プレスリリース
京都 宇治の老舗<辻利>宇治本店 抹茶ブームにより、売上300%超の快進撃!
第4次抹茶ブーム到来 ── SNSと健康価値が牽引、価格相場にも異変
京都・宇治の老舗〈辻利〉宇治本店が、かつてない賑わいを見せています。2019年比で売上は約300%増加。来店者の約8割を外国人観光客が占めるという驚きの状況が続いています。この盛り上がりの背景には、 SNSで世界中に拡散された動画をきっかけに巻き起こっている“第4次抹茶ブーム”があります。健康志向の 高まりも追い風となり、宇治の街全体がかつてない抹茶人気に沸いています。
第4次抹茶ブーム──SNSが火付け役
抹茶は以前から海外でも高い人気を誇ってきましたが、昨年あたりからその勢いはさらに加速しています。きっかけとなったのは、SNSで拡散された抹茶ラテの美しいビジュアル。自分で点てて作る抹茶ラテの動画が世界中で話題となり、「ヘルシーでスタイリッシュな日本文化」として再評価されるようになりました。
この流れは、抹茶ブームの“第4次”とも言える現象です。1990年代のグリーンティーアイスの登場、2000年代のカフェ文化への浸透、2010年代の 抹茶専門店の海外展開を経て、現在のブームは「視覚的魅力」「健康価値」「文化体験」が融合した、かつてない広がりを見せています。

抹茶が選ばれる理由──美味しさ+健康価値のダブル効果

<辻利>がクロスマーケティング社と共同で外国人を対象に実施した「抹茶に対するイメージ調査(2025年5月 対象:7か国、1,140人)」では、「抹茶は健康に良い」と回答した割合が、「美味しい」を上回り最も高いという結果になりました。
抹茶にはコーヒーと同様にカフェインが含まれていますが、抹茶特有の成分「テアニン」がその作用を穏やかにするといわれています。また、この「テアニン」の健康効果について日本や世界で様々な研究が報告されています。ストレスの多い現代において、抹茶は健康的なライフスタイルの一部として取り入れられており、 こうした背景から、世界ではコーヒーの代替としても人気が高まっています。
“抹茶を味わうために宇治へ” ──目的地としての京都・宇治
観光客の宇治訪問の目的にも変化が見られます。かつては「観光のついでに立ち寄る」場所だった宇治が、今では「抹茶を味わうために宇治へ行く」目的地へと変化しています。開店前から並ぶ人がいる日も多く、人気商品は午前中に品切れとなることもあります。イートインスペースは連日満席となり、抹茶パフェなど宇治本店限定メニューを求めて訪れる観光客で賑わいを見せています。

うれしい悲鳴のその先に──高まる需要と供給のギャップ
抹茶人気が高まる一方で、価格相場の上昇や原料供給の逼迫といった課題も浮かび上がっています。世界的な需要の急増により、原料となる碾茶(てんちゃ)の供給が逼迫。2025年には取引価格が前年比で2〜3倍にまで高騰するケースも見られ、国内では「抹茶が贅沢品になりつつある」との声も上がっています。気候変動や高齢化の影響により、抹茶の供給は不安定になりつつあります。輸出の増加も重なり、国内での高品質な抹茶の確保が課題となっています。
◆代表コメント(株式会社 辻利一本店 社長 辻 俊宏)
「世界中の方々が宇治の抹茶に関心を寄せてくださっていることは、私たちにとって大きな励みです。一方で、伝統的な石臼挽きによる抹茶づくりは、1時間にわずか40gしか生産できないほど繊細で手間のかかる工程です。価格相場の高騰や原料供給の課題もありますが、私たちは抹茶の価値を守りながら、持続可能な体制づくりに取り組んで参ります。これからも、抹茶を通じて心と体を整える体験を、世界中の皆様にお届けしていきたいと考えています。」

手軽に楽しめる<辻利>インスタント抹茶シリーズを展開
<辻利>では、忙しい日常の中でも本格的な抹茶を手軽に楽しめるよう、インスタント抹茶シリーズを展開中。全国のスーパーマーケット、コンビニエンスストア、ドラックストア等でお買い求めいただけます。

辻利(つじり)
創業萬延元年(1860年)。初代「辻利右衛門」は、保存性の高い茶櫃を考案してお茶の販路拡大を実現。また玉露の茶葉を棒状の美しい鮮緑に仕上げる「玉露製法」を確立するなど、高級茶の代名詞と言われる宇治茶復興の礎を築きました。辻利右衛門の宇治茶への志を今も受け継ぐ「辻利」は、幅広いお客様のライフスタイルにマッチした和の楽しみを、確かな品質でお届けいたします。
※「辻利」の辻の漢字は、しんにょうの点の数が一つの字が正式表記となります。