化学研究所の理事長・野依良治さんが2003年に着任してすぐ定めた、理研の運営に関する5つの基本方針『野依イニシアチブ』の第一項目目に以下のようにあるのも納得の広報姿勢が今回の事例から改めてうかがえました。



『野依イニシアチブ』
  1.見える理研
     一般社会での理研の存在感を高める
     研究者、所員は科学技術の重要性を社会に訴える



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