報道関係者各位
    プレスリリース
    2008年6月4日 09:30
    ジーエフケー マーケティングサービス ジャパン株式会社

    AV製品販売動向 = 北京五輪の影響について、過去の事例から考察 =

    報道関係者各位 プレスリリース                      2008年6月4日          ジーエフケー マーケティングサービス ジャパン株式会社 ===================================               AV製品販売動向       = 北京五輪の影響について、過去の事例から考察 = =================================== ジーエフケー マーケティングサービス ジャパン株式会社(所在地:東京都 中野区)は、家電量販店における過去のスポーツイベント時の販売実績から、 北京五輪商戦の販売動向を考察した。 =概要= ・薄型テレビ(液晶、プラズマ)は、大会開始6週間前から販売が増加し開催  1週間後まで特需が続く ・北京五輪商戦を契機に、薄型テレビの大画面化に勢いが増す ・10万円以下のBlu-rayレコーダーが販売好調、全光学式レコーダー販売数量の  30%超と急拡大 【薄型テレビ 開催6週間前~開催1週間後が商戦山場】  好調が続く薄型テレビ市場では、北京五輪を控え「五輪特需」が期待されて いる。過去のスポーツイベントを基に、商戦期間およびその台数規模を予測した。  2004年8月のアテネ五輪、2006年6月のドイツW杯とも薄型テレビの拡大時期で あったため、販売台数は前年と比べ大きく成長。そうした中、これらスポーツ イベントは一定の特需を生み出したと言えそうだ。過去の販売動向を検証する。 「図1※」はアテネ五輪前後の販売と、その前年の実績及びアテネ五輪を考慮に 入れずに推計した販売数量予測である。(以後、単純予測値と呼ぶ) アテネ 開催8週間前の6月上旬までは、ほぼ予測値通りの結果で推移していたが、それ 以降は実績が大幅に上回っている。「図2※」も同様に、W杯開催5週間前の5月 上旬以降に上ぶれが観測され、開催後1週間までこの傾向が続いた。単純予測値を 上回った部分はイベント特需と考えるのが妥当で、年間数量を2-3%押し上げる 効果があったと推計される。  この傾向から、8月8日から開催される北京五輪では、6月下旬から薄型テレビを 中心としたデジタル製品の特需が期待される。特需の8週間のうちに、2008年 単純予測に対して2-3%程度の押し上げ効果があると仮定すると、その効果は 約25万台規模となる。また2例とも、一部で懸念されていたイベント後の反動が 見られなかった。従って、北京五輪においても9月以降は反動を受けることなく、 例年7月に迎える夏ボーナス商戦が前倒しで6月下旬に始まり、長期化すると 見られる。北京五輪は単独の商機ではなく、「長い夏商戦」の一部として捉え るべきだろう。 ※図1:「薄型テレビ アテネ五輪前後数量推移」     (プレスリリース末部の付帯情報「図1、2」をご参照ください)  図2:「薄型テレビ ドイツW杯前後数量推移」     (プレスリリース末部の付帯情報「図1、2」をご参照ください) 【薄型テレビ、北京五輪を契機に大画面化が加速する見込み】  液晶のうち32インチ以上の数量構成比は、ここ一年、季節変動を除くと大きな 変化は見られない。その中でも37インチ、42インチモデルの構成比は増加して おり、大画面液晶の主流は、32インチ一辺倒から、37、42インチへもニーズが 拡がっていることがわかる。(図3※) さらに、37インチ以上のクラスでは 高画質を訴求したモデルが急伸している。直近5月期の販売数量で見ると、 Full HDが前年同月の2倍以上(114%増)、倍速駆動は13倍弱(1,164%増)となった。 37インチ以上の大画面では、これらの機能がないと画面が粗く感じられること がある。そのため、Full HDや倍速駆動といった高画質化の技術も、大画面化の 一端を担っていると言えよう。また、プラズマでも42インチが構成比を伸ばし ているが、これもFull HDモデルのラインナップが充実して来たことに拠る部分 はあるだろう。(図4※) 量販店頭では大画面での視聴を訴求しており、 北京五輪を契機に、これらの傾向が加速する見込みだ。 ※図3:「液晶 画面サイズ別数量構成比」     (プレスリリース末部の付帯情報「図3、4」をご参照ください)  図4:「プラズマ 画面サイズ別数量構成比」     (プレスリリース末部の付帯情報「図3、4」をご参照ください) 【Blu-rayレコーダー 10万円未満のモデルが3割超】  北京五輪商戦で薄型テレビと共に注目なのがBlu-rayレコーダーだ。開催地で ある北京は日本との時差も少ないため、日中に行われる競技に対する録画需要は 高いものと考えられる。  Blu-rayレコーダーはこれまで価格の高さが本格普及の阻害要因として挙げ られており、GfKマンスリー消費者パネル調査(CCI)の満足度調査においても、 価格面ではDVDレコーダーよりも低い満足度となっていた。(表1※) しかし、 ここ最近では実売で10万円を切る値段のモデルもあり、値頃感が増してきた。 これは、既存モデルが値下がりしていると同時に、10万円以下で購入できる 新モデルが投入されていることも大きい。昨年11月に発売されたソニーの モデルや、今年3月に松下から発売されたモデルは、それぞれ250GのHDDが 搭載されて実勢価格は9万円台。これらのモデルにより、4月における 10万円未満の価格帯の販売構成比は31%まで急拡大している。(図5※) 普及 モデルのラインナップが拡充し、Blu-rayレコーダーも五輪商戦における もうひとつの主役となりそうだ。 ※表1:「タイプ別 DVDレコーダー満足度 (5点満点評価)」     (プレスリリース末部の付帯情報「表1、図5」をご参照ください)  図5:「Blu-rayレコーダー 価格帯別 販売数量構成比」     (プレスリリース末部の付帯情報「表1、図5」をご参照ください) ※本レポートに関するお問い合わせ先 ジーエフケー マーケティングサービス ジャパン株式会社 担当 : 経営企画室 纐纈(こうけつ) Tel  : 03-5350-4624 E-mail: info@gfkjpn.co.jp ≪GfK Japanのデータについて≫ 全国有力家電量販店より、毎日POSデータを収集。モデル別であらゆる カテゴリーの動向を調査している。多くの市場データが出荷時点を捉えている のに対し、販売時点で実需を細かく追っているのが特徴である。 また、同様に総合量販店(GMS)や地域家電店、インターネットチャネルなど からも販売データを収集。家電以外にも、ゴルフ用品やDVDソフトウエアの 販売データを構築している。 ※ご不明な点がありましたら、上記の連絡先までお気軽にお問い合わせ下さい。 ※弊社名を報道にて引用頂く場合は、正式社名のほか、「GfK Japan」、 「ジーエフケー ジャパン」、「GfKジャパン」の略記でも結構です。