プレスリリース
「大腸カメラは40歳から」で大丈夫? 30代から一度は考えたい、自分の腸を確認するという選択
「症状がないから大丈夫」が見落としにつながることも―大腸がん・ポリープを知るための大腸カメラ

「大腸カメラは40歳を過ぎてからでいい」
「特に症状がないから、検査は必要ない」
「健康診断を受けているから大丈夫」
そう考えている方は少なくないのではないでしょうか。
確かに、大腸がんは年齢とともに罹患する人が増え、40歳以上では便潜血検査による大腸がん検診が推奨されています。
しかし、30代に入った頃から、
「一度、自分の大腸を確認してみる」
という選択肢について考えてみてもよいのではないでしょうか。
大腸がんは「症状が出てから」では遅い?
大腸がんは、早期には自覚症状がないことがあります。
一方で、進行すると、
・血便
・便秘や下痢
・便が細くなる
・腹痛
・お腹の張り
・貧血
・体重減少
などの症状が現れることがあります。
つまり、
「症状がない=大腸に問題がない」
とは限りません。
症状が出てから検査するのではなく、年齢やリスクなどを考慮しながら、定期的な検診や必要な検査につなげることが大切です。
「便潜血検査」と「大腸カメラ」は同じではありません
40歳以上の大腸がん検診では、一般的に便潜血検査が行われます。
便に血液が混じっていないかを調べる検査です。
一方、大腸カメラでは、内視鏡を使って大腸の内部を直接観察します。
そのため、両者は目的や方法が異なります。
便潜血検査で陽性となった場合には、精密検査として大腸内視鏡検査が行われます。
また、血便や便通異常などの症状がある場合には、検診の時期を待つのではなく、医療機関に相談することが重要です。
大腸カメラで分かるのは「大腸がん」だけではありません
大腸カメラというと、
「がんを見つける検査」
というイメージが強いかもしれません。
しかし、実際には大腸の粘膜を直接観察することで、さまざまな病変を確認することができます。
例えば、
・大腸ポリープ
・大腸がん
・潰瘍性大腸炎
・クローン病
・その他の炎症性病変
などです。
必要に応じて組織を採取して詳しく調べることもあります。
また、病変の種類によっては、検査中に処置を行う場合もあります。
つまり大腸カメラは、
「症状が出てから受ける検査」だけではなく、大腸の状態を直接確認するための検査
でもあります。
30代から気をつけたい「お腹の変化」
30代になると、仕事、家庭、子育てなど生活環境が大きく変化します。
その一方で、
「最近便秘が増えた」
「以前より下痢をしやすくなった」
「排便してもすっきりしない」
「お腹が張る」
など、腸の変化を感じる方もいます。
こうした症状の原因は、食生活や生活習慣、過敏性腸症候群などさまざまです。
しかし、症状だけで原因を判断することはできません。
特に、
血便がある
腹痛が続く
便通の変化が続く
体重が意図せず減る
貧血を指摘された
といった場合は、年齢だけを理由に「まだ大丈夫」と判断せず、医療機関に相談することが重要です。
「40歳になってから」でいい?
大腸がん検診は40歳以上が対象ですが、
「では39歳までは何もしなくていい」
という意味ではありません。
家族歴、過去の病気、現在の症状などによって、医師が検査の必要性を判断することがあります。
また、30代のうちから自分の腸の状態に関心を持つことで、
「40歳になったら検診を受ける」
という健康習慣にもつながります。
大切なのは、年齢だけで判断するのではなく、自分自身の症状やリスクを知ることです。
「一度、見てみる」という選択
大腸カメラには、検査前の食事制限や下剤の服用など、準備が必要です。
そのため、
「大変そう」
「できれば受けたくない」
と思う方もいるでしょう。
しかし、検査を受けるかどうかを決める前に、
「自分には本当に必要なのか?」
を消化器内科で相談してみることはできます。
特に症状がある場合には、年齢だけを理由に先延ばしにせず、医師に相談することが大切です。
30代から「腸の健康」を考える
健康診断の結果に問題がない。
今は特に症状がない。
だから、自分の大腸について考える機会はほとんどない。
そんな方も多いと思います。
しかし、大腸の病気には、症状が出にくいものもあります。
だからこそ、
「何かあったら検査する」だけではなく、「一度、自分の大腸を確認する」
という考え方も選択肢の一つです。
40歳以上の方は、まず大腸がん検診を定期的に受けること。
そして、血便や腹痛、便通の変化など気になる症状がある場合は、検診を待たずに医療機関へ相談すること。
30代の方も、これをきっかけに自分の腸の状態について一度考えてみてはいかがでしょうか。
「まだ大丈夫」ではなく、「今の状態を知っておく」。
それが、これからの健康を考える第一歩になるかもしれません。
監修
用賀きくち内科 肝臓・内視鏡クリニック/ 医学博士
院長 菊池 真大
※本記事は一般的な医療情報の提供を目的としたものであり、個々の患者さんの診断・治療を行うものではありません。検査の必要性については、症状や既往歴などを踏まえて医師にご相談ください。