プレスリリース
お客様が買っているのは「安心」だった ― 「買わなくていいですよ」と言えるCSでありたい

「お客様、これ、買っていただく必要ないですよ」
――そう伝えた瞬間、電話の向こうで小さな安堵の息が聞こえました。あの声が、いまも耳に残っています。
ある日の午後、ソーラーパネルの接続ケーブルについてお問い合わせをいただきました。最初は「変換ケーブルをご購入ください」とご案内しかけたのですが、念のため接続部分の写真を送っていただいたところ――そもそも変換ケーブルは不要なタイプでした。
売上を立てることはもちろん企業の目的です。でも、「不要な買い物を防ぐ」こともまた、私たちCS(カスタマーサポート)が差し出せる誠実さのひとつの形だと、あの瞬間にはっきり気づきました。この体験以来、「売らないという選択が、もっとも強い信頼になる瞬間がある」と感じるようになりました。
CSという仕事は、お客様の「困った」「動かない」「どうすればいい?」に応じる裏方として見られがちです。でも、役割はそれだけではありません。毎日、何十人・何百人という声と向き合い続けていると、あるときふと気づくのです。お客様は、商品そのものを買っているわけじゃない、と。そしてこの気づきこそが、PowerArQというブランドの根っこにあるものだと、今は思っています。
スペックではなく「どう叶えたいか」に寄りそう
PowerArQでは、開発もマーケティングも、全員が一度はCSの現場に立ちます。お客様の声に直接触れることが、どの職種でも土台になると考えているからです。
そして、どのスタッフも同じような経験を重ねていきます。例えば、新商品が出ると、私たちは一生懸命スペックを説明します。バッテリー容量、定格出力、重さ、サイズ。けれど実際に問い合わせを受けていると、お客様は数字を読んでいるというより、「自分はこう使いたい」という理想のシーンに沿って情報を受け取っているのだと分かります。
たとえば「500Whのポータブル電源で、1200Wのドライヤーを使いたい」といったお問い合わせ。数字のうえでは難しいご相談ですが、これは決して不思議なことではありません。人は家電を選ぶとき、まず「やりたいこと」が先に立つからです。
お客様の頭の中にあるのは数字ではなく、「キャンプで温かいコーヒーが飲みたい」「車中泊で快適に眠りたい」「介護の現場で家族を安心させたい」といった、生活に根ざしたシーンです。だから私たちは、「その用途では使えません」と機械的にお断りするのではなく、その方が何を叶えたいのかを想像して、別の選択肢を一緒に考える。
CSの仕事とは、スペックと暮らしのあいだに橋をかけ、その先にある「安心」へお客様をご案内することなのだと感じたのでした。
マニュアルはウェブで ― それでは届かない「安心」がある
もうひとつ、忘れられない出来事があります。目が不自由で、ウェブ上の取扱説明書を利用できないお客様からのお問い合わせでした。
デジタル化は便利です。でもそれは、「画面を見られる」ことを前提にした便利さにすぎません。私たちはすぐに紙の取扱説明書を印刷し、ご自宅へ郵送しました。ご本人はもちろん、訪問されるヘルパーさんの手元でも確認できるように。
マニュアルには載っていない一手間です。けれどこの日、学びました。「安心」は、お客様の手元に情報がきちんと届いて、はじめて生まれるのだ、と。
「次は他社にしよう」と言われた日
ある日、大切なイベントの直前に製品が故障してしまったお客様からご連絡をいただきました。「落胆しました。次は別のメーカーにしようと思います」――受話器越しのその言葉に、胸がぎゅっと締めつけられました。
けれど、同時に気づいたのです。お客様を落胆させているのは、壊れた製品そのものだけではない。その先にあるはずだった「予定」「思い出」「安心」が崩れてしまったこと――そこに向けられた気持ちなのだ、と。
私たちは急いで交換対応を手配し、なんとかお客様の大切なイベントに間に合わせることができました。後日、そのお客様から、こんなメッセージが届きました。
「迅速な対応に感謝します。次も御社で購入します」
このとき、ようやく腑に落ちました。お客様が買っているのは商品そのものではなく、「安心の確認」まで含めた一連の体験なのだ、と。家族のため、大切な人のために何かを選ぶとき、人は便利な道具を求めているようでいて、本当は「離れていても大丈夫」と思える気持ちを、その商品に託しているのです。
もちろん、要望のすべてに100%の形でお応えできないこともあります。問い合わせが重なった場合、お時間をいただくようなケースもあります。それでも、その中でのベストを尽くすという意識をもってCSに当たるようにしていますし、ブランド全体の方針としても「優先事項」は、いつもそこにあります。
CSを通じて、世界の見え方が変わった
CSの仕事を続けていると、商品知識が増えるだけではなく、世の中の仕組みや、トラブルへの向き合い方そのものの見え方が変わっていきます。100円均一でちょっとした買い物をするときでさえ、その裏側には誰かが設計し、製造し、電話の向こうで「困った」に応えている人がいる――そんなことを自然に想像するようになりました。
そして今日も、どこかで、あのソーラーケーブルのお客様のように、少しだけ安心して電話を切っていく人がいる。その小さな「ほっ」の積み重ねの先に、私たちの仕事はあります。
電話やメールの向こう側にいるのは、いつだって「一人の人間」の暮らしであり、想いです。
これからも、スペック表には載っていない「本当の期待」に、そっと言葉を添えられるCSでありたいと、今日もまた思っています。
■ブランド概要
『PowerArQ』(パワーアーク)/アウトドアグッズブランド

冒険に、あなたらしさを
こだわりのギアと出かけるキャンプ。仲間や家族と楽しむアウトドア。
毎日の生活から離れ、花鳥風月に親しみ。日常では味わえない空間や思い出を創り出す。
初めての場所でも、馴染みの場所でも あなただけのひとときを過ごす事ができる。
冒険は価値あるもの。さあ、一緒に駆け出そう。
【本リリースに関するお問い合わせ先】
株式会社G.Oホールディングス 広報PR担当
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