報道関係者各位
    プレスリリース
    2026年3月4日 10:00
    株式会社HIL

    生活習慣超音波評価「お腹ソムリエ」®と血液データの整合性を検証

    ― 血液検査・InBody指標との関連およびインスリン抵抗性識別能の評価 ―

    「お腹ソムリエ®」未病スクリーニングとしての可能性を検証
    「お腹ソムリエ®」未病スクリーニングとしての可能性を検証

    株式会社HIL(本社:熊本県熊本市、代表取締役:小熊美嘉)は、熊本県UXプロジェクト実証実験サポート事業において取得したデータを用い、熊本大学教授監修のもと、生活習慣超音波評価「お腹ソムリエ®」(以下、「お腹ソムリエ」)と血液検査および体組成測定(InBody)との関連性を統計的に解析しました。
    本解析は、お腹ソムリエによる形態学的評価が生化学指標とどの程度整合するかを確認し、未病段階における補完的スクリーニング手法としての可能性を検討することを目的としています。

    ■ 研究背景

    生活習慣病対策では血液検査が中心的役割を担いますが、数値異常が顕在化する前段階でのリスク抽出は依然として課題です。
    お腹ソムリエは、内臓脂肪や筋肉状態などの形態学的変化を直接可視化できる評価手法であり、生化学的異常と関連する構造的変化を補完的に捉える可能性があります。

    お腹ソムリエ®による評価
    お腹ソムリエ®による評価

    本解析では、お腹ソムリエスコアと血液・体組成指標との相関分析を行いました。

    ■ 血液・体組成指標との整合性

    解析の結果、お腹ソムリエスコアは以下の指標と統計的に有意な関連を示しました。

    【代謝関連指標】
    ・HbA1c
    ・空腹時血糖
    ・中性脂肪(TG)
    ・LDLコレステロール

    【体組成関連指標】
    ・BMI
    ・体脂肪率
    ・内臓脂肪レベル(InBody)

    特に内臓脂肪レベルとは強い相関が確認され、超音波による脂肪評価が形態学的に合理的であることが示唆されました。
    これは、お腹ソムリエで可視化している構造的変化が、血液検査および体組成データと整合していることを示すともいえる結果です。

    ■ インスリン抵抗性との関連

    HOMA-IRが取得できた80名を対象に解析を行いました(欠損値除外)。

    ・スコア60点以上の群(n=47)
    平均HOMA-IR:1.14
    ・スコア60点未満の群(n=33)
    平均HOMA-IR:2.86

    両群間には統計的に有意な差が認められました(p=0.0099、Studentのt検定)。

    さらにROC解析では、
    AUC=0.71(HOMA-IR ≥2.5基準)
    上記を示し、一定の識別能を有する可能性が確認されました。

    カットオフの設定により特性は変化し、

    ・77点未満:高感度型(感度91%)
    ・60点未満:バランス型(感度64%・特異度62%)
    という特徴を示しました。

    これらの結果は、お腹ソムリエスコアがインスリン抵抗性を有する群を一定程度抽出し得ることを示唆しています。

    お腹ソムリエスコアとインスリン抵抗性との関連
    お腹ソムリエスコアとインスリン抵抗性との関連

    ■ 解釈

    本解析は、お腹ソムリエによる形態学的評価が、

    ・代謝関連血液指標と整合的であること
    ・体脂肪関連指標と強い関連を示すこと
    ・インスリン抵抗性に対して一定の識別能を有すること

    上記を示したと言えます。
    お腹ソムリエは血液検査を代替するものではありませんが、未病段階のリスク抽出における補完的手法として活用可能性が示唆されました。

    ■ 限界と今後の展望

    本解析は、
    ・単施設データ
    ・横断研究
    ・外部検証未実施
    という限界があります。

    今後は、
    ・外部コホートでの再現性検証
    ・縦断研究による予測妥当性評価
    ・ROCカットオフ値の最適化
    上記を進め、科学的妥当性のさらなる検証を行う予定です。

    ■ 本解析の位置づけ

    本研究は横断解析であり、
    ・診断を目的とするものではありません
    ・将来の発症予測を確立するものではありません
    ・外部検証は未実施です
    お腹ソムリエによる評価は血液検査を代替するものではなく、未病段階におけるリスク抽出を補完する評価手法としての可能性を示したものです。

    ■ 今回の意義

    本実証は、「お腹ソムリエによる評価が、感覚的な指標ではなく、血液データと整合する構造的評価である」ことを確認する検証です。
    熊本大学教授監修のもと統計解析を実施し、診断を目的とするものではありませんが、未病段階における補完的スクリーニング手法としての可能性が示唆されたと考えています。
    株式会社HILは今後も、未病評価を“感覚”から“構造とデータ”へ進化させる取り組みを継続してまいります。

    【監修】熊本大学大学院医学教育部
    ・岡田 誠治教授
    ・松田 圭史先生

    【会社概要】

    株式会社HIL
    所在地:熊本県熊本市中央区
    代表者:代表取締役 小熊美嘉
    事業内容:超音波を活用した未病評価サービス「お腹ソムリエ」の開発・提供