印刷する

報道関係者各位
プレスリリース

2020.11.12 14:30
現代人の角膜ケア研究室

 コロナ禍で目を酷使する機会が増えている“今”の現代人。PC、スマホによる目の酷使は、目の乾きだけでなく、実は角膜(黒目部分)に傷がついている恐れがあります。現代人の角膜ケア研究室は、コロナ禍における現代人の角膜の状態を知るために、東邦大学医療センター大森病院眼科教授の堀 裕一先生監修の下、角膜の傷リスクチェックリストを作成しました。このチェックリストを元に、目を酷使している20~60代の男女15名を対象に角膜の状態を診察した結果、15人中11人に角膜の傷が認められ、コロナ禍の角膜危機の実態が明らかになりました。すぐに実践できる角膜ケアの方法についても紹介します。



【生きた細胞がむき出し!現代人の生活は目の角膜を傷つけやすい!?】

●目を酷使すると“角膜に傷がつく”可能性が!

 下記の図は正常な状態の目と、軽度のドライアイの目で角膜の傷のつきやすさを比較し、示した図です。

正常な目の状態では、角膜は涙で覆われており、まばたきによってホコリや花粉などの異物は涙によって洗い流されます。しかし、瞳が乾いてしまうと、まばたきの際に異物をスムーズに排除できず、角膜に傷がつきやすくなります。

 瞳が乾く原因には、まばたきの回数の減少が挙げられます。PCやスマホなどのモニター画面を集中して見るとまばたきが普段の1/4に減ってしまうという研究結果もあるように、長時間のスマホやPCの使用、TV視聴などで目の乾きを感じる人は、目の中の異物の排除がうまく行えず、角膜が傷ついてしまっているかもしれません。他にも目を使う細かな作業を長時間行ったり、コンタクトレンズを長時間使用することでも瞳が乾きやすくなり、角膜に傷がつく危険性が高まります。

 さらに、目の酷使によって瞳の乾燥が悪化すると、目を擦ったり、まばたきをするだけでも傷ついてしまうこともあります。また、アイメイクによって瞼にある涙の油が出てくる穴(マイボーム腺)をふさいでしまい、瞳が乾きやすい状態になってしまうこともあるなど、角膜に傷がつく危険は日常に多く潜んでいるのです。


角膜の傷がつくメカニズム


● こんな症状がある人は要注意!

 角膜が傷ついてしまうと、目の疲れやかすみ、ショボショボしたり、痛みがでたりなどの違和感が出てきます。ただ目が疲れているだけと思っていても、それは角膜の傷が原因かもしれません。さらに角膜の傷が治らないままでいると、瞳のバリア機能が低下し、アメーバや細菌などの侵入を許し、最悪の場合失明してしまうこともあるので注意が必要です。


こんな症状を感じたら、角膜に傷!?


【あなたの角膜の状態をチェックしてみよう!“角膜の傷リスクチェックリスト”】

 コロナ禍によって目を酷使する行動が増えたり、目の不快感を感じる機会が増えている状況を踏まえ、東邦大学医療センター大森病院眼科教授の堀 裕一先生監修の下、目を酷使している人が多いと思われるコロナ禍に合わせ、自分で簡単に角膜に傷がついている可能性をチェックできる“角膜の傷リスクチェックリスト”を制作しました。


★角膜の傷リスクチェックリスト(堀 裕一先生 監修)

(1)以下の【行動編】と【症状編】それぞれの項目に当てはまるかチェック!

(2)それぞれの当てはまったチェック数を合計して判定!


角膜の傷リスクチェックリスト


【目を酷使してチェックリストで「危険!」判定された人の73%の角膜に傷!】

 今回制作した「角膜の傷リスクチェックリスト」において、「危険!」と判断された、20~60代男女15名を対象に、角膜の傷の有無をフルオレセイン染色検査で堀 裕一先生に診察していただきました。その結果、実に全体の73.0%に相当する15名中11人の角膜に点状の傷がつく「点状表層角膜症」が多くみられました。被験者15名の年齢や性別に問わず、「角膜の傷」が見られ、全世代共通の課題と言えそうです。今回の診察調査により、目を酷使している人の角膜には、実際に傷がついてしまっている実態が明らかになるとともに、チェックリストの有効性がうかがえました。


被験者の角膜の傷


【目の酷使や症状は自覚していても、「角膜に傷がついているとは思わなかった」との驚きの声も!】

 角膜に傷があった人にお話を聞いたところ、コロナ前よりもVDT作業※の時間が増えたことで目を酷使しており、疲れを感じる頻度が増えたという声や、角膜に傷がついているなんてといった、驚きの声も多くありました。

※VDT作業とはTVやPC、タブレット等モニターを使用する作業のこと


●角膜に傷のあった被験者の声

・「疲れ目には長いこと悩んでいたが、角膜に傷があると聞いて恐ろしく感じた。ショックだった。傷を修復できるか心配になった。」(男性・49歳)

・「現在テレワーク中で、以前に比べてオンライン商談などが増えてPC使用時間が長くなっている。夕方になると目が疲れてくる。目に傷がつくというイメージはなかったので驚いた。」(女性・25歳)

・「緊急事態宣言下ではテレワークをしており、PC時間は増えていた。コンタクトレンズを1日中使っており、乾燥を感じることはあったが、まさか自分の角膜が傷ついているとは思わなかった。」(男性・35歳)

・「専業主婦で家にいる時間も多く、TVやスマホの利用時間は長くなったと感じている。録画した2時間ドラマなどを見たり、スマホで動画視聴やゲームをしている。夕方になるとショボショボしたりすることが増えた。角膜に傷があったので目をしっかり休めたい。」(女性・62歳)


●眼科専門医も驚いた角膜危機の実態!Withコロナ時代は角膜のケアが大切

東邦大学医療センター 大森病院眼科 教授 日本角膜学会 理事長 堀 裕一先生

 今回の「角膜の傷リスクチェックリスト」と「角膜の傷診察調査」の監修・診察をいただいた、堀 裕一先生は、「今回の診察調査を通して、予想以上の多くの人の角膜が傷ついていることに驚きました。」とコメント。

 角膜の傷の原因について、「やはりテレワークや外出自粛により、PCや動画やゲームなどを視聴する時間が増え、多くの人が目を酷使する環境になった影響が大きいと感じています。実際に角膜に傷がついていた被験者からは、目の疲れなどを感じてる程度や頻度が多くなっているという声もありました。」と説明。

 そして、「Withコロナ時代は、目を使う時間の増加によって、より一層の角膜ケアが大切になってくると思います。今回作成したチェックリストで、ご自身でもチェックしていただき、「要注意」以上に該当する人は、特に日ごろから目を休ませることや点眼薬の使用などをして角膜ケアをしていってほしいです。」とアドバイスをいただきました。

堀 裕一先生


【今すぐ始めたい!角膜のセルフケア方法を解説】

 角膜が傷つきやすい時代に合わせて、傷防止のために潤すだけではなく、傷ついてしまった角膜を治す、角膜のセルフケアが重要になってきます。誰でも今日から始められる簡単なセルフケアの方法を、順天堂大学 医学部附属 静岡病院 眼科 先任准教授 土至田 宏先生にお伺いしました。


~正しい角膜のセルフケア方法 6選~

(1) モニターやデバイスの使い方

・PC画面、スマホ、タブレット端末などのモニターは適切に。部屋を明るくして、モニターの明るさは抑えましょう。

・モニターは少し見下ろす位置に置き、画面を目線の真正面から見るようにしましょう。

・空調を直接浴びると角膜が乾燥します。風向きを工夫して風を直接浴びないようにしましょう。


(2) 目薬の活用

・目の疲れや目の乾きを感じたら、2~3時間に1回を目安に、目薬で目を潤すことも効果的です。

・人工涙液か防腐剤無添加の目薬、保湿効果のある目薬や、角膜修復機能のあるビタミンA入りの目薬などがお勧めです。


(3) 目をしっかり休める

・1時間作業をしたら、モニターから目を離し適宜目を休めるのが目安です。窓の外を見る/1m以上遠くを見る/目を閉じる などして休めましょう。


(4) 目を温める

・目が疲れたら ホットアイマスクや清潔な温かいおしぼりなどで目を温め、目の周辺の血流を良くすることも有効です。


(5) アイメイクは、優しくしっかり落とす

・まつ毛周辺の化粧をする人は、化粧をしたり落としたりするときに角膜を傷つけやすくなります。しっかり化粧を落とさないと涙の油成分を分泌するマイボーム腺が詰まることも。


(6) 入浴

・入浴は心身をリラックスさせると同時に、入浴時に蒸しタオルで目を温めると、マイボーム腺から油成分が出やすくなります。入浴で緊張状態をほぐして自律神経を整え、涙の状態の安定化を図りましょう。


~角膜のケア方法を教えてくれた先生~

順天堂大学医学部附属静岡病院 眼科 先任准教授 土至田 宏先生

テレワークの急速な普及でPCやスマホ、タブレット端末などを見るために長時間目を使う傾向に拍車がかかっているのが今の生活様式です。そのため、日常の中で、目のことを意識した習慣をうまく取り入れてほしいです。モニター画面を見る時の工夫や意識的に目を休めてあげることも大切です。また、単に潤すだけではなく、角膜修復機能のあるビタミンA入りの目薬を使うこともお勧めです。

土至田 宏先生


【角膜の傷診察調査概要】

◆検査概要

調査主体:現代人の角膜ケア研究室

日時  :2020年10月3日(土)

診察  :堀裕 一先生

検査項目:角膜の傷の写真(フルオレセイン染色)/BUT検査/

     目の使用状況などヒアリング


◆被験者リクルーティング条件

・堀先生監修の「角膜上皮障害の可能性チェックリスト」において、【行動】と【症状】の項目にそれぞれ3個以上かつ合計8個以上該当した人

・20~60代 男女15名 目の不調はあるが、ドライアイで通院していない

診察調査の様子


【参考情報:現代人の角膜ケア研究室とは】

「現代人の角膜ケア研究室」とは、近年増加していると言われている「角膜上皮障害(角膜に傷がついた状態 等)」から現代人の目を守るため、角膜の専門家によって構成された第三者機関です。正しい角膜のセルフケアの方法や、角膜上皮障害の可能性が分かるチェックリストなど、角膜に関する情報を分かりやすく、紹介しています。


公式HPに角膜に関する様々な情報を掲載しています!

URL: https://www.kakumaku-lab.jp/

現代人の角膜ケア研究室

印刷する