プレスリリース
東南アジアの日系企業で広がる福利厚生の新潮流
――Ayasan Holdingsの「Biz Plus メンバーシップ」が注目を集める理由

東南アジアに進出する日系企業の間で、従業員向け福利厚生のあり方が変化しつつある。人材獲得競争が激化するなか、給与や賞与だけでなく、海外生活を支援するサービスを福利厚生として提供する動きが広がっている。
そうしたなか、タイやインドネシアの日系企業を中心に導入が進んでいるのが、株式会社Ayasan Holdings ( https://www.ayasan-service.com )が提供する法人向けプログラム「Biz Plus メンバーシップ」だ。
Ayasan Holdingsは、家事代行、ベビーシッター、高齢者ケア、ドライバーサービスなどを展開するホームサービス企業として2013年に創業した。現在はタイ、インドネシア、ベトナム、ラオス、日本など複数国で事業を展開し、累計利用者数は100万人を超える。ベンチャーキャピタルからの資金調達を行わず、自社事業の収益を原資として成長を続けてきた点も特徴の一つだ。
同社は個人向けサービス(B2C)を主力事業として成長してきたが、近年は法人向け事業(B2B)にも注力している。オフィス清掃や商業施設向け清掃、ホテル運営支援などのサービスを提供しており、東南アジア各国で日系企業との取引を拡大している。
その法人事業から派生する形で誕生したのが「Biz Plus メンバーシップ」である。
このプログラムでは、Ayasanと法人契約 (オフィス清掃サービス)を締結した企業の従業員全員が対象となり、家事代行、ベビーシッター、介護サポート、ドライバーサービスなどを特別価格で利用できる。サービスによっては最大20%の割引が適用されるという。
背景には、海外赴任者や現地採用社員が抱える生活面での課題がある。
東南アジアで働く外国人社員にとって、住居探しや家事、子育て、高齢の家族への対応、移動手段の確保などは日常的な悩みとなりやすい。特に共働き世帯や小さな子どもを持つ家庭では、生活支援サービスへのニーズが高い。
従来こうした問題は個人が解決するものとされてきたが、近年は企業側が福利厚生として支援するケースが増えている。人材の定着率向上や従業員満足度向上につながると考えられているためだ。
実際に導入企業からは、「海外生活における不安要素を軽減できる」「従業員やその家族へのサポートとして活用しやすい」「採用時の差別化要因になる」といった声も聞かれるという。
特に東南アジアへ進出する日系企業にとっては、海外で働く従業員の生活基盤を安定させることが重要な経営課題の一つとなっている。業務時間外の生活ストレスを軽減できる環境づくりは、従業員の生産性向上や長期的な定着にもつながる可能性がある。
Ayasan Holdingsによると、現在Biz Plus メンバーシップはタイとインドネシアで展開しているが、今後は日本やベトナムへの拡大も計画している。企業向けサービスの契約先増加に伴い、福利厚生プラットフォームとしての機能を強化していく方針だ。

同社が目指しているのは、単なる家事代行会社ではない。アジア全域を対象としたホームサービスプラットフォームの構築である。
近年、テクノロジー業界では生成AIやソフトウェア領域への投資が集中している。一方でAyasan Holdingsは、人材サービスや生活支援といった、いわゆるブルーカラー領域に焦点を当て続けてきた。
清掃、育児支援、介護、ドライバー、ホテル運営支援といった業務は、デジタル化が進んでも完全な代替が難しい領域とされる。人口減少や高齢化が進むアジア各国では、こうしたサービス需要は今後さらに拡大するとみられている。
同社は現在、マレーシアおよびシンガポールへの進出準備を進めており、年内には9カ国体制の構築を目指すという。東南アジアを中心に広がる日本企業のネットワークと、100万人超の利用実績を基盤として、アジア最大級のホームサービスプラットフォームを目指す構想だ。
AIが注目を集める時代だからこそ、人が担う現場業務の価値に改めて注目が集まりつつある。Ayasan Holdingsの取り組みは、テクノロジーの進化と並行して進む「生活インフラの再構築」という、もう一つの成長市場を映し出しているのかもしれない。